只今、マリトル王国に潜伏中です。マリアヌの街 5
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今までフラフラ更新にお付き合いくださり、ありがとうございます。
同時更新してます『ただの猫に転生しました。』と一緒に、更新の曜日を固定します。
詳しくは後書きに掲載してあります!
まずは、ストーリーを楽しんで頂けましたら幸いです。
「ようこそ商業ギルドへ」
「ご無沙汰しておりますギルド長。お忙しいのによろしいのですか?ただ物件を少々拝見したかっただけなのですが」
「はい何も問題ありませんよ。アース商会の担当は私か、副ギルド長のハンナが担っておりますので」
今俺は、商業ギルドにいる。
あの追加での卸しの件を蹴った事で、朝市の出店場所が一番隅っこの外れだったりと、少々風当たりはあったが
「混雑を予想しての配置ですね」と、惚けておいた。
まさか本当に大行列になるとは思っていなかったようで、強気な態度は見る見るフェイドアウトしていき、今では下にも置かぬ持て成しだ。
先日、商会チームに俺が直接物件を探しに行くと、商業ギルドに伝えてもらうと、まさかのギルド長と副ギルド長自らのお出ましとなった。
「物件をお探しとの事ですが、この国の土地は買い取る事はできますが、城壁内は全て領主様の物とされていましすので、借地となります。もし広い土地をご希望でしたら、この辺り一体の借地を刈り上げて店を建てるのが良いかと」
ギルド長であるクイントが、街の地図を取り出してテーブルの上に広げて説明をし出す。
「いえ、こぢんまりした物件でお願いします」
「こぢんまりですか?」
「はい、こぢんまりです」
困ったように二人は俺を見つめる。
「店をお出しにになるとお聞きしましたが、アース商会は既にこの周辺地域、いや、この国の全土に名が知られた商会となってます。ですので、やはり先程のこちらが提示しました大きさの店構えが必要かと思われます」
「ありがとうございます。しかし、支店としてはそれほどの大きさは必要がありませんので」
「「は?支店?」」
控えていた副ギルド長のハンナも思わず声にして驚いている。
「はい、そろそろ移動してアースの民を探そうと思いまして」
「ど、ど、ど、どこに行かれるのですか!!今後の取引は!!」
隣のハンナさんも凄い勢いで首を縦に振る。
「向かうのは王都方面の予定です。マリアヌでは継続的な取引がございますので、その為の支店です。一般向け商品や屋台での品も取り扱います。勿論、卸しについても常駐の者が窓口となり対応致します。ハンターギルドさんに依頼されてる『アニマルズ』は継続されますので、ご心配なさらず」
『アニマルズ』とはハンターギルドに貸し出しているオートパペット達の総称である。
イヌ型は『わんダフォー』、ネコ型は『にゃんバーズ』、トリ型は『とりプルズ』が貸し出しされている。
ちなみにリス型は『取リス』である。
「で、ですが支店はともかく、本店はどうなさるお考えですか?既に何処かの国にございますでしょうか?」
「はい、本店はあそこに浮かんでいる船です」
「「船!?」」
「はい船です」
「「よろしければ本店の中をお店して頂けませんでしょうか!」」
凄い圧で顔を近づけてくるキルド長達。
「分かりました。支店と出発の準備が整いましたらご招待致します」
支店の場所は直ぐに決まった。商業ギルドとハンターギルドの真ん中にある一軒家となった。
建物の新規建築は領主様の許可が必要だが、中の改装だけなら必要ないとのことで、たてるくんと、たてるくんJr.を取り出し早速開始。
凄い勢いで中身をリフォーム中だ。
元々が人通りが多い大通り沿いの建物だった上、噂のアース商会の店だと噂が広まり、いつの間にか周りには人の山が、そして屋台まで出てとても騒がしい。あっ!あの屋台のおっさん船の下でも店を出してたよな。
自粛はしたが、半日で仕上がった。
「すっ凄いですね。もう仕上がったのですか」
そう言ってギルド長のクイントさんがやって来て店内を見ている。
その後ろに副ギルド長のハンナさんやギルド職員が続いて入り、それに釣られてご近所さんの方や、関係ない外で見てた人達がゾロゾロ入ってきて見学中している。商品は無いけど大賑わいだ。
「お風呂が完備されてる!」
「見てキッチンも凄いわよ!」
「これ魔道具じゃねーか!?すげーなー」
店とは関係無いところまで一頻り見学をし終え、皆さん満足したようで帰って行く。
すると、次はハンターギルドからギルド長、副ギルド長、ギルド職員、そして知らないハンターさんが見学に来た。
日が暮れるまで続き、漸く皆さんが帰って行かれた。
ハウスメンバーには既に王都に向かうことは連絡済みだ。
商人のフェスナさんと文官だったルイさんはマリアヌ支店の担当を任した。
ただ、二人に伝えたら悲痛な表情で「ここに残されるのですか?」と尋ねられたので、
「船からは入れないけど合鍵で『箱庭』に入れるでしょ?」と答えたら「そうだった!」と安心した様子だった。
二人とも置いてかれると勘違いしていたようだ。
支店の販売品は二人で相談して決めてもらう。
入り口近くには自動販売機で屋台メニューの『初めてアースセット』銅貨10枚、『揚げ物セット』銅貨5枚、『アースパン』銅貨5枚、のみを販売する。
楽園でも使用している自動販売機の補充は、リンクされている補充BOXにその商品を挿入するだけで補充を完了できる。
時間停止機能も付いており、いつでも出来たてほやほやが手に入る。
在庫も確認でき、お釣りや売り上げも確認、挿入・受取が出来て便利で安心だ。
自動販売機自体の破壊工作や盗難防犯対策も完備だ。夜には、まもるくん達が監視をしてくれる。
店の誘導係として、引き続きハンターギルドで依頼を出しておく。
お会計係だった二人にも継続して店内の販売サポートに付いてもらう。今度は慌ただしい屋台とは違うので問題ない。
「なので2の鐘で出勤してもらい。お風呂に入り綺麗にして制服に着替えてもらいます。準備できたら朝食を取ってもらい。開店前準備です。閉店時間は8の鐘です。以前と同じく1日銅貨50枚でお願いします」
ハンターギルドに継続の依頼を出しておいた。
「入浴付きとは凄いですね。でもアースさんのお店なら納得ですね。正規の従業員は雇われないのですか?」
「そのうちですね。支店のメンバーと相談してからですかね」
大人だと、どこぞやの商会が絡んでくるかもしれないから、充分に気をつけないといけない。
「ところでご出発は明後日の朝だとお聞きしましたが」
「はい、今夜、商業ギルドの方々とこちらのギルドの方が、どうしても本店がみたいとおっしゃるのでご招待したのですよ」
そう、どこから嗅ぎつけたか、ハンターギルド長のアイングレスさん(通称:アインさん)が自分達もと騒ぐので各ギルド10名までとして、ご招待することになった。
「私も参加したかったのですがね、同僚の女性達の勢いに負けて」
周りを見ると男性職員は皆んな同じ顔をしてる。新人の女の子数名と男性達は全員居残り組のようだ。
「ご愁傷様です。これ、居残りの方で分けてください。日持ちはしませんので明日中にはお召し上がりください」
俺はアイテムBOXに入れておいた『パティスリーカフェ』の手土産用ケーキを多めにカウンター横に出す。
新人の子達が目を潤ませてるが、隣の先輩方の目が光る。
「居残り組ではないのにお召し上がりになった方は、本日ご乗船はできません」
そう言い残し、そのまま商業ギルドに向かい、同じく居残り組に差し入れをした。
居残り組は目を輝かせていた。
ついでに、知らん商人のおっさんも、目を輝かせながらケーキを見つめていた。
あんたの分は無いぞ。
【次の更新日】
6月12日 金曜日です。
更新時間は21時〜23時です。(できるだけ21時台で)
同時更新『ただの猫に転生しました。』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。
来週から更新の曜日を固定します。引き続きお楽しみ頂ければ幸いです。
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【更新スケジュール】
火曜日・木曜日・土曜日 21時〜23時
都合で変更する場合は【次の更新日】でお知らせします。
今後とも、お付き合いくださいませ。
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