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【3月15日書籍発売】アラサー魔導士の辺境湖畔暮らし〜初級魔法で魔王を瞬殺してしまった俺は、無気力に引きこもりたい〜  作者: 未来人A
第五章 温泉旅行

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 そんなこんなあって朝食は終わり、俺はいつも通り釣りを始めた。

 ラジオを聞きながら、釣りをする。

 今日は全然つれないな。

 魚がいないのかもしれない。

 釣れないと釣りは暇である。

 俺はラジオの声に耳を傾けた。


『釣り場特集! 今回紹介する釣り場は、ペトルダンジョン最奥にある、地底湖です! この釣り場では、ここでしか釣れない、独自な魚が大量に釣れるとか!』

『へーそんな場所があるんですね」

『釣れる魚の味もほかでは食べられないような珍味があるとか。餌は魔物の肉を食べるようですね!』

『行ってみたいですね!』

『しかし、一つ難点があります。それはペトルダンジョンの難易度! 最難関のSにしていされております。強力な生物がうようよ出るほか、ゲートが非常に空きやすい場所で、Cランクの魔物が大量に出てきます。Bランク以上のゲートが空くことはあまりないようですが、Cランクの魔物が大勢います。難易度はSSランクに設定されており、並みの冒険者では攻略は不可能です』

『な、なんと……そんな場所だったんですか……釣り人で行ける人いますかね?』

『そうですね……めちゃくちゃ少ないとは思いますが……腕に覚えのある方は、ぜひ行ってみてください』


 そこで釣りの特集は終わった。

 ペトルダンジョンか初めて聞いたな。

 この世界にはダンジョンと呼ばれる場所が存在する。

 ダンジョンはCランク以下の魔物が異常に出やすい場所だ。Cランクの以下の魔物は、知能がなく、あまり強くはないが、それでも大量に沸くのは非常に脅威になる。

 特にCランクの魔物は知能がないだけで、単純な強さで言うとBランクに匹敵する魔物も多い。


 普通のダンジョンにはCランクの魔物は出ない。出てDランクだ。

 難しめのダンジョンでも、Cランクの魔物が出る頻度は多くない。

 Cランクの魔物がうようよ出るダンジョンはまれで、めちゃくちゃ難しいとはされている。

 ダンジョンには魔界からやってくる魔物以外にも、この世界に元々いる危険な生物の巣になっているような場所もある。


 ペトルダンジョンは魔物もいれば、危険生物もいるみたいだ。非常に厄介な場所と言えるだろう。

 俺もレベル9999になる前は、ダンジョン攻略などもしていたが、そこまで難しいダンジョンに挑んだことはなかった。

 まあ、今の俺なら正直楽勝だ。Bランク以上の魔物がうようよ沸いても、恐らく特に問題なく倒せる。

 地底湖で釣りというのは、今までやったことがない。

 そんなところに魚がいるという話も知らなかった。

 ただ、ペトルダンジョンだけで釣れる魚がいるという話は、正直興味が引かれるな。

 ぜひ行ってみたい。


「ペトルダンジョンね。そういえばそんなところあったわね」


 エミルがそう言ってきた。

 彼女はいつも通り、俺が釣りをしているところを観察していたようだ。


「行ったことあるのか?」


 エミルは高ランクの冒険者である。難易度の高いダンジョンを攻略していても不思議ではない。


「いや、ないわね」

「そうか」

「でも、興味はあったは。難しいダンジョンらしいし……それに、道中にめっちゃいい温泉があるらしいのよ」

「温泉?」

「ええ。なんでも入ったら魔力が底上げされるらしいわよ。まあ、恐らく嘘でしょうけどね」

「ふーん」


 魔力底上げには興味はない。というかこれ以上上げてどうするんだって感じだし。

 でも、温泉は興味あるな。風呂は好きではある。もちろん温泉も好きだ。

 この世界にも温泉はあるが、数が少ない。ぜひ入りに行ってみたい。


「面白そうだし、行ってみるか」

「私も行くわ!」


 かなり乗り気のようだ。なんだかんだ言って、温泉に興味があるのかもしれない。


「ペトルダンジョンの温泉か。面白そうだな」


 リオンが後ろからそう言ってきた。


「お前も来るつもりなのか?」

「当然だ。貴様を監視しなければならんからな」

「温泉に興味があるから、来たいんじゃないのか?」

「……別に興味などない」


 リオンはそう言ったが、どうみても図星だ。

 温泉行きたいんだな。意外な一面もあるみたいだ。


「お兄ちゃんたちどっか行くの!? シーラも行く!!」


 俺たちの様子を確認していたようで、シーラがそう言ってきた。

 元からシーラとは一緒に行くつもりだった。

 一応、シーラは魔物だからな。悪さはしないとは思うが、一応近くいてやらないと何をしでかすかは分からない。


「じゃあ、皆で行くか」


 ペトルダンジョンに行くと決め、準備を始めた。

 釣竿など必要な道具を準備する。

 ペトルダンジョンがある場所は、そこまで遠くはない。

 普通の人間なら歩いて二日ほどかかるかもしれないが、俺たちなら数時間で到着するだろう。

 準備が終わり、俺たちはペトルダンジョンへと向かった。

 俺と、エミル、リオン、シーラで飛行しながら、ペトルダンジョンへと向かった。


「ライラは連れてこなくてもいいのか?」


 リオンの部下であるライラは、一緒には来ていなかった。


「奴にはほかの仕事をさせてあるからな。来たがってはいたが」

「そうか」


 ちょっと可哀そうであるが、まあ、仕事をさせているというのなら仕方ないだろう。

 順調に飛び続けて、ペトルダンジョンに到着した。

 古びた神殿がある。この内部に、ダンジョンの入り口があるようだ。

 入口前に看板が立っている。


『ペトルダンジョン。難易度SS。腕に覚えのないものは挑まないように。腕に覚えのある者も、一人での攻略は非推奨。推奨人数4人以上』


 看板にはそう書かれていた。

 どのダンジョンにも、この看板みたいな警告がされている。

 ペトルダンジョンは、高難易度のダンジョンなので、普通より大きめの看板に、でかでかとした文字で警告文が書いてあった。

 どれだけ難しかろうと、俺には関係ない。

 気にすることなく、俺たちはダンジョンに入った。

 温泉と、それから地底湖にどんな魚がいるか、楽しみだな。


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