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双鏡の君へ 2 ー輪廻編ー  作者: ゆら。


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室町時代ー祈り


ー夜


同じ空の下。


敦乃は家の中で琴之の帰りを待っている。


琴之は堤防へ向かう列にいる。


そして――


爺は、一人で庭に立ち、空を見上げている。


月は、雲に削られながら、細く光っている。


爺「……戻ってこい」


風が畑を揺らす。


爺「戻れ」


少し間。


爺「……それが、条件だ」


空は答えない。


だが雲の切れ間から、わずかに月が覗く。


爺はそれを見て、目を細める。


爺「……あの男なら、帰る」


そのそれは、独り言のようで、


祈りに近かった。



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