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その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


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27/67

episode27

「京ー。ココどうやって解くん?」

「ココはー...」


学校から帰って来て、オレと叶弥はオレの部屋で今日出された宿題をしていた。叶弥は勉強がからっきしダメなので、オレが見ることになっている。...実際、オレが勉強を見ないとテストで全教科赤点を叩き出す事態があったのだ。


「ハァー。京がいるお陰で勉強が楽だわぁ。」

「...テスト前はスパルタで行くからな。」

「ゲェ。」

「ゲェ。じゃない。赤点回避しないと2回目の1年生が待ってるぞ。」


オレがそう言うと、叶弥は「ガンバリマス。」と言って教材に向き合った。オレはそれを見るとホッと一息つき、オレも机に向き合った。そうして1時間が経つ頃、オレは宿題を終わらせた。叶弥はまだ少し残っているようで、「うーん、うーん」と唸りながら宿題を続けている。本当は付いて見てやりたい所だが、夕飯の仕度があるのでその旨を叶弥に伝えると、叶弥は手を振りながら「夕メシ楽しみにしてる。」と言い、オレを見送った。そうして、オレは自室を後にすると、キッチンへと足を向けた。オレがキッチンに入ると、先にキッチンへ来ていた若衆2人がオレを出迎えた。


「京司さん!学校お疲れっした!」

「お疲れっす!」

「ありがと。2人もお疲れ。」


オレが2人に「お疲れ」と言うと、2人が「京司さんに労われた!」「癒される!」とよく分からないことを口にしていた。


「京司さん、今日組長が珍しくリクエストしてきましたよ。」

「凛太朗さんが?ホント珍しいね。なに?」

「京司さんの"豚汁"が食べたいらしいです。」

「材料は買ってきてあるんで!」


豚汁なら一度にたくさん作りやすいし、何より凛太朗さんの大好物だ。作らない訳にはいかない。なんでも、オレの作る豚汁が今は亡き奥方の味にそっくりらしい。オレはそれが嬉しくてリクエストが来る度、腕によりをかけて作っている。


「それじゃあ、今日は豚汁メインで。あとは、サバの味噌煮込みとキノコの炊き込みご飯かな。」

「いいっすね!聞いただけで腹減ります(笑)」

「バッカ!おメェも作るんだよ!」

「頼りにしてるよ、2人共。」


オレがそう言うと、2人は「任せてください!」と目をギラギラと輝かせながら宣言した。なんともまぁ、頼もしい限りである。この調子なら19時過ぎには夕飯出来上がるかな、と時間を計算して、オレ達は調理にとりかかった。

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