商業ギルド
不定期です
今回は長めです
アルテミラはとても賑わっている。建物は日本とは違い中世ヨーロッパのものに似ている
「賑わっているんですね。沢山の人の声が聞こえます」
「そうだな、沢山いるぞ。ここが日本でいう都会だな」
「日本?都会?...それは何ですか?」
「あーいや、何でもない。とにかく商業ギルドに行こう」
「あの、始めに奴隷商に行って頂けないでしょうか。まだ私はタクマ様の奴隷ではありませんので...」
「あーそういえば。すっかり忘れてたわ」
商業ギルドに行く前に、先に奴隷商に行くことにした。アルテミラは面積が広く、道に迷いやすい。始めてきた人にはなおさらだ。何人かに話を聞きながら奴隷商にたどり着いた。奴隷商は中心から離れており、壁側に近い所に位置していた。明るく人がたくさんいる所を表だとすると、脆い建物に光が遮れており、辺りは暗く貧しそうな人達が住んでいる所にある奴隷商は裏だな
「すいませーん」
扉を開き中に入る。扉はメキメキと音がした。よっぽど古いんだなと思った。声をだすと、奥の階段から一人の老人がでてきた
「いらっしゃいませ。おや、これ初めてのお客様ですな」
「あのこの子奴隷なんですけど」
俺は老人にテイラから聞いたことと、出会ったことの話を簡潔に話した
「なるほど、ではこの子とまだ契約をしていないと」
「はい」
「なるほど、ではすぐに準備いたしますが、どうしますかな」
「いえ、契約ではなく解放したいんですけど」
「タクマ様!?」
さっきまで大人しく会話を聞いていたテイラが驚いたようにいった
「宜しいのですか、購入にはお金が発生しますが、契約の方は無料でやっておりますぞ」
「解放にはいくらかかるんだ?」
「金貨一枚です」
「分かった」
俺はアイテムボックスから金貨一枚を取り出した。勿論、老人には見えないように背中で手を隠しながらだ
「かしこまりました。では解放を致します」
そういうと老人はテイラに近づき首に付いている首輪に手を伸ばした。
「我、汝の呪縛から解放せんことを...デュギナス!」
老人が魔法を発動するとテイラの首輪にヒビが入り壊れた。そして老人が首輪を取り外した
「これで解放できました」
「ありがとうございます。では」
「またのお越しをお待ちしております」
老人にお礼をいい奴隷商からでた。今の所持金は金貨2枚に銀貨32枚。もう少し欲しいところだ
「あ、あの!」
「どうした?」
「私を傍にいさせてくれないでしょうか!。私は何も出来ませんが、囮くらいならできます!どうか...どうか」
テイラは俺の背中で泣きながら頼んできた。解放したせいで不安になってしまったのだろう
「何いってるんだ。テイラはいつも俺の傍にいていいんだ...いいや、いてくれテイラ」
「タクマ様」
「もうテイラは奴隷じゃないんだ。様はつけるなよ。二人でもっと楽しい思い出つくろうぜ!」
俺はテイラにグッド!のように手を握り親指だけをピンと伸ばした
「はい!タクマさん!」
それを見たテイラはいつも通りの笑顔で返事をした。目にはまだ涙が残っている。その笑顔を見た後、前を向き静かに歩きだした
◆
奴隷商を後にした俺達は次に商業ギルドに向かった。商業ギルドは表側にあり大きな建物なのですぐに見つけることができた。早速中にはいっていく
「何かご用でしょうか」
建物はとても豪華だ。材質はコンクリートのようなものだ。色は白く、扉は上質な木で作られていて、上には長方形の木の板が取り付けられており、そこに商業ギルドのマークだろうか、紋章のようなものが刻まれている。なかは木で作られたなが机、椅子など、木で作られたものが数多くある。その他にも受付や魔物の解体所なんかもある。そのなかの受付の所にいき、一人の男性に近づくと、その男性もこちらに気付き話しかけてきた
「商業ギルドに入りたいんですけど」
「はい、ギルド登録ですね。畏まりました。それではこちらにお越しください」
そういって奥へと通された。そのまま男性に従って進んでいくと一つの扉があり、そのなかは狭い部屋となっており、机ひとつに椅子が2つあるだけだった。まるで取調室だな
「こちらにお掛けください」
「失礼します」
これから面接が始まるのかと思うと緊張する。まあ太股にテイラがいるから少しは和らいでいるが
「そちらの方は?」
「仲間のテイラです」
「テイラと申します」
テイラは一礼した。なぜか顔をあげたときニッコリしていたが...仲間っていったことかな
「そうですか、なか問題ないですね。では始めましょうか。まず商業ギルドの登録方法はどこまで知っておりますか」
「すいませんが全く知りません。登録自体が初めてでして」
「分かりました。でははじめから説明させていただきます。商業ギルドの登録は3つの段階があります。一つ目は質問。特に罪を犯したことがあるのか、木の実や魔物の出現場所などです。2つ目は審査です。これは真偽を確かめることができる水晶、ラクアルの水晶を使わせていただきます。これは質問の時にやらさせていただきます。そして3つ目は戦闘です。」
「ちょっと待ってください。なぜ冒険者ギルドではないのに戦闘をしなければならないのでしょうか?」
「これは力を図るためです。商業ギルドでも冒険者ギルドに頼らず個人で討伐できる魔物なら討伐しに行っていただくためです。冒険者ギルドに頼むとお高いですからね。ステータスはお見せしなくて結構です」
「戦闘はしてもらうがステータスは見せなくていいと?」
「はい、多くは冒険者ギルドに頼んでありますので、あまり必要ありません。戦闘は念のためです」
「なるほど、分かりました」
「では、質問から」
その後、商業ギルドの男性、アランに質問攻めされた。ラクアルの水晶は透明であり、なかに白い煙のようなものが入っていた。大きさはリンゴくらいだろうか。それを掌で触れながら質問に答えていく。嘘をつくとなかの煙の色が変わるらしい。俺は色が変わるところを見ることはなかった
「では最後に戦闘ですね。こちらは明日行っていただきますので、またこちらにいらしてください」
「分かりました」
質問攻めを乗り切った俺はこの部屋を後にした




