第47回路 エルフの里長
通常の会話は「」魔法での会話は〈〉
みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。
ナリアーノさんについて樹海の奥に入って行った
少し歩くと一際大きな木が立っている
ナリアーノさんが木の幹を触って魔力を送ると
周りの景色は一変した
〈樹海の中に村?〉
「ここがあたしたちの村【エルフの里】」
子供たちが矢や魔法の練習をしているようだ
「こんなにエルフがいるのに私の魔力センサーに全く反応しない」
リョンリョンは驚いている
「そうかもね、あたしたちは魔力っていうよりも主に精霊の力を宿しているからね」
「じゃあ、ダークエルフや堕エルフが出て来てもリョンリョンは感知できないってこと?」
ミポポは不安がった
「いや、ダークエルフや堕エルフは精霊から見離されて精霊の力を持ってないから魔力を使う。だから魔力センサーで感知できるよ」
ナリアーノさんは説明してくれた
「なら、良かった。さっき気づけなかった理由も合点がいったわ」
リョンリョンは元気を取り戻した
「今どこに向かってるんだ?ナリアーノさん」
リードさんは尋ねた
「この村の長のところです。本来この村に入る時は長の許可が必要なのですが、今回順番が逆になってしまっているので」
「そうなんですね、ところでナリアーノさん、一緒にダイエット頑張るので、俺の人生の伴侶になってください!」
「あたしはダイエットなんてしませんし、あなたと結婚しません!」
「ナリアーノさん?」
リードさんはしぶとくアプローチしているが…
「着いたよ、ここです」
【村長の家】
ナリアーノさんはドアをノックした
「お入りください」
扉の向こうから女性の声
デブフはナリアーノさんに変わった
「失礼致します」
ガチャ
まばゆい逆光で眩しすぎて、みんな顔を上げられない
ようやく目が慣れて、少しずつ捉えられるようになってきた
髪は長く、淡麗な顔立ち、長く伸びた耳、スタイルがよく、それを強調するような一枚の絹をグルッと巻きつけただけのような女性が立っていた
《ピーポーピーポー》
眩しい、眩しすぎる!
「私はこの村の長を務めさせていただいております、メリアローズと申します」
「初めまして、ウルシバラデンリュウといいます」
それぞれ自己紹介した
「ナリアーノ、彼らにこちらの意図は伝えていますか?」
「いえ、まずローズ様にお目通りいただいてからと思いまして…」
ナリアーノさんは恐縮している
「そうですか、わかりました。それでは私から…」
ガタガタガタガタ…
地震か?
みんな驚いたがすぐに落ち着いた
「驚いたでしょう?ここのところ1日に数回、毎日のように地震が起こっています。おそらく皆様はこの樹海を抜けて港町モノリーを訪れる予定だと伺っておりますが、間違いございませんか?」
「はい」
「実はこちらに赴いていただいたのは、この地震です」
〈「地震??」〉
「メリアローズさん、お言葉ですが我々に地震を止めろとおっしゃるのですか?」
リードさんは意気込んだ
「結果的にはそうなってくれれば…
今詳しくお話しいたします。
モノリーから船で1時間ほどのところに
セキオーク島というセキオーク山という休火山でできた無人島があります。
地震の震源はその周辺でここ1週間で急激に増えています
それだけなら単純に天変地異で起こることと諦めがつくのですが、漁師たちが地震が起こる前海面に魔法陣が現れるのを見たと口を揃えて言うのです。加えて、樹海の魔物、島からの魔物、海の魔物の動きが活発になっていることも不安要因の一つとなっています。
当然セキオーク山が噴火となれば、モノリーもこの樹海も噴火による被害は免れません。
そこでデンリュウさんたちに現地の調査と人為的なのであればそれを止めていただきたく、失礼ながらこちらにお呼び立ていたしました」
(これはなかなか一筋縄では行かなそうな依頼だな)
「内容は理解しました。今回のモノリーギルドからの依頼もおそらく似通ったものでしょう。何ができるかどこまでできるか明確な返答はできませんが極力期待にお応えできるよう努力致します」
「ありがとうございます。我々にも何かできることがあれば是非ご相談下さい。歳だけは無駄に取っておりますので力になれることもあるかもしれません」
(この人ならわかるかもしれない…)
「これを見ていただけますか?」
これまでの戦いでドロップした何かのカケラを見せた
メリアローズさんは手に取ってじっくりとその破片を見た
「これは…マーニの記憶…によく似ています」
「マーニの記憶…ですか」
「私が知っているマーニの記憶は中心に核があってその周りを6つのカケラが取り囲んでいます。一つ一つに意味があって
嫉妬 傲慢 怠惰 憤怒 強欲 色欲 暴食
となっていて、確か核の部分が嫉妬を指し示していたと記憶しています。ですが、これには核になる部分がなく単純に6分割されているようですね」
「七つの大罪か…全て集めるとどうなるのですか?」
「言い伝えでは、偉大なる力が手に入ると言われておりますが、それを証明する文献などは残っておりません」
〈あと3つもあると考えるか3つしかないと考えるかは…〉
「何より目標が明確になって、俺としてはすごく貴重な情報を得られてすごく興奮しています」
「今日はこちらで泊まって、明日朝立つのはどうですか?
竜車では走れるのは暗くなるまで。これから竜車に戻って走ったとしてもモノリーには着かないでしょう」
「そうですね、それではお言葉に甘えさせていただきます」
夕食は山菜などが中心のヘルシーな食事で女子にはかなりウケが良かったが
「こんなんじゃ、お腹いっぱいになんないわよねー」
デブフはグチを行っている
「ナリアーノさん、あんまりデブのエルフってイメージがなくて…失礼を承知で聞くのですが、どうしてそんなに太ったんですか?」
「えーー聞いちゃうそれ。あたしさー結構優秀なエルフなのよ、まぁ意外となんでもできる。それでたとえばお腹すいたなんか食べたいと思ったら、魔法で出せちゃうし、ちょっとそこのグラス取りたいと思ったらこうやって動かせちゃう」
ミズキの前にある空のグラスを浮かせて目の前まで持って来た
「こうやってなんでもできちゃうから、全く動かなくても用を足せるから、気がついたらこのわがままボディってわけよ」
(このデブしかもなんか言葉遣いとか性格まで変わるんだな)
お風呂も用意してもらい、宿は個室でゆっくり休ませてもらった
R7.8.20 加筆




