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聖杯

誤字脱字あります

放出した炎はそのままキングメタルアントにむかって飛んでいく


「キシャーー!!」


標的にされたと分かったのかキングメタルアントは叫び声を上げた。すると周りにいたメタルアント達がキングメタルアントと炎の間で壁のように積み重なりあっていく。炎は壁のようになったメタルアントに拒まれた


「キシャーー!!」


再びキングメタルアントが叫び声を上げるとメタルアントは一斉に襲いかかってきた。俺は炎を放出するがいっこうに減るようすがない


「クソ!拉致があかねー!!」


このままでは持久戦になってこっちが不利と思い再び足を動かした


「どこに向かっているんですか?」


「メタルアントが作った穴だ。あの穴なら前方に炎を放出すればいいし、前の階層に戻っても他の魔物にでくわすと厄介だしな」


「その穴がどこに通じているか分かりませんよ!」


「そんなもん運だ!」


そういって俺は他よりも少し大きい穴に入っていった












「どうやらあの二人、ピンチみたいだな」


二人の神が水晶のようなものでタクマ達の行動を観察していた


「大丈夫だよ」


「大丈夫って...お前何かしたのか、直接干渉することは禁じられていることを知っているだろ!」


ひとりの神がもうひとりの神に向かって怒鳴った


「直接じゃなきゃいいんでしょ」


怒鳴られた神は冷静な態度で答えた


「ヒュリス、お前」


それ以上何も言い返せなかった。なんとなくだが、何も言わないのがいいと判断した


「私のことはとにかく問題はあのフェルヴォルカね」


今の雰囲気を変えるためヒュリスは話を切り替えた


「そうだな、あいつは一体だれに創造されたんだ?」


心の中で助かったと思いながら答えた


「分からない...でもタクマを狙っているのは間違いないと思う」


「だな、転移した場所の近くに出てきたし、タクマが転移していないときは一度も現れたことはねーからな」


「それにあの首輪」


「あー、あんなもん俺ら神くらいしか作れないな...ちょっと調べてくる」


「何を?」


「あいつにちょっかいだしてる神をさ、時間はかかると思うがな」


そういってひとりの神が輝く光と共に姿を消した











一方タクマは穴の中を全力で走っていた。タクマの後ろにはメタルアント達が追いかけてきている


「はぁはぁ!」


ずっと走り続けていて体力の限界が近い。それでも息を荒らしながら全力で走る


「何かきます!!」


突然テイラが俺に向かって大声で叫んだ。すると上の土が盛り上がり中からメタルアントが姿を現した。現れたメタルアントは他のメタルアントよりも大きい。おそらくこの穴を作ったのはこいつだろう

そいつはいきなり俺達を狙い魔法を発動した


「なんだこれは」


足元を見ると蟻地獄のようになっており身動きがとれない


「こんなものー!」


必死に抜け出そうとするが足がまったく動かない

蟻地獄は徐々に俺達を呑み込んでいった












「うぅ...」


目を開けると土でできた天井が見えた。どうやらまだ生きていて迷宮の中にいるようだ


「テイラは...グッ!」


体を起こそうとしたが体中が痛くまともに動くことができない。起き上がろうとした時にお腹が少し重いと感じ視線をそっちにむけた。そこにはテイラがうつ伏せになっていた


「よかった、意識を失ってるだけみたいだな」


テイラの無事が確認できた後、辺りを確認する

俺達がいる場所は正方形の部屋になっていて薄暗い


「なんだあれは」


俺は部屋の片隅にあるものを凝視した。それは祭壇のような場所に置かれていて微かに光を纏っていた。この部屋を少しだが明るくしているのはそれのようだ


「グラス?」


あれが何なのか興味がわき確認したくなった


「テイラ、ちょっとごめんよ」


お腹の上にいるテイラをゆっくりと離し立ち上がった。体が悲鳴をあげるが何とか耐えながら少しずつ歩みを進めた


「綺麗だ」


ワイングラスのような形をしていて中には光を纏った透明な液体が入っている


「(鑑定!)」


聖杯

周りの魔力を吸収し聖水をつくりだす


聖水

聖杯によって作られる

少しの間ステータスを上昇させる

どんな傷でも癒すことができる


「ゴク...」


俺は迷わず聖水を飲んだ。すると体中が神々しい光りに包まれ傷がどんどん癒えていく


「スゲー!力がみなぎってくる!」


ステータスが上昇しているのが分かる。これならやつらにも勝てる!


「さて鑑定っと...うおっ!?」


鑑定しようとした時、突然ものすごい揺れがしょうじた。聖杯をアイテムボックスに入れテイラのところへ急いで戻る。聖水のお陰で一瞬でテイラの元にたどり着いた


「グガァァァァァァ!!」


聞いた声と共に聖杯があった場所の壁が崩れ落ちた


「よー、久しぶりだなフェルヴォルカさんよ」


崩れ落ちた壁から姿を現したのはフェルヴォルカだ。口には輝きを放っている魔物がいる


「キシャ!」


「キングメタルか」


壁の奥を見てみると、そこには焼き死んだメタルアントの死骸が散漫していた。そしてその奥を見てみると懐かしさを感じさせる光と、微かに香る草の匂いがした


「外か...でも何で外に通じてんだ?俺達は下に落ちてきたはずだ。うーん...まいっか」


さっそく外にでたいところだが、そこにはフェルヴォルカが出口を塞いでいる


「キシャーー!」


口にくわえられたキングメタルは土魔法を発動しフェルヴォルカの拘束を解こうとする。キングメタルの周りから土でできた槍が複数あらわれフェルヴォルカを攻撃するがかすり傷すら負わせられない


「バキーーン!」


急に金属が割れたような音が聞こえるとキングメタルが真っ二つにされた


「なんちゅう力だ全く、でも今は負ける気がきしねー」


俺はテイラを反対側の壁の片隅に避難させフェルヴォルカにむかって走り出した


「グガァァァァァ!」


フェルヴォルカも俺にむかって走りだし鋭い爪を使って仕掛けてきた


「ふん!」


俺はそれを余裕をもってかわし、フェルヴォルカの顔めがけて右ストレートをほおった


「グァ!」


俺の攻撃をかわせなかったフェルヴォルカは物凄い勢いで吹き飛ばされた


「さあ決着といこうぜ!!」


今迷宮最後の勝負が幕を開いた


おまけ

もうひとりの神「ヒュリスお前なんというものを」

ヒュリス「てへぺろ」

もうひとりの神「てへぺろじゃねー!」


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