↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【3月15日書籍発売】アラサー魔導士の辺境湖畔暮らし〜初級魔法で魔王を瞬殺してしまった俺は、無気力に引きこもりたい〜  作者: 未来人A
第七章 花見

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
66/82

66

 それから数日過ごしていたが、微妙にエミルの様子がおかしい。

 なんかこちらが顔を見ると、そらしてくることが多くなった気がする。

 どういうことだろうか? 気のせいかもしれないが……

 もしかして、嫌われたか?

 嫌われるようなことをした覚えはない。

 やっぱり俺が狼の魔導士と疑っているのか? 

 その可能性もある。ただ、疑っているから目を合わせないというのも、謎ではあるが。

 まあ、俺が狼の魔導士であると、確信を得ているわけではなさそうだ。疑われているだけなら問題ない。冒険者ギルドに行って、俺の正体を宣伝したりしなければ大丈夫だからな。


 仮面が見つかったりはしなよう気を付けないとな。

 しばらくは様子を見ると決めた。


 そして、とある日。


「お花見にいかない?」


 突如エミルがそんな提案をしてきた。

 花見。

 この世界でも存在する文化だ。日本と同じように、花を見ながら食事をしたり酒を飲んだりする。

 日本のように桜は存在しないのだが、綺麗な花を咲かせる木はいくつも存在している。ちょうど今の時期は花見をする季節ではあった。

 しかし、エミルがそういう提案をするのは意外であった。

 強くなること以外、あまり興味がないのではと思っていた。


「なんでまた花見に行きたいんだ?」

「毎年この時期は、ラウント山っていう山の頂上でお花見をしているの。あそこの頂上には、綺麗な花を咲かせる素敵が木があるのよ」

「意外だな」

「どういう意味よ」


 花を見るとかに興味があったようだ。


「ま、まあ、最初は修行目的で山に登ったんだけどね。最近は簡単すぎて修行にはならなくなったけど、頂上に咲いてる花を見たくて、毎年行くようになったわ」

「そういうことか」


 修行目的だったのなら納得がいく。

 ラウント山というのは聞いたことがある。

 確か麓に綺麗な湖があったはずだ。

 有名な湖で訪れる人も多いから、住むのには適していないが、旅行して釣りをするのには良さそうな場所だ。

 釣りもして、さらに花見も出来るのは結構楽しそうである。


「わかった。行こう」

「本当!?」


 エミルは嬉しそうな表情を浮かべる。


「昨年まで一人で行ってたから、楽しみだわ」

「……一人で花見してたのか?」

「え? そ、そうよ。悪い?」

「いや別に……」


 普通はそれなりの人数でワイワイやるものだ。

 二人で行ったりするならまだわかるが、一人で行くようなものなのか。


「お前友達とかいるのか?」

「な、なによ! いなくて悪い!?」

「い、いや、別に……」


 友達いなかったのか。俺も人のことは言えないけど。

 逆に親近感がわいてきた。


「シーラとリオン達も誘うか」

「え?」

「なんだ嫌なのか?」

「い、いえ、別に。そうね皆で行った方が楽しいし、誘いましょう!」


 一瞬残念そうな顔をした気がしたが、エミルは表情をすぐに変えてそう言ってきた。

 もしかして二人で行きたかったのか? 

 いや、そんなわけないか。気のせいだな。

 俺なんかと二人で行くより、大人数で行った方が楽しいだろう。

 最初にシーラに誘ってみた。


「おはなみってなに~?」


 知らないようなので説明した。


「へ~楽しそう! 綺麗なお花見咲いてるかな~?」


 無邪気な表情でシーラは言った。

 シーラはいつも通り乗り気なようだ。

 リオンが来るかどうかだな。花とか好きなのだろうか?

 来ないかもしれないが、リオンも誘ってみた。


「花見か。別に興味はないが、お前が行くなら行くしかないだろう。監視しなければならんからな」


 といつもの無表情でそう言った。

 本心かどうか分からん。ただ来ることは分かった。


「なんだかよくわからないですが、私も行っていいですか!?」


 リオンの部下のライラがそう言ってきた。

 前のダンジョン攻略では、リオンに命じられて別のことをやっていたようだ。

 今回は来てもいいのだろうか。


「好きにしろ」


 リオンはそう言った。


「ありがとうございます!!」


 目を輝かせてライラはそう言った。相当嬉しそうである。

 今回は五人でラウント山に行くことになった。

 釣り具など準備を終わらせて、早速出発した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。