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「魔王様!!」
リオンは自分の部屋でくつろいでいた。そんな矢先、部下の魔物が一人帰還してきた。
彼女は部下に自分を魔界送りにした人物を探せと命令を出していた。手がかりを見つけたら、その都度報告しろとも言っていたので、こうして頻繁に部下が報告をしにきていた。
「どうした?」
「捜索していたのですが、もしかすると魔王様を魔界に送った犯人を見つけたかもしれません」
「何?」
リオンの表情が険しいものに変わる。
自分を魔界に送ったものに対する復讐は、彼女の悲願であった。
「どんな情報を掴んだか、教えろ」
「はい」
リオンに言われて話し始める。
「ここより遠く離れた、ラポン国という国がありまして……」
「聞いたことのない国だな」
リオンは魔界に落とされる前までは、この世界にいたのだが、それでも全く聞いたことのない国名だった。
「その国の王都にとある組織がありまして……名をグランツェ。魔導生物の研究を行なっている組織のようです」
「魔導生物……」
魔導生物とは、人間が人工的に魔力を使って作り出す生物のことである。
人間の指示に従い行動するので、かなり便利である。
ただ、自分で考えるタイプの魔導生物も存在し、それがエラーを起こして、人間に刃向かったりしたこともある。より便利な魔導生物を作ろうと、様々な国で研究されている。
そのため、特に珍しいというわけではない。ラポン国でそういう研究し説があっても不思議ではない。
「その組織が何なんだ?」
「どうも強力な魔導生物を作る過程で、魔界の研究を行なっているようでして……魔界へのリンクを作る研究をしていたりするようです。ゲートを開いたり閉じたりする最新の魔法を開発していたりするとか……」
「何? その魔法は使えるのか?」
「はい。国家機密なので知っている人は少ないようですが」
リオンの部下には様々な能力を持っている魔物がいる。透明になったり、別人に扮したり、遠くの声を聞いたり。
国家が必死に隠している機密でも、知ろうと思えば知ることは出来た。
「ゲートを開ける方法を開発したか……そのグランツェに所属している誰かが、ゲートを開けて、私を魔界送りにしたという可能性は確かにありそうだな」
「はい」
「よし、早速ラポンに行く」
リオンはそう決断した。
グランツェにいるか、もしくは昔所属していた人物か、とにかく関係者である可能性は高かった。
今までは大した情報が入ってなかっただけに、大きな進展と言えた。
リオンは部下たちも連れて、ラポンに入国することに決めた。




