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【3月15日書籍発売】アラサー魔導士の辺境湖畔暮らし〜初級魔法で魔王を瞬殺してしまった俺は、無気力に引きこもりたい〜  作者: 未来人A
第五章 温泉旅行

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 道中、図らずも人助けをして、そのまま先に進む。

 出来れば、誰とも出くわしたくはないが、どうなるだろうか。

 ダンジョンは別に誰でも挑んでいいので、俺たち以外誰かいても不思議ではない。

 まあ、このダンジョンレベルの高難易度ダンジョンに挑む者は、そう多くはない。

 流石にもういないだろう。

 俺たちは雑魚を蹴散らしていき、先に進む。

 下に行けば行くほど、魔物数は増えていった。

 さらに魔物を餌にしている、危険生物も生息していた。

 難易度はどんどん上がって行っているようだが、俺たちには特に関係なかった。

 正直言うと、それぞれが一人だけで攻略できるくらいの難易度だ。

 この中だと今のところエミルが一番弱いと思うが、それでも一人で攻略可能だと思う。

 15階まで到着した。


「この階に温泉があるはずだわ!!」


 エミルがテンション高そうにそう言った。

 どうやら心待ちにしていたようである。


「温泉ってなに~」


 シーラが尋ねる。


「自然に湧いてる風呂だな」

「へ~お風呂なんだ。皆で一緒に入ろうね!」


 シーラがそんなことを言い出した。


「そ、そうだな」


 混浴することになるのか?

 裸になるのか? いや、足だけつかるパターンか? それとも、水着着たりするのか?

 シーラがいるし水着は作れるが……


「でも楽しみね~温泉に入るのいつ以来かしら。お風呂の効能も気になるわね

 !」

「ふん、はしゃぎすぎだ」


 リオンは鼻で笑いながらそう言った。

 皆でとシーラは言ったが、多分リオンは一緒には入らないだろう。

 水着を着ているところは、あんまり想像できない。

 そういう態度のリオンに、「つまんないやつねぇ」とエミルは不満を漏らしていた。

 それから15階を歩き続けて、温泉を捜索する。


「お、あれは……」


 もくもくと湯気が出ている場所を発見した。

 温泉か?

 確認してみる。

 お湯がたまっている場所を発見した。

 間違いなく温泉である。

 結構広い。泳ぐことも出来そうだ。


「あったかーい」


 とシーラが足だけ温泉に入りながら、気持ちよさそうにしていた。

 エミルとリオンも同じく足だけつかる。

 足だけつかる感じか。

 ちょっとがっかりしながら、俺も靴を脱いで足に湯を入れ、近くの岩に腰かけた。


「気持ちいわね~」


 エミルが足をつけながらそう言った。確かに程よい温度で気持ちいい。

 ゆっくり浸かる。


「悪くないお湯だけど、魔力が増えた感じはしないわね」

「そうだね~」


 エミルとシーラがそう言った。

 俺も魔力が増えた感覚などしなかった。俺の場合は増えていても、多分分からないだろうがな。というか、これ以上増えようがあるのか?


「全身浸かってみよ!」


 シーラがそう言いながら、服を脱いで温泉に飛び込んだ。


「こ、こら何脱いでるのよ!」


 エミルが慌ててシーラを叱る。


「水着着てるから大丈夫だよ~」


 シーラはそう言った。確かにこの前海に行ったときに着ていた水着を、今回も着ている。


「そ、それならいいわね」

「お兄ちゃんたちも一緒に入ろう~。水着作るよ!」


 そう言ってシーラは水着を三着作り出した。

 俺の分の男性用水着1着と、エミル、リオン用の女性用水着2着だ。


「ありがとう」


 俺は男用の水着を受け取った。


「……これを私にも着ろと?」

「うん!」


 シーラは笑顔で頷いた。

 リオンは嫌そうな表情を浮かべている。

 あまり水着とか着そうにないタイプではある。

 ただ、温泉には浸かってみたいのか、悩んでいるようだ。


「まあ、服を汚すのも何だし、着るか」


 悩んだ末、着ると決断したようだ。水着を手に取る。


「……着替えるからどっか行ってて」


 エミルが少しほほを赤く染めながらそう言ってきた。


「え? あ、そ、そうだな」


 俺は慌ててほかの皆が見えない場所まで移動する。

 そして、自分も水着に着替えた。

 女性の方が着替えの時間は長そうなので、少しだけ待って、


「もういいか?」


 と尋ねた。


「大丈夫よ!」


 とエミルから返事が来る。

 行ってみると、水着姿の三人が。

 エミルは前も水着姿を見たが、相変わらず凄いスタイルである。

 シーラは子供らしいスク水でかわいい姿だ。

 そしてリオンだが……彼女の水着姿も別の意味ですごかった。胸はそこまでないが、体は引き締まっており、肌はしみ一つない美肌である。芸術品のような水着姿だった。

 リオンを元々男だと思っていたのが、信じられないくらい美しかった。


「おい、じろじろみるな」


 リオンが俺を睨みながらそう言ってきた。思わず見すぎていたようだ。慌てて目を逸らす。


「……ふん」


 エミルもなんだか不機嫌そうな様子になった。リオンをじろじろ見すぎて、ひかれてしまっただろうか。


「さ、早速入ろうぜ」


 俺は誤魔化すようにそう言って、温泉に入った。

 肩までつかる。

 気持ちがいい。極楽だ。

 肉体的に疲れることはレベル9999になってからは、なくなったのだが、精神的はいろいろ疲れていた。

 その疲れが癒されるようだ。

 とても気持ちいが、やはりというか、魔力が上がった感覚はない。

 これ以上上がってもらっても困るので、これでいいのだが。


「気持ちいいわね~」


 エミルも温泉に入りそう言った。

 リオンは温泉に浸かった後、何も言わないが、なんだか表情が緩んだような気がする。

 気持ちいいんだな。


「!!」


 目をつぶって温泉に浸かってエミルが、突如目を見開いた。


「どうした?」

「これ……魔力が上がった気がする!」


 自分の手のひらを見つめながら、エミルはそう言った。


「今なら前より強い雷撃を放てそうだわ!」


 嬉しそうにエミルはそう言った。

 本当だろうか? まあ、エミルくらいの実力者は自分の魔力量をある程度把握している。上がったと思ったのなら、上がった可能性が高いな。


「それは良かったな。リオンは上がったのか?」

「いや? 別に上がってないぞ」

「そうなのか?」

「ああ」


 リオンは頷く。


「ちょ、ちょっとうそでしょ! 上がってるでしょ!」

「全くだな」

「そ、そうなの? うーん、人によるのかしら?」

「まあ、上がったのが微量すぎて気づいてないだけかもしれんがな。貴様にとっては、大喜びするくらい上がったみたいだがな」

「な、なんですって!?」


 リオンが煽るように言って、エミルは怒りながら叫ぶ。


 確かにリオンの魔力量は、エミルと比べてもだいぶ多いだろう。上昇量が低ければ、気づきにくいのも事実だ。

 そういえばシーラはどうなんだ?

 先に入っていたが……

 彼女の魔力量はエミルと大きな差はないだろう。もし上がったのなら、自覚がありそうだが。

 シーラを探すがいない。


 あれ? どこに……


「お兄~ちゃ~ん!!」


 とシーラの声が響いたと思ったら、俺の背中に何か柔らかい感触が。

 な、なんだ?

 振り返ると、シーラが俺に抱き着いていた。

 しかも、なぜか変身して、大人バージョンになっている。

 背中の感触はシーラの胸か……


 しかもこれ……


 もしかして裸か!?


 布に触れている感じが一切なく、肉体と接触している感触だけがあった。

 シーラは裸で俺に抱き着いているみたいだ。


「ちょ、シーラ!? 何で大人に!? 何で裸なの!?」


 様子を見ていたエミルが混乱している。


「えへへへ~あ~お姉ちゃんたちだ~」


 やたらハイテンションで言う。なんかどう見ても様子がおかしいな。

 シーラは俺から離れ、今度はエミルに抱き着く。

 大人シーラの裸が目に入った。見てはいけないと思い、咄嗟に視線を逸らす。


「ちょっと、どうしたのシーラ!」

「えへへ~。あー、お姉ちゃんたちなんで水着着てるの?」

「は?」

「消しちゃお! えい!」


 シーラがそう言った瞬間、エミルとリオンの水着が消滅した。

 下は湯につかっているので、見えなかったが、胸ははっきりと見えてしまった。

 エミルは相変わらず豊かな胸。

 リオンは形の整った、美乳だった。


「ひゃあああ!?」

「!?」


 二人は咄嗟に胸を隠す。

 エミルはもちろん恥ずかしそうに顔を赤らめていたが、リオンも同じように顔を赤らめていた。

 リオンはぎろりと俺を睨む。


「見たのか?」

「え? い、いや、見えなかったかも」

「……見たんだな」


 恥ずかしそうにリオンはそういう。


「というかいつまでいるのよ! 早く出て行って!」

「わ、分かった!」


 エミルが恥ずかしそうに言ったので、俺は立ち上がる。

 すると、二人は俺の股間のあたりを凝視した。

 なんだと思って下を見る。

 水着が消えていたのは、エミルとリオンだけじゃなかった。

 俺のも消えていた。

 粗末なものが美少女二人の前に晒されていた。

 俺はダッシュでその場から立ち去った。

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