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バニラの甘さは危険な香り  作者: 島の住人
5/9

女湯5



人間の目というのも勝手なもので、一度そう見てしまうと、もう手にしか見えない。


肝心のお客は平気らしい。上を向いて天井を眺めている。浴室の天井だから、シャンデリアみたいな物は吊ってない。


看護師が呼ばれた。すると人が集まった。さっきまで人が足りないと言っていた浴室へ三人の四人のとやって来る。こうした状況に限って『やすらぎ』にも大勢の職員がいるのではと思える。


前の日に痣はなかった。記録にもない。


昨晩は立ち上がりが多かった。今朝の申し送りでそう言っていた。


ところで、そう申し送った昨晩の夜勤者は誰か。


出川(でがわ)だ。


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