魔剣の力
少し長めです
不定期です
「ただいまーってなんだこりゃ」
迷宮から脱出しみんなのもとに戻ると馬車の周りが魔物の死骸で埋め尽くされていた
「あ、お帰りなさいタクマさん」
この光景に驚いていると馬車から顔をだし手を振りながら話しかけてきたのはテイラだ。この光景をみてよく平然の態度でいられるなと思いながらも俺は馬車へと歩いて行った
「ただいまテイラ他のみんなは?...あらら」
馬車の奥を見てみるとイリナとリコが口を押さえながらダウンしていた。そしてその2人の背中を摩っているアイリスの姿が見えた
「お、お帰りタクマ...おうぇ」
「う~~~」
「あまり無理をしないで下さい」
リコは頑張って言おうとしたがイリナはそれどころではないらしい
「大丈夫...じゃないよなどう見ても」
「お2人とも血の臭いにやられてしまいまして」
周辺は魔物の死骸の血と獣臭さが漂っており慣れてない人にとっては地獄のような状況だろう
「これって回復魔法で治せるか?」
「回復魔法を使えるのですか?」
「少しね」
「状態異常を治すキュアという魔法だったら」
「そうか」
俺はイリナとリコに近づき手を前に出し魔法を発動する
「キュア」
状態異常を治すキュアは回復魔法level2dで習得できる魔法だ。今まで使ったことはないけどまさかこんなことに使うなんて思ってもいなかった
「あれ?急に体調が」
「元気になりました」
急に体調がもどり不思議に思っていたイリナとリコだが俺の姿を確認すると何か納得したようだった
「じゃあ俺は魔物を回収してくるから2人はここで待っていてくれ」
また魔物の死骸をみて体調を崩されても困るからな
「しかしあの数を回収するのは無理があるかと」
まー別に隠すことでもないだろうしこれは教えても平気か
「実は俺アイテムボックスがあるんだ」
「そうなのですか」
あれ?あまり驚いていないようだ
「驚かないんだな」
「アイテムボックスを持っている人は他にもいるので驚くほどではありません」
それをはやく教えてくれたらもっとはやく伝えたのに
馬車から降りて早速魔物の死骸をアイテムボックスに詰め込んでいった。全ての魔物を入れ終わってすぐにこの場所から離れた
「(そういえばこの迷宮崩れてねーな)」
移動を開始した馬車のなかで後ろを確認すると迷宮は何の変化もしていなかった
「どうかしたのですか?」
「いや、何でもない」
「ねぇタクマ何か収穫あった?」
「迷宮でか?」
「それ以外に何があるのよ」
「そうだな...魔物以外にこんな剣があったぞ」
「剣?」
アイテムボックスから迷宮で手に入れた剣を取り出しリコに見せた
「へーなんか地味な剣ね」
「その剣...少し見せていただけないでしょうか」
たまたま話を聞いていたアイリスが突然話かけてきた
「別に構わないけど」
アイリスが剣を手にとるとすっと目を閉じた。何かをしていること察した俺とリコは邪魔をしないよう静かに待った
「これは...魔剣で間違いないですね」
「魔剣」
魔剣は普通の剣とは違い凄まじい魔力を帯びている剣だ
「魔剣はそれぞれ異なる力が秘められています」
「魔剣って珍しい剣なのか」
「珍しいですが聖騎士や上級冒険者には持っている人はいると聞いたことがあります」
「獣人にも持っているやつっているのか?」
「はい私の種族にも持っている者はおりますが人間よりは少ないかと」
「そうなのか。この剣の力って分かるか?」
「すみませんそこまでは。力は実際に試してみないと」
「分かった。じゃあ後で試してみるか」
「今試してもいいんじゃない?どうせ何処に向かうかも決まってないしんだし」
「そうしませんかタクマさん。迷宮からも遠く離れましたし」
耳がいいテイラは馬車を運転しながら今までの話を聞いていたようだ。テイラと話していたイリナは何もわかっていない様子だった
「ん~...よし試してみるか」
馬車から降り魔剣を手にとりなんとなく構えた
「でこれからどうすればいいんだ?このままだと俺ただ恥ずかしいだけなんだけど」
「とりあえず振ってみたら?」
リコがそう提案してきたので試しに振ってみるが何も変化がなかった
「魔力を感じてみてはどうでしょう」
次はテイラが提案してきた
「そう言われてもなー」
アイリスのように目を閉じてみるがこれも変化がない
「え、えっとえっとそのーあのー」
イリナは頑張って何か提案しようとしている
「(そこまで頑張らなくても)」
「魔力を注ぎ込んでみてはどうでしょうか」
最後にアイリスがそう提案してきた
「なるほど」
魔力を抑えながら剣に魔力を注いでみた。しかし何も変化がなかったので注ぐ魔力量を増やしてみた
「おお!!」
魔剣から突然、霧のように漆黒の魔力が流れでてきた
「これがこの剣の力」
「力を引き出せたのはいいけど結局どういう力なの?」
確かにこれだけだと何の力か分からない
「正直微妙ですね」
「何かつまんなーい」
テイラとリコが俺の所に近づいてきた。すると流れていた漆黒の霧がテイラとリコの影に近づいていく
「テイラさんリコさん!!そこから離れてください!!」
それに気づいたアイリスはテイラとリコに向かって叫んだ。その声にテイラはすぐに反応したがリコは間に合わず漆黒の霧に触れてしまった
「キャーーーー!!」
するとリコは悲鳴をあげながら漆黒の霧に飲み込まれた
「リコ!!」
俺はすぐに魔力を注ぐのをやめると漆黒の霧は何もなかったかのように消えた
「リコーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
俺はすぐに気配探知と魔力探知を使ってあたりを探るがリコを見つけることができない。テイラとアイリス、イリナもあたりを探すが見つからない
「一体何処にいったんだ」
「.....マ..ク...」
「リコか」
「タクマさんリコさんをみつけたんですか!」
「リコの声が聞こえたんだ」
「何も聞こえませんが」
耳がいいテイラとアイリスが聞こえなかったらしい。ということは俺しか聞こえていないことになる
「(こういう時こそ冷静になるんだ俺もっと耳を研ぎ澄ますんだ!)」
「.....マ..ク...」
「聞こえてるぞリコもっともっと声を聞かせてくれ」
「..マ.ク....タク...タクマ!!」
「リコ!!」
声がするところ、それは魔剣からだった
「リコ!リコなのか!!」
「タクマ!ここどこなのよ!暗くて何も見えないんだけど」
「タクマさんリコさんを見つけたんですか!」
テイラが俺に聞いてきた
「ああ!この魔剣のなかだ」
「魔剣のなか?」
今でもリコの声が聞こえるが3人には聞こえていないようだ。どうやらこの剣を握ってる人にしか聞こえないらしい
「タクマはやくここからだしてよ!!」
「分かってる!ちょっと待ってろ」
再び魔剣に魔力を注ぎ漆黒の霧を出現させた
「一体なにを」
「この霧が原因で剣のなかに閉じ込められたんだ。だったら出すときにも必要なはずだ」
漆黒の霧のなかからリコがでてくることをイメージしながらさらに魔力を注いだ
「キャッー!...イタタ~」
すると霧の中からリコが飛び出してきた。その時、リコは尻餅をついてしまった
「リコ無事だったか」
「なんとかねー」
「よ、よっかたです~」
「なんでイリナがなくのよ」
「本当に無事でよかった」
そう言うとリコはなんか照れたような表情をした
「(そ、そんなに心配されると照れるじゃない)」
つい頬が上がってしまう
「なんか嬉しそうですねリコさん」
「うっ」
「ま、まさかリコさんて」
「そうだったのですか知りませんでした」
「え?何を勘違いしているのよ」
「そうだったのか」
「ちょっとタクマまで何勘違いしてるのよ!」
その後、みんなでリコのことをいじりイリナだけが追い回された。この光景を見ているとこの世界にきて本当によかったと感じるタクマだった
名前 タクマ・スズキ 18歳
レベル Error
種族 人族(男)
HP ???/???
MP ???/???
筋力 ???
防御力 ???
素早さ ???
魔力 ???
魔法防御 ???
〈ユニークスキル〉
・成長・全属性適正・アイテムボックス・並列思考
〈スキル〉
・火魔法level5・雷魔法level5・鑑定level6
・無詠唱・夜目・気配遮断level4・回復魔法level4・気配探知level4・魔力探知level4
〈称号〉
・異世界人




