episode49
天気は雲一つない晴天。絶好の体育祭日和である。オレは朝早くから朝メシと弁当の仕度をしていた。すると、背後からぬっと手が伸びてきて、ギュッと抱きしめられた。そして作っていた唐揚げを一つヒョイっと取り上げられてしまった。
「うん。今日も最高に美味い。はよー、京。」
「おはよう、叶弥。つまみ食いはすんなと前々から言ってたんだけどな。てか動けないから離せ。弁当作れねぇだろうが。朝メシも同時進行してんだからさ。」
オレ達がそんなやり取りをし続けていると、朝メシ作りを手伝っていた若衆が「朝から仲良いっすね...」「スゴいラブラブっぷりですね」と言ってきた。
「...見せもんじゃねぇぞお前ら。」
「いやいや、若。見せてきてるんじゃないッスか!」
「そーっすよ。いくら組公認だからと言って、前よりイチャつきっぷりが加速してるじゃないですか!」
「京司さんも!前ならもっと抵抗してませんでした?!」
「いや...もう何言ってもムダだし、好きにさせておいても大丈夫だろ。害はないし。」
「ど、毒されてしまった...!!」と若衆が悲鳴を上げた。そう言っている間にオレは弁当と朝メシの仕度を仕上げ、エプロンを取って叶弥に投げつけた。
「お前のせいで時間ギリギリじゃねぇか。おい、お前ら。出来上がったから広間に運んでくれ。」
「は、ハイ...」
「ブレない京司さん...流石ッス!」
そんなこんなで朝メシが広間に揃うと、凛太朗さんや若衆が広間に集まってきた。
「叶弥、京司。今日はいよいよ体育祭だな。組総出で応援行くからな。気張れよ?」
「凛太朗さん、もう子供じゃないんだからそんな応援なんていらないですよ...」
「何言ってんだ京司。いつまで経ってもお前らは可愛いオレの子供達だ。応援くらい行かせてくれや。」
「そうだぞ、京。オレらの勇姿を見せてやらなきゃならん。それに祭りは人が多い方が盛り上がるぜ?」
凛太朗さんと叶弥はホントそっくりな性格をしているな。とオレはため息をつきながら朝メシを食べ進める。そして食べ終えると、食器を片付けにキッチンへと移動した。すると、俺の次にキッチンへ入ってきた若衆が「洗い物はオレらがやるので学校へ行ってください!」と言ってくれた。なのでオレは礼を言いお言葉に甘えて、叶弥と共に学校へと登校した。




