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その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


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52/67

episode52

オレは着替え終えると、一緒に来た応援団のクラスメイトと一緒にグラウンドへと戻った。丁度開会式が終わったところらしく、生徒達はテントの中にいた。そして借り物走に出る生徒はスタートラインへと集まっていた。オレはテントの中に入ると、話しが仲間に伝わっていたせいか、周りから「早くジャージ脱げ!」「男を見せろ!」とはやし立てられた。そしてオレがジャージを脱いでチア衣装を披露すると、周囲はシーンとなった。やはり男のチアはなかっただろうと思った次の瞬間だった。「お前チア似合いすぎ!」「コレはイケる...」などと声が上がった。急に賑やかになったオレ達のテントに周囲は何事かと注目してきた。その騒ぎはスタートラインまで届いていたようで、こちらを見てきた叶弥と目が合ってしまった。すると叶弥は目を見開き、オレを指さしながら口をパクパクとさせていた。そしてこちらまで来ようとしたが周囲から押さえつけられてしまった。叶弥は第一走だったので、オレは応援団長から腕を引かれてテントの一番前まで来ると、ポンポンを渡され応援団長から「五十嵐の本気を出させるのはお前にかかってる!」と言われ、言われるがまま応援をするのであった。


「赤組ファイオー!!」

「ファイオー!」

「フレフレッ、赤組!」

「フレフレッ、赤組!」

「ここでチアから一言!お願いしゃーす!」


そう応援団長から振られるとオレは意を決して


「赤組ー!ファイオー!!」


と大声を上げた。次の瞬間、スタートのピストルが鳴ると、叶弥は断トツのスピードで走り、借り物の書かれた紙の元へと行った。そして何故だかオレ目掛けて猛スピードで向かってくると、オレの手を引き横抱きにしてゴールへと向かい無事1位でゴール。


「1位は赤組です!借り物は何だったのでしょうか?!」


放送委員がそう言うと、叶弥はオレを地面に下ろし、借り物の紙を彼らに渡した。


「お題はぁー、美人な人!たしかに美人さんですねー!赤組のチアですか!先程から注目をあつめてましたねー。お名前は?」

「...1年田河 京司です。」

「田河君!チアガール、大変お似合いです!赤組1位おめでとうございまーす!」


その後、オレと叶弥は1位のハタの元へと行った。そこまで叶弥は無言でオレの手を引き歩いていたが、目的地に着くと、オレの肩をガシッと掴んできた。


「オイ、京。オレは何も聞いてねぇぞ?」

「...オレだって不可抗力だったんだ。...したくてこんな格好してるわけじゃねぇよ...」


叶弥は「なんで今ここにスマホねぇんだよ...クソッ」と呟いた。お願いだからこんなの写真に納めないでくれ...。オレは知らなかったが、オレらの見ていないところでオレのチア姿の写真を撮る人は少なくなかったのであった。

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