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その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


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54/64

episode54

午後は応援合戦からのスタートとなった。オレ達はハチマキを頭に巻き、気合いを入れ直してよさこいを披露した。踊り終えると、保護者席から凄まじい歓声が聞こえた。...五十嵐組の連中である。


「若ー!京司さーん!イカしてますぜ!」

「いやぁ、ウチの子らは何させてもサマになるなぁ。」

「組長!これは将来安泰ですね!」


...いや、なんの話しをしているんだ?五十嵐組の連中はオレらの事になると頭がおかしくなってしまうようだ。テントに戻ると、オレと叶弥はため息をついた。


「叶弥...オレはこれからの五十嵐組が心配だよ...」

「仕事になれば皆マトモなんだけどな。...むしろ恐れられてるくらいなんだが...」

「組対抗リレーが怖いな。」

「間違えなく熱くなりすぎるな。」


組対抗リレーは最終競技で花形競技だ。上級生からは毎年一番盛り上がる種目だから気張ってくれと頼まれていた。


「そういえば叶弥、アンカーなんだって?」

「おう。財前のヤツもアンカーらしいから、どっちが京に相応しいか...知らしめてやる。」


叶弥はそう言うと黒い笑みを浮かべた。それからオレ達の出番である組対抗リレーまで、他の競技の応援をしていた。応援団長からは、「またチアを...」と言われたが、頑なに拒否をした。応援団長直々の頼みだったが、オレは"No"を言える人間になりたい。そう思いながら断ったのだ。


「なんだよ。断っちまったのか?」

「出番までそう時間ないし、何より組の連中に見られたくない。」

「見ろよ。アイツらカメラ何台持って来てるだよ(笑)」

「...チア着てなくて心底安心してる。」


そんなこんなで、体育祭最終競技の時間となった。オレはアンカー前の第3走。叶弥はアンカーの第4走。この組み合わせになったのは、一番信頼し合ってる方がいいと言うことでこの順番になった。そして、スタートのピストルが鳴らされた。序盤、白組がリードしていて、オレ達赤組はオレと叶弥の属するレーンが3位、もう一組が4位と出遅れていた。白組に1位、2位を陣取られオレ達はもどかしかった。オレはバトンを受け取ると、一気にスピードを上げ2位の白組を抜き、1位との差を詰め叶弥にバトンを渡した。


「叶弥!任せた!」

「おう!」


そうバトンを渡すと、叶弥と財前の一騎打ちとなった。財前も足が速いが、叶弥は更に距離を詰めてほぼ並走する形となった。この熱い展開に放送委員のマイクパフォーマンスも応援も熱を帯びていた。そしてゴール間近になると、叶弥は更にスピードを上げ遂に財前を追い抜きゴールした。するとあちらこちらから拍手が沸き起こり、五十嵐組の連中は...何故か涙していた。オレはそれを見ないフリをして叶弥の元へと行くと「お疲れ!」と言いながら抱きついてやった。すると叶弥は顔を真っ赤にしてオレを抱きしめ返してきた。


「やったな、叶弥!」

「京もお疲れさん!」


そうして身体を離すとハイタッチを交わした。

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