episode75
「剛。今日はオヤジと一緒に寝てやってくんねぇか?」
「?おじさんと?」
「あぁ。オレは京と話しがしたいから。な、いいだろオヤジ。」
「構わねぇぞ?ホラ、剛。今日はおじさんと寝ような。」
「...ハーイ。」
剛はオレの方をチラリと見て残念そうに返事をした。オレは剛の頭を撫でると「ごめんな?今日だけだから。」と言った。しかし、その発言を聞き逃さなかった叶弥が、「今日だけじゃねーよ!」と大声を出した。
「オイオイ、叶弥ァ。大人気ねぇぞ?一緒に寝るくらい許してやれよ。なァ、剛?」
「...いや、オレ大人だからきょーやにゆずってあげる。でも、たまには3人で寝たい。...ダメ?」
ここにいる大人全員、剛の発言に悶え転がりたい気分を押し殺すのに必死であった。いち早く我を戻したオレが剛に「いいに決まってるだろう?」と言って聞かせると、剛は"パァッ"と顔を明るくしてオレに抱きついてきた。そして「ありがとう!けーじ大好き!」と言われたオレは昇天しかけた。そうして、「それじゃあ、これで。」とオレと叶弥はオレの部屋へと向かった。叶弥の部屋ではないのはただ単純に片付いていないからなのと、普段からオレの部屋に入り浸ることが多いからだ。部屋に入ると、叶弥はオレを背後から抱きしめて首筋をガジガジと噛んできた。
「おーい。叶弥。歯でも疼くのか?」
「...。」
「?叶弥?」
「...嬉しかったんだ。お前がオヤジに"五十嵐の人間でいたい"って言ってくれたのが。...なんかオレばっかり貰ってばっかりだな。」
「そんな事ねぇよ?叶弥もオレの欲しい言葉をくれたりしてるから。ただ、オレを離さないでくれてありがとう。」
オレがそう言うと、叶弥はオレのあたまを掴み、自分に向けさせると、噛み付くような深い口づけをしてきた。
「んン...フッ...ハァ...ンァ」
「京...京司。好きだ。愛してる。」
「も...!バカぁ!」
「痛ェ...」
「調子に乗るなよ...?って、言ってるそばから...」
オレが話していると言うのに、叶弥は手を服の中に滑り込ませてきた。
「安心しろ。一線は超えない。正式に"若頭"と"若頭補佐"になったら。そしたらその暁には...な?」
「オレは別に構わねぇけど...。お前我慢出来んのか?」
「...触ったりするくらいは許して欲しい。」
「...まぁ、100歩譲ってそれくらいは許してやる。」
そのオレの発言に「辛抱たまらん!」と言った形でベッドへと押し倒してきた。まるで発情期の犬のようだと思った。
「京ー。一生一緒だからなぁ。離せって言われても絶対離さないからな。」
「...ヤンデレかよ。」
「それで結構。さ、今日はもう寝ようぜ?」
「そうだな。緊張もしてたし、眠気ヤバい。」
「おやすみ」と言い合うと、オレ達は抱き合いながら眠りに落ちた。




