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その体に出会いと別れの挨拶を ~あの日、憑依した少女にもう一度出会うために~  作者: 炭本 良供
二章「インターフェース」

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十七話『液体の効能』

 俺の宣言に、女は薄気味悪い笑みを浮かべる。

 彼女が話すのは、示杞が自ら体内に注入した液体の正体。


「あれは能力を解放する薬よ」

「能力を?」

「そう普段は憑依する能力だけれど、それは抑制されている状態にすぎない…………まあ、こんなところね。あとは内緒よ」

「……………………」

「そんな不機嫌そうな顔しても、教えないわよ?」

「……ありがとう。この事態の元凶に言っても仕方ないけどな」

「あら、律儀なこと。じゃあ、私は帰るわね」

「見届けなくて良いのか?」

「まあね。結果は目に見えているもの、()()()()()()()()()()()()

「…………お前」

()()()もいるみたいだしね」

「あの子?」

「何でもないわ、気にしないで」


 女は色々と話したが、最後の言葉はよくわからない。


 でも、どうやら俺を信頼しているのか、もしくはただ客観的な状況判断からなのか。

 意外にも彼女は俺が勝つと思っているらしい。


「それより、お前ってのもあれね。今度からpHAntOm(ファントム)――――可愛くないから、Hao(ハオ)って呼んでちょうだい」

「…………気が向いたらな」

「あら、つれないわね」

「敵だしな」

「まあ、そうね――――じゃあ精々頑張りなさい」


 女は応援の言葉を口にして部屋を去っていった。

 

 残された俺は早速、靄の対策を考える。


――――『能力の解放』。憑依は能力の本質ではないと言っていたけれど、本来の能力について考えても今はわかりっこない。

 重要なのは、あの液体が何なのか。なぜ示杞があのようになったのかだけ。それはもう話を聞いて理解した。


 ならば、その対策を実行するだけ。


「行くぞ、示杞! ()()()()()()()()()()()!!」

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