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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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3-19.八方ふさがり

1つ目、グレーゾーンでの妖精さん達の介入・支援

2つ目、飛竜対策

3つ目、騎士団長クラスの籠絡と地形利用

この3つの軸を中心にロメリアとの戦争準備に入ることにしよう。

とは、思ったものの・・・。

「ヒカリさんや、我々は昨日の問いかけと答えの通り、お主らを支援するのは構わんのじゃ。

グレーゾーンがどこあるかは分からんのじゃが、それは、人間の方が寿命が短いゆえ、判断はお主らがしてよいのじゃ。

先ずは何をしたいのじゃ?」


「長老、ありがとうね。

できるかわからないけど、先ずは農地からの収穫期間の短縮。

今は、シルフと長老に水撒きと温風でコントロールしてもらってる。

これで、大体2ヵ月にまで短縮できるのでしょ?

ここをさらに半分にすることを狙う。

具体的には、昼夜を2回来るようにする。」


「ヒカリ殿、我ら親子の力もそこに組み込むということですな?」


「うん。たださ、これには問題があってさ。まだ実際に試したことが無いんだよね。

私が来た異世界でも試されてないか、成功した事例報告が無い。精々葉っぱ類を人工照明で照らして光合成する時間を伸ばしただけなんだよね。とりわけ、ジャガイモやトウモロコシのような実に養分を蓄える物は光合成を停止してから実に養分を送るらしいんだ。だから、養分を送る時間が半分で、ちゃんと実が育成されるか判らない。結構リスクが高いんだよね。」


「じゃったら、今の農場とは別に地下に穴でも掘って、そこで試したらよかろう?

それじゃったら、ヒカリも心配せず、結果を見守れるというものじゃ。ドラゴンからも見つかりにくいのじゃ。」


「そっか。じゃ、実験場の準備という位置づけにしよっか。そこの進み具合で肥料のやり方とか二酸化炭素の供給なんかも判ってくると思う。

ってことは、ここから食糧問題の突破口に成り得ないから、別の方法で時間を稼がないとね。

 ニーニャ、いろいろ同時並行で悪いけど、実験場のために冷蔵庫ぐらいの広さの穴を追加で掘って貰えるかな?」


「いいぞ。お妃様から貰った神器の剣を使っていいか?」

「いいんだけど、あれは剣でしょ?何の役に立つの?」

「木を切る斧、地面を固めるこん棒、穴を掘る剣だぞ。」

「穴を掘るのはスコップとかシャベルじゃないの?」

「オプションを付ければ、シャベルになるんだぞ。」


「それって、よくわからないけど、地下トンネルとかも掘れるの?」

「ここと娼館を繋ぐときには普通のシャベルを使ったんだぞ。皆苦労してたぞ。でも、あの神器を使えると皆が楽になるぞ。今度ヒカリも試してみろ。」

「わ、わかった。明日、石を切り出して来たら試すよ。」


なにその、合体マシーンみたいな設定は。

まぁ、神器だし、軍事と街道整備の両用に開発されてるのかもね。


「じゃぁ、安易な妖精さんたちの介入はできそうにないから、

これまで通り長老とシルフに促成栽培の支援を継続してもらうとして・・・。


次、飛竜対策の話をしよう。

ステラ、飛竜に乗った場所とか、飛竜を狩りできる場所とか教えて。」


「レイさんに聞いた方が早いと思いますわ。」


「え?」

「私が飛竜に乗ったのは随分前のことですし、エルフ族の居る大陸でしたから、ヒカリさんに直ぐ役立つ情報はありませんわ。けれど、エルフの子ら3人は娼館で働いている子達とも仲がいいみたいで、飛竜隊の人が娼館に来てる話をしてるそうですわ。」


「そういうものなの?」

「ヒカリさん、レイ殿は元々、メルマの別館で働いていて、そのときの伝手つてがあるとのことです。貴族や騎士団長クラスがロメリア王国の首都から離れたメルマで羽を伸ばしに来てた可能性は高いでしょう。」


「ひょっとして、ロメリアの貴族たちが既に娼館に通ってるってこと?」

「もう、開店から10日以上経ちます。また、メルマで無駄足を踏んだ貴族たちも、噂を頼りにこの関所を超えているはずです。」


「ってことは、ハニートラップが有効に作用する可能性もあるってこと?」

「ハハハ。それはレイ殿の商売の信用に関わることですので、レイ殿とよくご相談くださいますでしょうか。」


「奥様達を前庭ぜんていのオイルマッサージにご招待して差し上げて、そのタイミングでご主人達と鉢合わせするのは、私のせいじゃないよね?」

「その辺りも、レイ殿と良く打ち合わせください。」


「あれ?いま、飛竜対策の話をしてて、この後で騎士団長を籠絡する方法を考えていたんだけど・・・。ひょっとて、ひょっとしちゃう?」

「ヒカリさん、騎士団を押さえても食料は押さえられません。それならメルマの有力な商人を使って、ロメリア国内の食料を戦争前にこっそりと大量に買い占める方が良いですな。2ヵ月分の輸入量を確保できれば、ここの農地の収穫が始まるのですよね?」


「長老、畑はどんな感じ?」

「最初の農耕地は既に2週間ぐらい経過しており、順調じゃ。農地拡張して、種を撒く活動は順繰りに進んでおるのじゃ。ただ、2か月後に全部の畑から収穫が上がる訳ではないので、それはちゃんと計算しておく必要があるのじゃ。」


「じゃ、余分に見積もって、3000人x3か月分=9000人月か。どれくらいなんだろ。」

「大型船1隻100人サイズとしますと、3年の航海で必要な食糧は3600人月相当になりますな。大型船+小型船の数隻の船団で新規航路の開拓を考えるのであれば、集める食料として不審な量ではございますまい。ただ、普通はもう少し少数精鋭の船団になる可能性が高いですがな。」


「なるほどね。戦争じゃなくても、食料を集めても不審に思われない状況とかネタをばら撒いた方がいいね。あと、商人もメルマ在住の商人に買い集めてもらった方がいいね。」

「ランドル殿が協力頂ければ、十分な信用と効果を得られるでしょう。また、食料を買い集める知恵や噂話も私より上手くできるでしょう。」


「あ、あ・・・。今ユッカちゃんが金貨運んでる件ね。子供二人貰って、さらに本人が協力してくれるってのは、虫が良すぎませんか・・・。」

「人生において、何が重要かは人それぞれです。ヒカリさんが気に入られれば、どんなお願いでも聞いて貰えるでしょう。」


「なんか、他人任せの運任せの作戦だねぇ・・・。」

「ヒカリ殿、本当にそうお思いか?」


「あ、クロ先生、やっぱ不味いかな・・・。」

「そうでは無くて。運任せで事は進めておらぬということです。」


「他人任せだし、それもお願いする人に対価を支払えない訳だし。」

「ウンディーネ殿、ヒカリ殿はいつもこうなのか?」

「そうじゃ。面白いじゃろ?」


「え?あんたら何言ってんの。私はこれでも凄い困ってるんだよ?」

「娼館はヒカリ殿が資金を出して、任命して任せてる物だろ。そこの情報を利用して何が悪い。それも、国民3000人を救うためにだ。」


「あれは、レイさんの物。あげたの。それを横取りするのは良くない。私の作戦のせいでね。」

「ランドル殿の件もそうだろ。<義理の父親にプレゼントしたい>のに、前帝国時代の価値も付けられぬような金貨を丸ごとプレゼントしなくても良い。まして、本人たちの実力も判らないし、支払いをランドル殿本人から命じられたわけでもあるまい。」


「これまで話をきいてたよね?その二人はモリスのお子さんなの。無事に育ててくれたお礼はお金では変えられないよ?」

「それは、モリス殿とランドル殿の関係の話であって、ヒカリ殿とランドル殿の養子達の間には関係が無いことだろう。」


「そんなの、私がモリスに対して申し訳なくて嫌だ。」

「そんなこと、相手は知らんのだぞ。」


「知らないからこそ、他人任せの運任せなんじゃない!」

「確かに、そこでヒカリ殿が何も考えずに、<プレゼント>としてそこらの干し肉とか金貨を集めて渡したら、他人任せの運任せになるだろうな。」


「相手次第じゃないか・・・。」

「少なくとも、私が今回の金貨をもらったならばヒカリ殿に会いたいと思うだろう。そして、そのようなプレゼントを選んだ理由を聞きに来るだろう。」


「それこそ、必要ないでしょ。貰ったもん勝ちじゃん!」

「ヒカリ殿に必要はなくても、ランドル殿には生じる。」


「なんで?」

「ヒカリ殿を知らないから、<なんで?>が相手に生じるのだよ。生じないような相手であったならば、今回の件でヒカリ殿の役には立たない人物であろう。他を当たった方が良いな。」


そうかなぁ。

世の中そんなに甘いもんじゃないと思うんだよね・・・。

まぁ、確かにあの価値の付けられない金貨をただで貰って、

『おお。これは儲かった。その子らはどうぞ。』

なんて養父だったら、こっちも願い下げだけどね。


でも、モリスの遺伝子を引いてるなら、

そこだけでも貰っておきたいところ!

自分ながら、ちょっと、みみっちぃかな?


いつも読んでいただいている皆様には感謝しています。

今後とも頑張って続けたいとおもいます。

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