表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/64

episode60

「たく...。なんなんだあのクソガキは...」

「...叶弥、そろそろ痛ェんだけど...」


叶弥は剛が口づけてきたオレの頬をゴシゴシと拭いながら剛が去っていった方へと睨みをきかせていた。


「それにしても...オレに叔母がいるなんて知らなかったぞ。」

「わるいな。あいつ、高校卒業してから姿を眩ませたからな。オレもガキが出来てたのは知らなかったんだわ。」

「でも、なんで縁を切った実家に我が子を預けたんですかね?」


「さぁな...」と凛太朗さんは食後のお茶を飲みながら遠くを見た。


「でもホントにウチの血を継いでるガキなんか?ホントにその叔母ののガキって言う証拠は?」

「オレも最初は疑ったんだが、見れば見るほど妹...涼香のヤツに似ててな...。それに手紙と一緒に妹一家の写った写真が入ってたからな。」

「確実な証拠ですね。」

「それにしても...なんかやけに京に懐いたな。ほんの数分しか会ってないのに。」

「あぁ...。多分だが京司が涼香の雰囲気に似てるんだよ。」


オレは思わず「えっ...」と声を漏らした。たしかに成長するにつれ、凛太朗さんの俺を見る目がなんだか懐かしいものを見る目になってきていたのには気づいていた。成程。それが理由だったわけか。


「そんなにその涼香さんに似てるんですか?」

「纏ってる優しい雰囲気がな。あと、そんな中にもある姐御肌とかな。」

「凛太朗さん。オレ、女じゃないです。」

「ハハッ。悪い悪い。でもホント、オレも涼香の面影を感じることがあるからさ。出来なかった分、お前を甘やかしてやりたくなる。」


凛太朗さんはそう言うと、オレの頭を撫でてきた。オレはそれが擽ったくってついつい、「子供扱いはやめてくださいよ。」と言ってしまった。でも、オレの顔はふにゃふにゃになっていたらしく、凛太朗さんは「ガハハ」と笑いオレの頬をムニムニと弄んだのだった。それを見た叶弥は面白くないと言わんばかりにオレと凛太朗さんを引き離した。


「オヤジ...京に手ェ出すんじゃねぇよ。京も京だ。オヤジに好きにさせてんじゃねぇよ。」

「何言ってんだよ叶弥。オレは将来の息子の嫁さんにスキンシップをとってるだけだ。なぁ?京司。」

「...凛太朗さん、だからオレを女扱いしないでくださいよ。」

「京司はホントに可愛いなぁ。五十嵐の女に近づいてきてるぞ?涼香もだし、亡き妻にも似てきてる。」


凛太朗さんの"亡き妻"発言に叶弥は反応を示した。


「...オレのお袋にも似てんの?」

「ん?あぁ。勝気な所とか笑った所とかな。」

「ふーん...」

「まぁ、京司も組に染まってきたってことだな。ガキの頃から率先して家事してくれてるから、もう京司のメシじゃねぇと満足できねぇわ。」


凛太朗さんはいつもオレにとって嬉しい言葉をかけてくれる。だが、恥ずかしさが勝っているので顔は火照りっぱなしであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ