イリナとリコ
不定期です
扉の奥は左右にわかれた道がありその奥にはそれぞれ違う扉があった。俺達が進んだのは右側の道だ扉は鉄でできており鍵が掛かっている。ついでに左側にある扉を確認すると丈夫そうな鎖がつけられておりその鎖には南京錠のようなものがつけられている。あの扉のおくには一体なにがあるのだろう
「どうかいたしましたか?」
「あーいや別に」
そうして老人に進められ俺は目の前の扉を開き中に入った
中にいたのは複数の女性の奴隷だった。まあ女の子って希望したから当然だとは思うが男の奴隷が一人もいない。少し気になり老人から話を聞くと男はまた別の部屋にいるらしい
「じゃああの反対側にあった扉か?」
「いえあの部屋は少々問題がある者達がおりましてな」
問題がある?...そういえばよくラノベ小説で主人に反抗した者とか病気にかかった人とかが監禁されてる奴隷の部屋があったような。そうかその人達の部屋があの部屋なのか
「そんなことよりここにいる奴隷をご自由に拝見してください。くれぐれも傷をつけないよう宜しくお願い致します」
「分かってるよ」と返事を返すと老人は「では」と言い残しこの部屋からでていった
改めてこの部屋を見てみると内装はとても綺麗だ床や壁なんかに汚れひとつ付いていない。なんか女性の部屋に入った気分だ。うっそう思うと何か緊張してきた。一旦気持ちを落ち着かせる。この時にも女性達がこちらを見ている。そんななか見てまわる俺...何か悪いことしてる気分だ
「あんたどういう子を探しに来たんだい?」
急に俺に話しかけたきた女性がいた。年齢は30代くらいだろうか。解析を使えば分かるだろうが女性を解析するのはやっぱり抵抗がある。年齢はバラバラで他にも20歳くらいの女性や40歳くらいの女性もいる
「料理ができる女性がいいんだけど。それで出来れば若い人が...」
「私は若くないと?」
「い、いえそんなことありませんよ大人っぽくて魅力的だし(汗)」
「じゃあ私を買ってくれるかい?」
「えー、あ、いえ、そのーあのーえーーと...」
どう返したらいいのか返事に困っていると回りから笑い声が聞こえた
「アハハハハハそのへんにしときなよその子困ってるわよ」
「そうよお姉さん子供をいじるのは良くないわよ」
助けてくれるのはありがたいけど俺もう18なんだが
「アハハ確かにお姉さんから見たら俺なんて子供かも」
「何か言ったかしら?(怒)」
「な、なんでもないです」
また辺りから笑い声が聞こえ、二人の女性がお姉さんの両腕をとり何処かへ連れていった
「ふー助かった...」
「ねーねーお兄さん。お兄さんって何してる人なの?」
お姉さんが連れていかれると他の女性の人が話しかけてきた。なんか俺に対する警戒心が和らいだようだ
「え、えーと...旅をしてる人...かな」
「歳はいくつなの?」
「料理ができる人って私でも平気?」
「お兄さんって強いの?」
その後、何人かの女性から質問攻めにあい答えるのに必死だった
後半の質問には何て言ったか自分でも分からなくなっていた。女性の質問攻めを掻い潜り何とか抜け出した俺は少し休憩しまた探し始めた。けどこれで少しここにいる女性とは打ち解けられた気がする。おねえさんに感謝だな
「あれあの子?」
部屋の端に体育座りをしボーッとしている女性がいた。年齢はテイラと同じくらいだろうか
「ねえ君」
「...」
その子をよくみると髪が肩まで伸びており当たり前だが奴隷服を着ている。気になったのは他の奴隷と比べると痩せこけており分かりにくいが幾つか痣のようなものが見えた
「ねぇちょっといい?」
突然後ろから肩を捕まれ振り向くとさっき俺に質問してきたショートヘアで俺と同じくらいの慎重の女性だった。その女性に引っ張られた
「どうしたんだ?」
「あの子のこと知っておいて欲しくて」
「どういうことだ?」
「実はあの子他の奴隷の子にいじめられててね」
「ああ体の傷をみて分かったよ。まったくいるんだなどこの場所にも虐めるやつってのは」
「不安なんだよ。ここは誰にも買われなかったら媚館に売られてしまうから。不安で不安でストレスがたまってそのストレスを誰かにぶつけてしまうの」
「そうか。君は不安じゃないのか?」
「不安だよ。けどまだ私は若いしまだ時間があるから」
つまりいつ媚館に送られるか分からない女性が若い女性にストレスをぶつけていると。理由は分かったが理解はできない。それは自分と同じ人を増やす行為だけでしかない。一時の安らぎを得るために人を傷つけまた不安になればまた傷つける...まったく愚かだ
「そうかい教えてくれてありがとう」
話を終え再びあの子の元へと戻った
「ねぇ君、急なんだけど俺と一緒にこないか?」
「ねぇ君、急なんだけど俺と一緒にこないか?」
私の前でそんな声が聞こえた。私は今空腹で目の前の景色が霞んでいたのに、その言葉で景色が元にもどっていく
「...え?」
「だから一緒に来てくれないか?」
「は、はい」
驚きのあまりついうっかり返事を返してしまった。でもどうして私に聞いたんだろう。奴隷の私には断る権利なんてないのに...
「...どうして?」
「ん?」
「どうして私を?」
「うーんと...君だからかな」
この時の私はこの言葉の意味を理解できなかった
選び終えた俺は老人を呼んだ。すると老人は直ぐに扉を開けて姿を現した
「お決まりになられましたかな?」
「あぁそこに座ってる子をだ」
「イリナですね」
「イリナって言うんだな」
「良かったねイリナ」
さっきまでイリナのことを心配していたショートヘアの女の子が呟いた
「何言ってんだ?お前もくるんだぞ」
「え!?」
ショートヘアの彼女は驚いていたがなぜそんなに驚くのだろうか
「何そんなに驚いてんだ?俺には君に遠回しに私も連れていってって言われた気がするんだけど」
まったく身に覚えがない彼女は首をかしげた
「まあとにかく老人あの子も頼む。それで君の名前は?」
「あの子の名前は」
「あんたに聞いてるんじゃない彼女に聞いてるんだ」
「リコ...私の名前はリコ!」
「そうかこれから宜しくなリコ」
それから老人に二人分の金額を払った。その額なんと金貨2枚に銀貨80枚だ。お陰で手持ちがほとんどなくなってしまった。ちなみに金貨を使ったのはテイラを解放した時以来だ
「またのお越しをお待ちしております」
俺はイリナとリコを連れて奴隷商を後にした。イリナは空腹でまともにたつことが出来ないので仕方なく俺の背に乗せることにした。二人ともテイラと同じ様に解放したいのは山々だがあいにく手持ちがない。まあお金を貯めてからでもいいだろう。イリナとリコにアイテムボックスから適当な服を渡し着替えてもらう
「ってリコお前なに堂々と俺の前で脱ごうとしてんだよ!」
「え?」
どうせ奴隷商のやつに何か吹き込まれてるのだろうが
「女の子なんだから男の前で脱ぐなよな!。今着てる服から重ねて着ればいいだろ」
そう言いながら俺はイリナに服を着せる
「...ご主人だったら別に」
「なに?」
言葉が小さくて聞き取れなかった
「何でもないですご主人様」
「それとご主人様っていうのもやめてくれ。俺のことはタクマって呼んでくれ」
「それは流石に」
「ご主人様の命令だ!!あとその言葉遣いもやめてくれ普通でいい」
「(自分で言ってるじゃん...)はぁ分かったよタクマ。これから宜しくね」
「おう」
その後二人を連れテイラ達がいる所へ戻るのであった。きっとテイラ達ビックリするだろうな




