表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/44

戦風ってなんかカッコいいよね


「あれ? 少年めずらしく帳簿つけてるね」

「神さまたちに会ってからいろいろと簿記について教えてもらったからな。簿記のやり方で帳簿をつけはじめたんだよ」

「家庭簿でもだいたいは大丈夫ですが、銀行口座の通帳は店にいかないと書き込まれませんから、カードをよく使う人は現在預金にどれくらい残っているのかという判断にもなりますね」

「それじゃぁ少年、アタイからこんな取引の問題を出すね。やってみたい人は画面のスクロールを問題のところで止めて読んでやってみてね」


 取引先からひとつ400円の商品を200個、40%の値段を現金で、残りを掛として仕入れました。

 ひとつ原価から20%上乗せして販売し、内70%の売上となり、料金は現金で受け取りました。

 仕入れた時に使用した金額。販売時の売上と商品販売益を求めなさい。


「という問題だよ。ちなみに後で解説はするからね」

「今回は%が入るのか。ちょっと待ってろ」

「……思ったんですけど、筆算で求めるんですね」

「ちょっと頑張って簿記3級を取ろうと思ってな。テストで電卓を使ったちゃダメだろ?」

「いや使ってもいいんですよ。というか使わないと正直言ってきついですから。選ぶなら一回で『00』が出る電卓がいいですね。中には『万』や『千』単位で出る電卓もあります」

「少年はそれを持ってないみたいだから、パソコンの電卓を使ってみて」

「なるほどなぁ。それじゃぁちょっと使ってみるか」


 (仕入)80,000(費用▲)/(現金)32,000(資産△)

(空白)/(買掛金)48,000(負債▲)


「仕入の仕訳はこれで合ってるよな?」

「……正解。よく問題を読んでたね。現金と掛で仕入れているから、貸方のほうに現金と買掛金が入るよ」

「それじゃぁ次は売上ですね」


 (現金)78,400(資産▲)(売上)78,400(資産△)


「ひとつあたりの販売額は560円(400×1.4)。それから仕入れた数の70%だから140個売れたことになる。78,400-(400×140)=22,400円になるから商品の金額がこれで、それを売上から引いたのが商品販売益になるから、答えは『22,400円』だ」

「おー正解。解説もされたからなにも言うことがないよ。それじゃぁそれを元帳に仕訳てみようか」


 現金             仕入

 (現金)67,200(仕入)80,000 (空白)(現金)34,000

 (空白)(買掛金)48,000  (空白)(買掛金)48,000

 (売上順利益)22,400(空白)

  買掛金     売上

 (仕入)48,000 (空白)(現金)67,200

  売上純利益

  (現金)22,400/22,400


「こんな感じか」

「そうだね。ほんじゃぁ次はこんな問題」


 部下と二人で一緒に食事をしていると、偶然お得意先の部長と課長に遭遇し、次回の取引と計画の話になりました。その時、ひとり500円の食事を取り、300円のカフェ・オ・レを二人、400円のアメリカン・コーヒーを二人注文しています。

 その後、代金の4割をこちらが持つことにして、小切手で支払いました。


「さぁ少年答えてみて」

「えっと、こういうことか?」


(会議費)3,400(費用▲)(当座預金)1,360(資産△)


「先に食事とコーヒー代を計算して、それから小切手は現金だからこうなる。でも相手が払ってくれた残金はどうなるんだ?」

「そうですね。相手が払ってくれたなら、その分は計算しなくてもいいですね。あくまで自分のお金がどう流動したかを書くのが簿記ですから」

「そうなのか。それじゃぁ、最終的にこうなるんだな」


(会議費)1,360(費用▲)(当座預金)1,360(資産△)


「少年の鳥頭なら引っかかるかなぁって思ったのになぁ。それじゃぁ次はこんな問題」


 買い物に行ったさい、友人からメールでほしいものがあるから購入をお願いされました。

 ひとつ3,000円の商品を4つ購入してほしいとのことだったので、それを買い、帰路についていると美味しそうなムツゴロウまんじゅうがあったので、ひとつ120円を5個購入し、その代金を頼まれた商品の代金と、お礼としてまんじゅうの代金を半分払ってもらいました。

 買い物をお願いした人の仕訳をしてください。


「えっと、これは買い物をお願いしてるんだから、為替手形と同じやりとりだよな?」

「そうですね。買い物をお願いして、後でその料金を買い物してくれた人に返すことも、言い換えれば為替手形と同じやりとりですよ」

「そうなると、こうなるのか?」


 (買掛金)12,000(負債△)/(売掛金)12,000(資産△)

 (雑費)300(費用▲)/(現金)300(資産△)


「これでどうだ?」

「正解。お姉ちゃんが解説しちゃったから、しゃべることなくなっちゃったよ」

「ご、ごめんね(というか、ムツゴロウまんじゅうがわかる人っているんだろうか)」

「気を取り直して、こんな問題」


 手形で仕入れたCDを20%上乗せした800円で販売し、そのうち、消費税込で26枚が現金で売れましたが、在庫には24枚残っていました。商品の仕入値を求めてください。


「今度はまた難しいな」

「問題は消費税ですね。パーセンテージは?」

「そうだね(サイコロをふる音)……4%にしておきますか」

「うし、まずは商品がいくらで売られていたかだな」


 800×1.04=832


「一枚あたり832円ですね」

「それから26枚を掛ければ、現金と売上になるわけだ」


(現金)21,632(資産▲)(売上)21,632(収益▲)


「最後に残ってるのは売れ残った商品の値段と、仕入れた時の値段ですね」

「えっと問題では仕入値から20%上乗せしたのが商品の値段になるわけだから800÷1・2ってことになるのか?」

「そうじゃないですよ。割り算ではなく、掛け算にして、×0.2で出た数字が上乗せした数字になります」

「ということは、800×0.2=160になるから、仕入値は一枚あたり640円になるんだな(800-160=640)」

「そうですね。それから在庫の24枚をかけた後で、売れた数字にも一枚あたりの仕入値をかけて、その合計を足せば仕入れた時の値段になります」

「ほんじゃぁ、まずは売れ残った時の計算だな」


 (繰越商品)15,360(資産▲)(仕入)15,360(費用△)


「そしてさっき神さまが言っていた方法で計算してみる」

(640×26)+(640×24)=32,000

 (仕入)32,000(費用▲)(支払手形)32,000(負債▲)


「これで答えは合ってるだろ?」

「うん合ってるけど、そもそも商品の仕入値を聞いてるから、それだけ答えても良かったんだよ」

「…………」

「で、でも売れ残った商品の仕訳も覚えてましたし……そ、それならこんな問題はどうですかね?」


 耐用年数4年の機械を3台、一台5,000円として手形で販売し、そのうち一台に不備が起きたため、送料200円を追加して金額を小切手で返却しました。


「こ、これならすぐに答えられますよね?」

「えっと、まずは販売した時の値段だな」


 (受取手形)15,000(資産▲)(売上)15,000(収益▲)


「そのうち一台に不備があって返却をお願いされてるわけだから」


 (売上)5,200(収益△)(現金)5,200(資産▲)


「たしか、送料や取付費は商品を手に入れるのに必要な経費だから、仕訳に入れないんだろ?」

「ええ、付随費用は商品の返却にもちいた送料も含まれますね」

「ほんじゃぁ、こんな問題を出題するね」


 ひとつ300円の商品を20個を販売し、8個売れ残りました。

 売れ残った商品の三つにキズが見つかってしまい、それを品質低下として240円とし、残りを時価280円としました。

 以上の取引から商品評価損を求めてください。


「さぁて、少年答えてみて」

「これって決算の仕訳で教えてもらった品質低下とか陳腐化の求め方になるんだな」

「そうで……むぐぅ?」

「お姉ちゃん、この問題はヒントなしでいこうね。アタイもさすがにこれは簡単すぎるって思ってるから。少年、話を聞いてたらすぐに答えられるよ」

「うし、やってみますか」


 (商品評価損)160(費用▲)(繰越商品)160(資産△)


「これでいいか?」

「正解ですね。(300-280)×8=160になりますからね」

「ほんじゃぁねぇ……最後にこれをしておこうか。これもヒントなしだよ」


 定価700円の商品を30個を手形で仕入れ、それを24%上乗せしたものに消費税を6%として販売し、そのうち27個が現金で売れました。実地棚卸では2つしかなく、また売れた商品5個の返却がありました。すべての仕訳を済ませ、最終的の売り上げを求めてください。


「パーセンテージが一桁だから、結構キツイよ。ちなみに販売価格は税込だからね」

「つっても、こっちは電卓を使ってるんだ。すぐに仕訳るよ」


 (仕入)21,000(費用▲)(支払手形)21,000(負債▲)

 (現金)24,840(資産▲)(売上)24,840(収益▲)

 (売上)4,600(収益△)(現金)(現金)4,600(資産△)


「ってことか?」

「……少年、アタイは問題をよく見なさいって、口を酸っぱくして言ってるよね?」

「(そんなに言ってない気がするけど)あのですね、売れ残った商品の内、ひとつが紛失してますよね?」

「あ、そういえば紛失したやつも計算に入るんだったな(カチカチ)」


 (仕入)21,000(費用▲)(支払手形)21,000(負債▲)

 (現金)24,840(資産▲)(売上)24,840(収益▲)

 (除去損)700(費用▲)(現金)(商品)700(資産△)

 (売上)4,600(収益△)(現金)(現金)4,600(資産△)

 (繰越商品)1,400(資産▲)(仕入)1,400(費用△)


「うーん仕訳は合ってますけど、摘要が違いますね」

「……あっ」

「万引きや紛失の勘定項目は『棚卸減耗費』になるんですよ。なので除去損がそれになりますね」

「なぁん、そうだったぁ~~」

「『棚卸減耗費』は『棚卸減耗損』でもいいけど、こういうニアミスって意外にあるんだよね。少年、残念だったね」

「あぁ、まぁでも教えてくれてありがとうな。多分神さまたちに合わなかったら簿記に興味がなかったと思うしな」

「…………」

「あ、あのさぁ、少年……本気で簿記の検定を受けるつもりだよね?」

「……っ? そうだけど――」

「そんじゃぁさぁ、ちょっと真剣な話になるけどいいかな――」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ