妹
先に謝罪しておきます。
新キャラは名前しか出てきません。すみません。
次回では必ず出しますので、よろしくお願いします。
勘九郎が実家から戻ると、次に藤十郎に連れて来られたのは、御殿から少し離れた所にある木造の建物だった。中に入ると、そこは物置小屋らしく、様々な日用品が散乱していた。藤十郎はその中で一際目立つ場所に向かう。そこには掃除道具が数多にあった。
「先程も言ったが、お主には戦が無いときには、この城の至る所を掃除してもらう。道具はここのを好きに使ってくれて構わない。分からないことは他の奉公人に聞くと良い」
「分かりました」
「じゃが、お主にはその前に頼みたい仕事があってのう」
「掃除以外のですか?」
勘九郎が聞くと、藤十郎は「ああ」と頷く。
「別にここで話しても良いのじゃが・・・。いや、やはり似顔絵がないと厳しいか」
「似顔絵?」
独り言のように呟く藤十郎の言葉を勘九郎は聞き逃さず、首を傾げる。
「ちょっと来い」
そう言われ、勘九郎は藤十郎の後に続いた。
藤十郎の仕事部屋である執務室に案内された勘九郎は、その場で縮こまっていた。
(こ、こんなところ、僕が来る所じゃないよ〜)
だが、藤十郎はそのことには突っ込まず、話しを切り出す。
「お主に頼みたい仕事というのはな。実は・・・我が妹、『冬代』を探してきてほしいのじゃ」
「・・・はい?」
藤十郎の言葉に勘九郎は目を丸くする。
「冬代は儂の八つ下の妹なんじゃが、こちらの手に負えないほどのお転婆娘でな。よく城を抜け出して街に遊びに行っているようなんじゃ。儂は危険じゃから護衛も無しに行くなと何度も言っとるんじゃが」
藤十郎はそこまで言って、頭を抱えてしまった。それほど手に負えないお転婆娘なんだろう。
「街のことならお主が一番知っとるじゃろ?頼む!大事になる前に連れ戻してきてほしいのじゃ!」
藤十郎が両手をパンと合わせて必死に頼む。そんな藤十郎の様子に勘九郎は無理とは言えなくなってしまった。
「わ、分かりました。ですが私は姫様の顔を知りません・・・。あ」
ここまで言って勘九郎ははっとする。
(似顔絵って、そうゆうことか!)
「少し待ってろ。今書いて来る」
藤十郎はそう言って、部屋を出て行った。
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次回もお楽しみに!




