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十一話『体を奪う能力』
「ああ、そうだとも! 僕はずっと君の中にいた!!」
俺の体を奪った者は、今まで俺の体の中に潜んでいた。
俺がその事実を理解すると、彼は喜ぶように語り出す。
「君が眠るまで体は動かせず、ただ眺めているだけ」
「……………………」
「理解したならわかるだろう。僕の気持ちが!」
「……………………ああ」
そして、このことから推測できるもう一つの事実。
目を背けたいし、考えたくもない。
違っていてほしい。ただそう願っている。
けれど、俺の能力はそういうものだ。
俺の憑依は、相手の体を奪って、支配する。なら――――
――――本当の俺の体がどれかなんてわかりやしない。
――――だからもう、俺は。
「――――わかってくれたようだね」
「……………………」
――――元には戻れないのかもしれない。
目の前の彼が何をしようとも、俺は抵抗できない。
俺の罪の重さ故に。
罪悪感。迷い。
それらが俺の中を渦巻く。
「じゃあ、始めようか――――」
そんな俺を気にも留めずに、彼は動き出す。
「――――どちらがこの体にふさわしいか決める戦いを」




