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孤独の魔女と独りの少女【書籍版!3月30日二巻発売!】  作者: 徒然ナルモ
二十二章 アド・アストラVSマレウス・マレフィカルム
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843.魔女の弟子と逆転の賭け


『母』……それは人類にとって自らを製造した存在である以上に大きな存在である。


それは即ち自由であり、束縛であり。憧れであり、憎悪であり。愛であり、悪である。言い変えれば全てであると私は学んだ。

ならばこそ、私にとって母とは誰だろうと考える。私は人間の腹から生まれたわけではない、男との性交渉により生み出されたわけではない。


そもそも、産みたいと望まれて産まれたわけではない。


私の名はゲマトリア・ソフィート。今は『知恵』のコクマーと名乗りし者。しかしてその真の名は……。


『ガオケレナ・フィロソフィア』である─────…………。



「なぁタヴやん、知っとるかい」


「なにがだ」


マレウス・マレフィカルム本部の城、その廊下を歩いて進めば……コソコソと話す声が聞こえる。


「あそこにおるやろ、『知恵』のコクマー」


「いるな、また顔が違うが」


視線を感じる。あれは新進気鋭の大組織大いなるアルカナの最高幹部『宇宙』のタヴと八大同盟の一角パラベラム最強の男『悪鬼』ラセツか。ラセツは廊下の壁にもたれるように膝を曲げて座り、タヴは腕を組み……二人とも私を舐め回すように見つめている。


「オレぁさ、それなりに噂好きやからセフィラの連中は大体素性ってのを知っとるねん。それこそゲブラーとか、イェソドとかな」


「クユーサーとレナトゥスだろ、割と有名だ」


「せやけど、ダアトとコクマーだけは素性が知れん。マジで誰も知らん、特にコクマーに至ってはいつからセフィラやったかも、そもそも素顔がどんなのかも知らん」


「そうだな!本来はそれが正しいが」


「タヴやん知ってる?」


「そもそも興味がない」


二人はマレフィカルム最強の五人を指す『五本指』などと呼ばれており、マレフィカルム全体からの支持も厚い。そんな連中が私を見てなにやら笑っている。

全く、不愉快だと私が足を止めて視線を送るとラセツは仮面の向こうかでニタリと笑い。


「アレ、なんですやろセフィラはん」


「……あまり、この城の中で無駄口を聞かないよう。この城は静謐が似合う」


「そらすんまへん。ほらタヴやんも頭下げて」


「お前が話しかけてきたんだろ」


「ホンマにお前は、社会でうまくやってけへんで」


「やっていけたらこんなところにはいない」


「そらそうや」


フンッと鼻を鳴らして私はその場から立ち去ろうとする……その瞬間。


「あー、なぁコクマーはん。一つ聞いてええか?」


ラセツが立ち上がり、私を見つめ。


「あんた、ホンマは男なん?女なん?」


そう……問いかける、そう言われる私の顔を廊下の窓で確認すれば。そこに映るのは老父の顔、つい先日は幼子の顔、きっと明日は別の顔。個人の顔に意味はない、あるはずがない、くだらない。


よって答える価値なしと判断し私は足早にその場から立ち去る。


「ラセツ、それセクハラじゃないか」


「かもな、せやけどここにおるような男にモラル求めんなや」


「それはそうだな」


遠ざかるラセツとタヴの会話に私は苛立ちを覚える。なにがマレフィカルム五本指だ、なにがマレフィカルム最強だ。私はそもそもマレフィカルムという枠組み自体に納得が言っていないのだ。


真なる魔女排斥組織は『セフィロトの大樹』のみ、それに付随する他の組織はさながら人体で言うところのアカやフケのようなもの。即ちただ活動の過程で勝手にくっついて来ただけのもの。

それがさも最強の魔女殺しのように振る舞うとはなんと傲慢な事。奴等は所詮外様、きっといつかは裏切るだろう。

ラセツも、タヴも、マヤもクレプシドラも、恐らくだがイノケンティウスも。全員裏切る、ガオケレナ様を裏切る、だって奴らが忠誠を誓っている相手はガオケレナ様ではないのだから。


いや……極論を言えばセフィラの中にだって信用のならない奴はいる。主にダアト、奴は徹底して活動の全容を私達に教えようとしない。もしかしたら裏で別の組織と繋がっているのかもしれない。


(私だけだ、ガオケレナ様に真の忠誠を向けているのは私だけだ。あのお方の真なる野心を理解しているのは私だけ!)


怒りを込めて歩き続ける。拳を握り、歯を食い縛り想う。ガオケレナ様、私が永遠の忠誠を向ける唯一のお方。私の忠誠は他の連中とは根底から違う。


何故なら、私は……私は、ガオケレナ・フィロソフィアそのものであり。


そして、おのお方の娘なのだから。


──────────────────


「アハハハハハハッ!!さぁどうしますか!唯一の手札を失い!抵抗の術も失い!ここからどう足掻く!魔女の弟子ィッ!!」


「調子いいなぁ……」


大地が引き裂け、内側から溢れた黄金の炎が砕けた大地を持ち上げる。これをただ一人で行っているのがメグ……いや、コクマーだ。さっきよりも攻撃の範囲が広がっている。まずいな、調子が上がってきてる。


「どうするよ!ラグナ!!」


今俺達はメグを助ける為にコクマーと戦っている、しかしコクマーを追い出すためのポーションが防がれた。もうポーションはない、今からデティにだけ離脱してもらい新しい作ってもらうか?いやそんなことをして意味はない。


既に奴は対策をしている、唯一の解決手段に対して明確な防御手段を確立している。今ここで無策でもう一度戦っても意味がない。


「一旦引くぞ」


「え!?今!?」


俺の呟きにみんなギョッとする、そうだ、退却だ。


「もう戦闘は始まってるんだよラグナ!」


「そうだぜ!それに取り戻すのは上手くいかなかったが戦況自体は悪くねぇだろ!」


アマルトの言う通りでもある、確かにコクマーは調子を上げてきているがこちらの方が戦力比では圧倒的に勝っている。そこは間違いないんだ、戦っていてもまず負けはないと言える。


だが……どうにも引っかかることがある。


「逃すわけないでしょう」


(なんでコクマーはまだ逃げないんだ?)


状況が変わったのはお互い様だろ、コクマーはさっきまで俺達をナメていたから逃げなかった、ここで殺したいから逃げなかった。だがこのまま戦っても俺たちが負けないようにコクマーにだって勝ち目はない、ひたすらに膠着する戦況にコクマーが残り続ける意味が分からない。


これだけ狡猾な奴が、打算なく行動を決定するだろうか。そこが見えないのなら今は一旦距離を置く方がいいのではないか。


そう考えた……その時だった。


「ここらで二、三人、頂いていきましょうかぁ!『ナハシュ・アルム』ッ!!」


「ッ!付与魔術……!?」


コクマーが腕を振るい空間にヒビを入れる、それは付与魔術だ。クユーサーが使ったような空間に対する付与、虚空に付与魔術を使った。それはつまり一緒に合わせているのは時空魔術。


メグの魂から吸い上げた時空魔術の力を使い行われる攻撃……いやこれは俺の予想が正しければ、攻撃ではなく────。


「どうぞ、お越しになってくださいませ……軍勢の皆様!」


「時界門か!」


ひび割れ拡散する巨大な穴、それが虚空に開き向こうに見えるのは大量のマレフィカルム兵、恐らくアルクカース中に散っている兵士達がここに集まれるように空間を繋げたのだ。

これか、援軍のアテか。まずい……!想定していたよりも状況が悪くなってきた!


「ごめんラグナお前の言う通りだわ一旦引いた方がいいかもー!!」


アワアワとアマルトがビビるくらい数がいる。流石に俺達だけじゃ止めきれない数が穴から出てくる、と言うかメグの時界門より規模が大きい。無理矢理こじ開けたからめちゃくちゃに広いんだ。


「ラグナ!ここは────」


ネレイドが殿を務めその場から退却しようとした瞬間。開いた穴の向こうから凄まじい速度で黒い槍が飛んできて……。


「チッ!!」


「おっと、弾かれました」


違う、槍じゃなくて木の根だ。黒い木の根、即ち『王冠』のケテルが穴の向こうから飛び出してくる、最悪なのも呼んでるじゃねぇか!!


「ご苦労様ですコクマー、言われた通り待機しておいてよかったです」


「ええ、言った通りでございましょう?ケテル様、もう直ぐメグ・ジャバウォックの技を使えるようになると……その成果がこれでございます」


「って言う割には色々ヤバそうですけど、私来なければ貴方相当やばかったのでは?」


「は?別にそんな事はございませんが」


「ヌッフフフ!まぁそう言う事にしておいてあげましょうかねぇ」


「ッ……!」


コクマーはいい、だがケテルはまずい。あいつに関しては普通に対処出来るメンバーが少ない、聞くにホドと互角の実力を持ってるらしいじゃないか、つまり魔女の弟子一人じゃ止められないだけの馬力を持ってると言う事。


コクマーに全部の力を振り分ける事が出来なくなった!……どう割り振る!!いや、それ以上に。


「もういいです!それより来なさい!ホド!ダアト!イェソド!ネツァク!!」


「や、やべっ!!」


やはりそうだ、ここにセフィラ全員呼ぶ気だ。流石にセフィラ全員とぶつかり合うタイミングじゃないぞ今は!


「……………」


「…………?」


「あれ?」


しかしコクマーが開いた穴からは誰も出てこない、コクマーは思わず振り向いて開いた穴の向こうに首を突っ込み色々と確認し始める、何かトラブルだろうか。


「────ッ!──!───ッッ!!」


(な、なんか言い合いしてる)


音は聞こえてこないがコクマーはその場で地団駄を踏み、全身から怒りを滲ませている。多分言い合いをしてるんだろうな。なんて思っていると彼女は即座にこちらに向き直り……。


「ふふ、どうですかこの数、絶望的でございましょう」


(多分、断られたな)


コクマーは顔を真っ赤にし若干涙目になりながら戻ってくる。多分向こう側でダアトなりホドなりに加勢を断られたんだろう。基本、メグの転移は強制じゃない、抵抗しようと思えば抵抗できるし加勢するかどうかは自由意志だ。

単に俺達はメグの頼みならと無条件で聞いているだけでそうじゃないなら必ず助けに来てくれるわけじゃない。


「もういいです、ケテル!!合わせなさい!!」


「いいですとも!」


しかしそれでもケテルとコクマーのコンビ、そして次から次へと現れる兵士達。いくらこっち側に戦力があっても無限にもっとこれる兵力が相手じゃ勝負にならない。

退却はもう遅い、と言うより退却しても向こうに時空魔術があるんじゃ退却そのものが成り立たない。


どうする……どう立ち回る。


「そぉらぁ!もっともっと困ってくださーーい!!」


そうしている間にもケテルが足を地面に突き刺し、そのまま体を膨張させる。そうして出来上がるのは超巨大な樹木、いや樹木というより樹海か。周囲の地面をみるみる引き裂き敵味方を飲み込む黒い大森林を作り上げ、更に天すら覆い尽くす勢いで枝葉を伸ばし始める。


聞いてはいたが、ケテルはやはりクユーサーと同種の戦い方をする。だがその上で根本から規模が違う、次元違いの実力を持っている言ってもいい。


「ッネレイド!メルクさん!ケテルの対処を頼む!」


「分かった、だがラグナ!どうする!今のままコクマーを好きにさせればいよいよ収集がつかんぞ!」


「分かってる……なんとかする!」


天に聳える巨大な樹木の頂上に立ち、俺達を見下ろすコクマーを睨む。あれをなんとかしないといけない、メグを助けないといけない。方法は……何かあるのだろうか。それを今から考えるんだ。


「デティ!ついてきてくれ!他のみんなは穴から出てくる敵軍を押さえてくれ!!」


「他のみんなって俺とナリアだけじゃねぇか、仕方ない。行くぞナリア!」


「はい!」


そして俺とデティは一気に木の側面を駆け上がりコクマーを目指す。既にポーションはない、方法はない、それでも逃げられないなら戦うしかない!!


「数が減りましたね、これなら私も思う存分戦えそうでございます」


そんな中コクマーはケテルが生み出した樹木、足元の枝葉に触れ。


「『キ・トヴ』」


グングンと樹木に魔力を送り込み、次々と表出光の棘を生み出す。それが俺の足元から伸び、更に枝分かれ拡散する。咄嗟に体を動かし身を捩り回避しながら樹木の上に飛び上がり……ため息を吐く。

仲間の援護がなくなった、新しい魔術の看破が出来なくなった。情勢はみるみる悪くなる。


「またタイマンですね、受けて立ちましょう」


「…………」


どうする、どうする、どうする。どうやってメグを解放する、どうやればコクマーを追い出せる!!


「神躯ッ!『ツェレム・エロヒム』!!」


「肉体付与だと!?」


瞬間、コクマーは自らの肉体に無数の魔術を付与し、凄まじい勢いで突っ込んでくる。その速度、威力、どちらも防ぎ切れるものではなく俺の体はコクマーの蹴りにより弾き飛ばされ、巨大な枝に叩きつけられ血を噴き出す。


そもそも、メグを助ける云々以前にコクマーの実力そのものが凄まじい。全力でいかないと倒せない。


「ハハハハハハハッッ!!死ね死ね死ね!!」


「メグはそんな事言わん!!その顔で勝手なことを言うな──ぐっ!?」


叩き込まれる無数の乱撃、ようじゃない拳の嵐に防御をとった瞬間。コクマーの腕が防御をすり抜け、俺の顔面を握る。

万力のような力だ、メグの骨にヒビが入るほどの怪力。それと共にコクマーはギロリとこちらを見て。


「顔が気に食わんのは、私も一緒だよ」


「ッ!?」


メグとは違う喋り方、コクマー自身の本音が出てるのか?いや、それより!!


「ふざけんなよ!!こっちはテメェに友達取られてんだ!なにがなんでも取り返す!!」


そんな事はどうでもいいと俺はコクマーの腕を弾き飛ばし、吠える。今はメグの体を取り返すのが先決……そういえばコクマーは一歩引いて、クスクスと微笑み。


「そうですか。でも、もうこうなったら、仕方ないと思いませんか?」


「は?」


そんな中、コクマーは自らの胸に手を当て……ニタリと笑う。


「ポーションは不発、打てる手も無くなった。なら最早私を止めるには私を殺すしかない、生かしてメグを解放する事は不可能でございます」


「………」


揺さぶりをかけてきていると、理解している。だがマジでその通り過ぎるんだ……殺すしかないのか?俺がまごまごしてる間にも軍に被害が出る。ここはもう決断するしかない。


「ラグナ!聞いちゃダメ!」


しかし、その言葉に反論するのはデティだ。俺と一緒に登ってきたデティは近くの木の枝にしがみつきながらそう叫ぶ。


「コクマーはメグさんの魂と同化してる!けど多分メグさんの体を殺しても死ぬのはメグさんだけ!コクマーは死体を動かしていた例もある!殺しても意味がない!!」


「ッ………」


「最悪、今度はラグナが乗っ取られるかもしれない!だからちょっと待って!私が……私が方法を考えるから!!」


必死に語るデティの顔を見て、俺は……。


(待てよ……)


チラリとコクマーの顔を見てから、デティの顔を見る、二人の顔を交互に見合わせた後、今手元にある情報を束ねて見る。もしかしたらこれは……いけるか?いやでもこんな事していいのか?正直、めちゃくちゃ怖いしやりたくない。


けど……。


(……俺を信じてついてきた連中がいるんだ、死ぬまで戦った奴らがいるんだ。今更ビビれるかよ!)


拳を握り直す。今ここでもたついたら余計に死人が出る、唯一上手く行く可能性のある方法なんだ、打って出るしかないだろう。


「デティ!!」


「え?なに???」


そして俺はデティの方へと親弓を立てて。


「信じてる」


「え?なにを?」


足で地を打ち、風を切り、突っ込む先は両手を広げるコクマー。やれる事は一つだけ、ならばこの大一番……全力を使う!!


(付与に争心解放、ついでに悠久神駆も乗っけてやる!!)


一気に肉体を強化し、更に速度を上げる。これがダメならどの道終わりだ、なら全力を使うしかないだろう。


「ッ速い!だが!『ツェレム・エロヒム』!」


そして奴もまた動き、迎え撃ち、衝突するのは俺とコクマーの拳。その衝撃が木を揺らし……メグを取り戻す最後の賭けが始まる。


「ッハハハ!魔女の弟子メグに!『知恵』のコクマーが乗った今の私を止められますか!魔女の弟子ラグナ・アルクカース!!」


凄まじい速度から繰り出される手刀の数々を掻い潜り、睨みつけるのはメグの胸部。隙を伺う、間違えられない。一発で決め切らないといけない。一度失敗すればこいつは対策を立ててくる、だから初見じゃないといけない!


「止められません、貴方は私を。何故なら最早手段が存在しないから」


「………」


「それとも殺して止めますか?それも無理、私を殺しても死ぬのはメグだけ、私は無傷!」


「………」


「その時点で、お前は私に勝つ方法は存在していない!」


幾多の付与を重ねがけして行われる神速の攻撃の数々、それを避けるため一歩引いたその瞬間。コクマーはまるで狙いを定めたように……。


「『百連衝砕』!」


放たれる魔力衝撃、それが幾重にも重なり俺の顔面に叩きつけられ、俺の体は吹き飛び───。


「っぷふー、いてぇな」


「あら!?」


否、耐える。分かっていたから、魔法が飛んでくること、そしてそれを耐えた次の瞬間コクマーが隙だらけになることが、故に。


「チッ!『エッシュ・オクラ───」


「遅いッ!」


即座に動きコクマーの手を払い弾き、懐に飛び込む。足をコクマーの股の間に置き完全に踏み込みが成った、この距離なら防壁の展開も出来ない───。


(取った!)


(取られた……!)


刹那の読み合い、この一撃が成る事が前提となる。だが同時にコクマーは浅く笑い、そして────。


……………………………………


(……で、なにをする。ぶん殴って気絶でもさせるか、甘い甘い。私の意識は人体構造とは別の部分にある、殺して死なない私を殴って気絶などさせられるものか)


コクマーは内心で考える、ラグナがなにをしようとしているか。まずシンプルに殴って気絶させようとするなら、やられたフリをして不意を打てばいい。

だがもし、奴ちなにか魂を剥離させる方法があったと仮定する場合。どうするべきか。それを今の今まで使わなかった理由は不明だがなににせよ最早簡単に私を引き剥がす事は不可能と考えを巡らせる。


(それとも跡形もなくこの肉体を破壊するか、まぁそれでもいい。それが出来るのならな)


コクマーには勝算があった。ラグナがメグの体を殺すわけがない、となればやるのはなにか?選択肢はそうは多くない。故に真の狙いは恐らく……。


「ラグナ……!」


ラグナの背後で構えをとっているデティの方。つまりラグナ自体は囮、この攻撃は無視しても問題ない。デティの方に警戒を向けていれば良い。


「『熱焃……!」


(これはブラフ、デティがどう動くかを……)


チラリと見る、コクマーは見る、ラグナを見る、拳を握り止まる事なく突っ込んでくるその姿を見て……。


(囮、だよな。まさか……まさかこいつマジで────)


青褪める、ラグナの顔に映る感情。それは間違いなく……殺意。


(殺す気か!?仲間ごと私を!?)


「……捻り一掌』ッッ!!」


「ガッッ!?」


瞬間、握った拳を一気に開き魔力を拡散させたラグナの拳が……メグの胸に突き刺さった。


「が、ガハァ……ば、馬鹿かお前ェ……!!」


「………」


ボタボタと落ちる血、口からも血が溢れる。メグの胸にラグナの腕が突き刺さったのだ、気管が潰されて心臓付近にまで傷が至り確実な致命傷が刻み込まれた。本気でやった、本気で殺した。仲間の体を。


「ッだが……」


薄れていく意識、この体が死んでいく。別に死体でも体を動かす事はできる、だがこのままラグナの体を乗っ取ってやってもいいな。ならば……。


(頂いてやる、その強靭な肉体を……!)


寄生していたメグの魂から離れる、どうせこの魂もすぐに消える、ならば捨てておいても問題なし。このままラグナを抑えれば一気に私の価勝ちは揺らがぬものになり──。


「見つけた、そこか」


「は?」


しかし、次の瞬間……メグの肉体に突き刺さったラグナの拳が、炎の如き光を放ち始める。これは……まさか!


「真・魔力覚醒『開闢の焔』ッ!!」


(ここで極・魔力覚醒!?いや違う!なんだこれは!?)


メグの体内でラグナの拳が動く。光を纏う拳が肉を引き裂き動き……そして。


「お前、剥き出しの魂なんだろ。魂ってつまり、魔力と一緒だよな。だったら……俺これなら触れる!!」


(まさか魔力そのものに物理的干渉をする覚醒!?もしかして私を物理的に切除するつもりか!!)


しまった、メグの魂から離れたせいで捕捉された。事実私の魂がラグナに捕まれ引き摺り出されていく、やばい捕まった!!逃げられない!!引き摺り出される!!


(ぐっ!すぐに体の主導権を取り戻さないと!それで体を動かして抵抗を!!)


最悪のタイミングだ。私が体を操れるタイミングは二つ。

肉体に魂がある場合は魂と結びつく事で。肉体に魂がない場合は魂のある場所に収まる事で。肉体の主導権を得る、極論魂はあってもなくてもいい……だからメグの魂が消えた今、メグの魂があった場所に戻ればそれで─────。




「いえ、ここは私の場所でございます」


「え?」


瞬間、景色が暗転する。ここは……メグの中?そして今、私の伸ばした手を払ったのは。


「メグ・ジャバウォック!?!?」


「散々好き勝手やってくれましたね、コクマー」


「貴様!?何故生きて!!」


メグの精神世界で相対する、メグ自身と。馬鹿な、何故魂が消えていない!?あれほどの致命傷を受けながら!!!何故生きている!?!?


「馬鹿ですね、貴方。ラグナ様が私を殺すわけがないでしょう」


「事実殺してるだろ!!」


「いいえ殺していません、死ぬ寸前で私を守ってくれる人がいるから、ラグナ様は賭けに出たのです」


「守ってくれる……?まさか」


思い出した、思い出した思い出した!!デティフローア!!アイツだ!!アイツが構えていたのはこのためだ!治癒だ!ラグナが体を貫くと同時に古式治癒を全力でかけ続けているんだ!!


い、いや正気か!?致命傷を与えるのと治癒を同時に行うって!一瞬でもタイミングがズレれば、どちらかが力加減を間違えたら!仲間が死ぬんだぞ!?


なのに、なのに……やってのけたのか!?この無茶を!!


「ええ、あの方達はそう言う人達です。そして……私もその一員である以上、全力で応えぬばなりません!!」


「ぐっ!?」


後ろからはラグナに引っ張られ、前はメグに塞がれ逃げ場がない。馬鹿な、この私が!?私が!こんな奴らにやられると言うのか!?


「私と繋がっている今のお前になら見えるはずです!そして受けなさい!メグ必殺!!」


そして、メグは両手を広げ────。


「『ビックバン陛下ラヴイマジネーションボンバー』!!」


「ひぇ……」


爆発するが如き勢いで意識の中に叩き込まれる大量の陛下への愛。ありえんくらい美化されたカノープスの顔が雪崩のように注ぎ込まれ、く、苦しい!気が狂う!こいつ頭がおかしすぎる!なんでそこまで一個人に対して忠誠を誓える!そして若干の下心も宿っているのが余計気色悪い!!!


「ぐぎゃぁあああ!やめろ!私まで頭がおかしくなる!!」


「貴方頭ないでしょうに、ほらもっと受けてみなさい。我が陛下へのスーパーラヴを!!」


「ひぎぃいいい!!!」


思わず逃げるようにメグから離れてしまう……その瞬間、ラグナが私を引く力が増して。


「ああ!追い出されて……!」


「コクマー」


その瞬間、メグは極めて真面目な顔でこちらを見る。なんだこいつ、さっきまでふざけ倒していたのになんでそんな顔が出来る───。


「私は貴方を許していません、我が父の肉体を穢したお前を。故に今日は預けますが……次会った時は、決着をつけてやります」


「ぐぅっ!!」


引かれる、追い出される!クソッ!クソォォオ!!だったら!!


「お、出てきた!」


「グギィィイイイイ!!!!!」


そして私はメグの体から引き出され体を失い、醜いヘドロの姿に戻される。寒い、体がない、寒い!寒い!嫌だ……嫌だ!!


(こんな姿!ガオケレナ様の娘に相応しくない!!)


ラグナに握りしめられ、私は震える。液状の体を震わせ流れない涙を流す。私は……私はガオケレナ様の娘なんだ─────…………。




ガオケレナ・フィロソフィア、彼女が率いる大組織セフィロトの大樹、そしてマレウス・マレフィカルム。そこにいつ頃から『知恵』のコクマー、ゲマトリア・ソフィートの姿があったかは誰も知らない。


とされているが、実際の所知っている人間はいる。それはガオケレナ自身と『王冠』のケテルの二人、その二人しか知らないとも言えるが、それは当然のこと。

コクマーと言う存在は、凡そ五百年前、つまりマレフィカルム設立時からガオケレナの側にいた最古参のセフィラの一人なのだから。


しかし、その前となるとやはり誰も知らない。どこからコクマーが来て、何故マレフィカルムに所属しているかはガオケレナ自身も知らない。


……そう、知らない。ガオケレナ様は私がどこか来たのか知らない。けど私は確かに覚えている。


私は……ガオケレナ・フィロソフィアという人間が今と肉体、即ち不死身の樹木の肉体を手に入れたその時に発生した存在。無限に肥大化し続け、肉体から漏れ出した魂の一部。それが樹木の体を通じて『樹液』として溢れ出したもの。それが……ゲマトリア・ソフィートと言う存在の原点。


私はガオケレナ様に意識されないまま生み出された。魂の一部を分け与えられ、存在を作り出された。即ち私はガオケレナ様の血を継ぐ確かな娘であり、ガオケレナそのものでもある。


……とはいえこれは、ガオケレナ様にも言っていない事。いつか私が娘であると気がついてくれるその日まで、私は母を側で支えようと信じて五百年やってきた。いつか必ず、私を愛してくれるその日が来ると信じて、今日まで支えてきた。


ずっとずっと、ただ側にいられるだけで幸せだった、幸せだった、幸せ───。



「今日からこの子を私の弟子にします。まあ言ってみれば私の息子みたいなもんなのでセフィラのみんなはこの子を大事にしてあげて下さーい」


「…………は?」


ある日突然、そいつは現れた。ガオケレナ様に肩を抱かれ、小さなガキが私の前に現れた。セフィラ達が集まる場に現れた白髪赤目のガキは、こう呼ばれていた。


「ほら、バシレウス。ご挨拶してくださーい」


「……ウゼェ」


「も〜!」


バシレウス・ネビュラマキュラ。ケテルの人体実験の如き儀式により誕生したネビュラマキュラの執念の結晶。それが今ガオケレナ様に息子として迎え入れられている。生まれて十年かちょっとの癖をして、五百年支えてきた実の私を差し置いて……アイツは私の欲しいものを手にしていた。


許せなかった、許せない、許せるはずもない。私はこんなに母に忠誠を誓っているのに、私はこんなにガオケレナ様を愛しているのに。ろくに返事もしないクソガキが……息子?馬鹿な、馬鹿な、馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な!!!


「……くちゃくちゃ」


「……バシレウス・ネビュラマキュラ」


そしてそいつは私の前に歩いてきて。こう言うのだ、チラリとみて、何かをしゃぶりながら。


「なにお前、キモいな」


そう口にしたバシレウスの顔は……今も、今も覚えて────。


……………………………………


「これがテメェの本体か、思ったよりもキモいな」


「ギッッ!!」


そして今、私はラグナにその視線を向けられている。バシレウスと同じ雰囲気を纏い、バシレウスによく似た顔をした男に、同じことを……同じことを!!


「ぎゃぁああああああああ!!!」


「おッ!」


瞬間、私は襲いかかる。ヘドロの肉体、ガオケレナ様とは似ても似つかないこの体を使いラグナに飛び掛かることで、その肉体を奪おうとする。こいつの中に入って臓器も臓物も何もかも食い散らかして殺してやる!ぶっ殺してやる!!全部全部溶かして───。


「言ったろ、俺は魂にも触れるって」


「げびゃぁぁあ!?!!?」


しかし殴り飛ばされる。魂そのものに与えられる打撃、それは想像を絶する痛みを放ち、私はもがきながら吹き飛ばされる。

ダメだ、肉体がなきゃ戦えない!口がなければ詠唱も出来ない!勝てない!勝てない!!


「びぃいいいい!!!」


「あ!逃げる!デティ!」


「話しかけないで!!」


ラグナは私を咄嗟に追いかけようとするが、私は咄嗟に体を分裂させその場からとにかく逃げる。デティフローアはメグの傷を癒すのにかかり切り、既に私を追いかける手立てはない。


その隙に私はケテルの中に入り込み……ラグナ達の前から立ち去ることに成功する。


(クソ、クソ、クソォ……惨めだ、あんまりにも惨めだ。こんなの惨めすぎる)


私には手はない、足はない、顔も目も鼻も口も……なにもない。なにも……。


憎い、憎い、憎い憎い憎い憎い憎い!バシレウスがラグナが魔女の弟子が……メグが!!!


(アイツはあんなに愛されて、私はこんなにも愛されない、こんな不平等が許されてたまるか)


先程見せられたカノープスの幻影、あれは全てメグを見ていた、メグに向けられた視線だった。私は母からあんな風に見られたこともないのに、アイツはどうしてあんな幸福を得ているんだ。


許せない、壊してやる、何もかも壊して穢して台無しにしてやる。メグ・ジャバウォックの父の肉体はこちらが有している、あれを使って……徹底的にアイツの尊厳を破壊してやる。

私の母への思いを踏み躙ったメグを苦しめるため、メグの父の肉体を使ってアイツを殺す!!


(覚えてろ、覚えてろよ……!)


私は肉のない体を震わせ、静かに待つ。この戦いが終わるのを……。


……………………………………


「逃げられた、ってかめっちゃ手ェベトベトすんだけど」


俺はコクマーを追い出すことに成功した。寸前の賭けだった、俺がメグの体を打ち抜き、それと共にデティが治癒をすることでメグを死なせず直接魂に干渉してコクマーを追い出すやり方。

メグの体を殺せばアイツは俺の体を奪おうとする、ならその瞬間はメグの魂とコクマーの魂の接続が外れると読んだが、上手くいったようだ。


だが……。


「な、なぁデティ。メグは大丈夫かな?」


「大丈夫なわけないでしょ!けど死なせないよ!絶対に!!」


デティはメグの治療をしてくれている。胸に大穴が空いたメグには本当に申し訳ないと思っている、けどあれしか方法がなかったんだ。正直友達の胸を撃ち抜くなんて……もう二度としたいとは思えない経験だった。


「ごめん、本当に」


「別に、あれしか方法がなかったからいいよ。けど事前に説明してくれなきゃ!私の反応が一秒で遅れてたらメグさん死んでたよ!?」


「説明しちまったらコクマーにバレちゃうから……」


「もう!!それも分かってるけどさーー!!肝が冷えたよ!?今度は私の胸を開けて見てご覧よ、肝のシャーベットを見せてあげられそうだから」


「お前実は結構余裕だろ」


ともかく、コクマーは退散した。メグもデティのおかげで安定し始めた。あとは……コクマーが呼んだ軍勢をなんとかしたいが。

と俺は巨大な黒い樹木の上から戦場を見下ろしてみる……すると。


「えっ!?」


気がつく、コクマーが開いた空間の穴が閉じていない。そうだ、そりゃそうだよ!コクマー自身は健在なんだ!あの穴が閉じる理由がない!まずい、今もどんどん国中からマレフィカルム軍が戦場に溢れてきている。何より……。


『フハハハハハ!魔女の弟子ネレイド!魔女の弟子メルクリウス!この程度でしょうかぁ!?』


「くっ!こいつ!キリがないぞ!」


「………キツい」


暴れ回る巨大な樹木の怪物。ケテルだ、奴の攻撃にネレイドさん達が対応出来なくなってきている。まずい、コクマーはなんとかしたけど他がなんともなってない!!


「ッメグはまだ起きないか!?」


「まだ無理!!」


歯噛みする、まずい。あの空間の穴を閉じられるのはメグだけ。そのメグが気絶している以上穴は閉じず敵がどんどん雪崩れこむ。

こうなったら、仕方ない!


「悪い!ちょっと俺下に降りて戦ってくる!!」


「ちょっ!?ラグナ!?」


俺は樹木から降りて敵軍の只中に飛び込む。周りを見回し気配を探るが、どうやらこいつらゴルゴネイオンの連中じゃない、恐らく各地の砦に配置されてた連中をまとめて集めたようだ。


その数八十万近い、こっちの軍勢だけじゃ対応出来そうにない。


(流石に厳しいか、もう既に包囲されつつある。マリアニールさんやゴッドローブさん達もいるが、その人達だけが生き残っても意味がねぇ!これ以上こっちの兵を殺されるわけには……!)


アマルトとナリアも頑張ってくれているが、抑えきれていない。俺もコクマーに余力を使った以上長くは戦えないし。


(サイラスに指揮を取らせて、一旦退却を────!)


ともかくメグが目覚めるまで耐えることが先決。そう動き始めようとした……その時だった。


『待ちなさい』


「あぇっ!?な、なんだ!?」


瞬間、空から声が響き渡る。慌てて天を見上げると……そこには。


戦場全体を覆うほど巨大な魔術陣が虚空に浮かび上がっていた。今度はなんだ……なにが起きて──。


『マレフィカルム達よ、矛を納めなさい。今この場で無用に命を散らす必要はありません』


戦場に響く声に敵も味方も動揺する、凄まじい爆音が響いていると言うより、魔術陣との下にいる人間全員の脳内に声が響いているって感じだ。声音的に男、だが聞き覚えのない声……いや、待て?聞いたことがある気がする。


『でなければ……天変地異が貴方達を襲うでしょう。ほら、もうそこに』


その男の声が途切れた、その時。天に浮かび上がる魔術陣を貫き空から何かが降ってくる。凄まじい光を放つそれは瞬く間に大地に向かい、飛翔する。それは、雷?流星?いや……あれは!!


「ラグナぁあああああああああああ!!!」


大爆音と共に地面を貫き、天から現れた凄まじい光……それは俺の名を叫びながら、大地に立つ。それは金の髪を揺らしながら、黒いコートを羽ばたかせ現れる……最高にかっこよくて可愛い俺の嫁!!


「エリス!!!!」


エリスだ、エリス!来てくれたのか!?聞いてはいたけど無事だったんだな!!そんな言葉を飲み込んで俺はこちらに向けて駆け寄ってくるエリスに向けて両手を広げる、愛すべき我が妻、まじで会いたかった!今この状況で来てくれるなんて最高だ!


「ラグナぁああ!!ちょっと退いてください!」


「あイテッ!?」


しかし、俺はエリスに押し飛ばされ地面を転がる。えぇ……いや、なんでぇ……。


「え、エリス?」


「ヴォルフガングさん!!出来ました!!」


「へ?」


見ればエリスは地面になにかを突き刺している、あれは……転移魔力機構の杭?って言うか今、ヴォルフガングって……。


『では、始めましょうか。埋伏の時は終わりました……これよりは』


そして、エリスが設置した魔力機構が天に光を放ち、世界を塗り替える如き勢いで世界に浸透していく。見れば光の柱は一つじゃない、戦場中から浮かび上がる。


そしてそれらはカーテンを開くように虚空に穴を生み出し、あちこちに大量の転移穴が誕生する……そして、その先から現れたのは。


「逆転の時です」


「ッ……!」


白いローブと、白い髪と髭を携えて現れるのは……かつて帝国でお世話になった魔術師。


マレウスの大魔術師トラヴィス・グランシャリオが終生を用いて超えようとした存在。魔女としての顔を持つケイト・バルベーロウを下に見る程の魔術の腕を持つ存在。

ルードヴィヒ将軍と双璧をなすと言われた、裏の帝国最強……『魔術王』ヴォルフガング。その人が現れたのだ。


しかめ背後には大量の兵士を引き連れて……あれは。


(散り散りになっていたアド・アストラ軍!?)


ネレイドが各地に置いてきたというアド・アストラ軍の姿が確認出来た。まさかエリスは彼らを?いや、そもそもなにが起きて……。


「ラグナ!」


「エリス……?」


そんな中、エリスは親指を立てて、白い歯を輝かせながら笑い。


「逆転の為の用意、しておきましたよ!!」


そう言ってくれるのだ……なにが起きてるか分からないが、一つ言えることがあるとするなら。


それは、俺の勝利の女神が言っている、勝てると。

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― 新着の感想 ―
コクマーもなかなか面倒なものをお持ちのようで。ガオケレナの娘ってことは性別は女ってことでラセツさんにはお伝えしようと思います。まぁそれは置いといて、ラグナの思い切りはやばすぎる。デティとの連携は完璧で…
流石エリス 最高戦力+アルファの到着ですね ラグナとデティの連携……流石の一言ですね。 コクマーはガオケレナの娘?だったとは…… なんかバシレウスにやられそうな気も…… というかそろそろバシレウスにも…
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