続・会社が払う税金の話
「さてと、今回は説明してなかった法人住民税と法人事業税について説明するね」
「そういえば単語だけで、説明は聞いてなかったな」
「といってもやっぱり税金の話は税理士に相談、委託するほうが懸命な判断なので、今回はその計算方法の説明をしますね」
「法人住民税には『均等割』と『法人税割』のふたつがあるよ」
「なんか割とかきくと安いイメージがあるのは気のせいかね?」
「うーん、『均等割』は会社の所得の有無に関係なく、資本金と従業員の数によって税額が決まること。『法人税割』は法人税額に法人住民税率を乗じて税額を決めることだね」
「ってことは、『法人税割』は法人住民税の計算もしないといけないってことか」
「そういうことになりますね」
【法人住民税の計算式】
(法人の道府県民税)
道府県民税の均等割+法人税額×道府県民税率
(法人の市町村民税)
市町村民税の均等割+法人税額×市町村民税率
「という計算式なんだけど、少年ここでひとつ引っかかるところはないかな?」
「普通は都道府県だよな? なんで東京都だけないんだ?」
「東京23区の場合は都民税という形で法人住民税を納税することになりますから、道府県民税とは別なんですよ。やり方は道府県民税と同じですから大丈夫ですよ」
「原則として、事業年度の終了日(決算日)の翌日から二ヶ月以内に、会社の事業所がある『都道府県民税事務所』、『市町村役場』に申告書を提出して納税するよ」
「他の税金とやり方は一緒なんだな」
「……ま、まぁそうなんですけどね……」
「あれ? いつにもまして首かしげ?」
「さっき『均等割』の説明したよね?」
「えっと、会社の所得の有無に関係なく、資本金と従業員の数によって税額が決まることだっけか?」
「そう。その会社の所得の有無に関係なくというところに注目してね。実は『均等割』の場合、会社の所得がマイナスでも法人住民税を収めないといけないんだよ」
「……え?」
「しかも会社の事業所がいろいろな場所にあると、その自治体に収めないといけなくなるんですよ。『均等割』はそれぞれの地方自治体に納税して、『法人税割』は各事業所ごとの従業員数で按分して納税しないといけないんです」
「按分?」
「与えられた割合に応じて分けることだね。わかりやすく云えば分割のことだよ」
「き、気を取り直して、法人事業税の説明をしますね。法人住民税と同様の期間内に、都道府県税事務所に申告書を提出し、納税します」
「そっちは都道府県なのな」
「といっても、扱いはあまり変わらないから理由は割愛するよ。法人事業税は資本金が1億円以下の会社の場合は法人税の所得に法人事業税率を乗じて税額を決めるんだよ」
「従業員の数とか所得金額によって収める税金が違うんだな」
「そうだね。この表も税金から算出されているから、参考にならない場合があるかもしれないけど」
「法人住民税と同様に事業所が二箇所以上ある場合は、それぞれの都道府県に収めないといけないことですね。各事業所の従業員の人数や固定資産の価格など、あらかじめ業種別に定められた分割基準から計上をして、各都道府県に納税をします」
法人事業税=法人税の所得×法人事業税率
(資本金が1億円以下の会社の場合)
「法人税に中間申告の義務がある場合、原則として法人住民税と法人事業税にも中間申告をする必要があります。法人税と同じやり方なので説明は割愛しますね」
「予定納税額(前事業年度の納税額の1/2)が印紙された予定申告書が税事務所から送られてくるから、それを納税するんだよ。まぁ大半の会社はこれをそのまま使用するけどね」
「なんかそれだけ聞くと、電気代とか電話代みたいだな」
「そ、そうですね。ただ中間申告の時点で当期の業績が大幅に下回る場合の中間申告方法は法人税の場合と同じですね」
「そういえば、今まで法人税や納税の話をしてきましたけど(何回か別の話もしてますか)、中間申告や『青色申告法人』については説明をあまりしてませんでしたね」
「中間申告って、当期内にやることだろ?」
「まぁそう考えて問題はないかな。やり方も変わらないし」
「それじゃぁ今回は『青色申告法人』についても説明しますね」
「『青色申告法人』は会計帳簿の備え付けの義務などを条件として、いくつかの税務上の特典が受けられるんだよ。中でも『欠損金の繰越控除』が最大の特典じゃないかな」
「『欠損金の繰越控除』?」
「事業年度の成績が悪くてマイナスになってしまった場合、よく記以降9年間にわたってプラスの所得と通算することができる制度ですね」
「例えば起業一年度の成績が5,000万円のマイナス所得が出た場合、二年度に2,500万円、三年度に2,500万円の所得が出ても、それまでは納税が免除されるんだよ」
「……つまりマイナスが帳消しになるまでは免税ということか」
「そうですね。『青色申告法人』は会社のために余計な税金を収めない(節税)、会社の資金繰りをよくするのは、経理にとって重要な仕事ですから、この特典を使わない手はないですよ」
「ただ、本当に税金っていうのは消費税とか注目される税金以外はよく変動が起きるから、税理士に委託するほうが無難だね」




