表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/92

episode74

夕メシと風呂を済ませると、オレと叶弥はオレの部屋で今日出た宿題をしていた。オレは20分程で終了したのだが、叶弥はなかなか手こずっているようであった。そろそろ助け舟を出すか。と思った時、部屋のドアが"バーン"と開かれた。


「けーじ!遊びにきたぞ!」

「剛...シー。今宿題中。」

「しゅくだいちゅー?」

「そうだ。それが終わったら凛太朗さん...おじさんの所に行かなきゃ行けないから遊んでやれないんだ。ごめんな?」


剛はションボリとしたが、これは今日中に話さなきゃいけない問題だ。剛には悪いが、今日は若衆と寝てもらおう。


「ッシャー!終わったァ!」

「思ったより早かったな。」

「答えと解説見た。」

「...お前なぁ。」

「ヨッシ!オヤジの所行くか。剛、お前も行くか?」

「叶弥?!流石に剛に聞かせるのは...」

「オレも行くー!」


叶弥が剛に問うと、元気よく"行く"と返事をした。


「隠しててもいつかはバレる。ガキは聡いからな。」


「だから一緒に聞かせておいた方が良いだろう」と叶弥が言ったのには一理あると思った。そういう事なら、と3人で凛太朗さんの部屋へと向かった。


「オヤジ。オレと京、ついでに剛だ。入っていいか?」

「ついでってなんだ!」

「おう。どうした?」


凛太朗の部屋へと入ると、剛はダッと駆け出して凛太朗さんの膝の上へと座った。一般的には強面と言われる凛太朗さんだが、剛はすっかり凛太朗さんに懐いているようだった。


「実は凛太朗さんの耳に入れなくちゃいけない事があって...」

「...深刻そうな顔だな。いいぞ。言ってみな?」


オレは凛太朗さんに里倉の事を全て話した。オレが話している間、凛太朗さんは静かに目を瞑り、黙って話しを聞いていた。オレの話しが終わると、凛太朗さんは瞑った目を開きオレに向き合うと、真剣な眼差しを向けてきた。


「なる程なぁ...。京司の叔父か。いつか来るとは思っていたが、こんなに早く...。京司。お前はどうしたい?」

「え?どうしたい、とは?」

「このまま五十嵐の家で暮らしていくと言う事は将来はコッチの道に入る事になるんだぞ?それなら血の繋がりのある里倉ってぇのの所に行った方が平穏な日々を送れる。」

「?!オイ、オヤジ!何言ってやがる!!」

「叶弥。落ち着け。ちゃんと最後まで話しを聞け。」


凛太朗さんは頭に血の昇った叶弥を咎めると、オレに話しを続けてきた。


「だがな京司。オレは叶弥同様、お前の事を可愛い息子だと思っている。だから...だからどうかオレ達を選んではくれねぇか?」


「このとおりだ。」と凛太朗さんはオレに向かって頭を下げてきた。


「凛太朗さん...オレはここに、"五十嵐の人間"でいて良いんですか?」


「当たり前だ。」と言うと、凛太朗さんはくしゃりと笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ