第46回路 デブのエルフ…デブフ
通常の会話は「」魔法での会話は〈〉
みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。
シンブロートの樹海が見えてきたころ…
「来るよ!ゴーレムより大きい魔力!」
リョンリョンの声にダガポートは竜車を停めた
「少し先だから、みんな迎え打つよ!」
リョンリョンの指示にみんな頷いた
〈「りょーかい!」〉
一歩一歩歩くごとに地響きがする
その大きさは5メートルくらいだろうか
少しずつその実態が見えてきた
ドシン、ドシン…
リードさんが前に出た
「ありゃあ、サイクロプスだな
まずは足を止める!ミポポ、行くぞ!」
「あーい」
いつもの気の抜けた返事だが目は真剣だ
2人はもうすぐ近くまで走り寄った
「ギリシャ神話がお好みならギリシャ神話でお出迎えだ!」
リードさんは後ろに回り込み、右足踵の上にある腱を切る
「グガーーッ」
「どうだ?アキレス様が切られるのは流石に応えたか?」
サイクロプスは立っているのがやっとだ
ミポポも続く
「じゃあ、私は左ね!」
「グカガーーッ」
サイクロプスはその場に膝をついた
ミズキは緑色の魔方陣を出した
〈サンダーランス!〉
雷が数ヶ所槍状になってサイクロプスに襲いかかる
「グガガ…」
リョンリョンは火属性の矢尻をパチンコで放った
サイクロプスの右肩に突き刺さり
オレンジ色の魔方陣が現れる
「フレイム!」
火がサイクロプスの内側から燃え盛る
「ググガーーッ」
「ウルシバラ!ステータスがオレンジになった!」
「了解!」
ビットのプレートは火+風、緑色の魔方陣が並ぶ、紋様は藍色から青に変わった
「お別れだ!
ファイヤーストームバースト!」
通常のファイヤーストームに風の援護をうけ
さらに燃え盛り、スピードが増す
「グ…ガガ…」
サイクロプスはチリとなって消えた
「ご安全に!」
デンリュウは左親指を立てた
「あのサイクロプスが何もできなかったなんて…
正直、信じられない」
ミポポは嬉しそうにそう言った
〈デンク、すごいね!
スパイラルインパクトを使いこなせてる
だってそんな簡単に異属性魔法を重ねるなんて
普通できないんだからね!〉
「そ、そうか確かに…」
「そうだぞ、デンリュウ!これはお前の発想と俺の発明力そしてゴメルさんの技術力の結晶だからな!ハッハッハッ」
(このまま使いこなせていけば、これはこれでチートなのかもしれない)
みんなで車内に戻って、ダガポートさんは竜車を走らせた
【シンブロートの樹海】
竜車が樹海に差し掛かった時
突然前方から矢が飛んできた
竜車に矢が1本刺さった
「ひぇーーー」
ダガポートさんがたまらず竜車を停めた
〈どうしたの?何が起こった?〉
「ごめん…気づかなかった…気づけなかった…」
リョンリョンは申し訳なさそうにしている
みんな車内から飛び出した
ダガポートさんは頭を抱えて震えている
「なんだ?どうしたんだ?」
あたりを見回した
ん?また飛んできた!
ミポポが素早く反応して矢を弾いた
「そこにいるのはわかってるのよ!出てきなさい!」
ミポポは叫んだ
「さすがね、ミポポ」
ドスンッ
木の上から落ちて来たのは…
なかなかデブのエルフ…デブフ
「アイタタタ…」
「誰?あなた?なぜ私のこと知っているの?」
「あたしよーナリアーノ!」
ギルドで空間固定魔法を教えてくれたナリアーノさん?
こんな太ってた?太った?この短期間で?
「ナリアーノさん?太った?」
ミポポはデブフに尋ねた
「あの姿、疲れんのよ。せーの!!」
体全体が発光した。しばらくして光は次第に収まっていく
短いスカートに体のラインがしっかり出るVネックのニット
、短いスカート、その谷間、ナリアーノ渓谷…
《ピーポーピーポー》
今、ちょっと動けない…
「ナリアーノさん、どうして…」
ミポポは驚いている
「ごめんなさい、ちょっと驚かそうと思って!」
ナリアーノさんはウインクして少し舌を出した
この仕草はランク外だがしっかり脳裏に焼き付けたい
〈ナリアーノさん、どうしてこんなところに?〉
「ここではなんだからついて来てもらえます?」
また、体全体が輝き、元のデブフに戻った
樹海を進んだところに少し広くなった場所があった
「竜車さんはここで待ってもらえる?」
「わかりました、お待ちしている間少し休んでいます」
「一応この辺りに魔物避けの結界を張っておくね」
そう言ってデブフ…ナリアーノさんは結界を張った
「じゃあ、行くよー」
R7.8.20 加筆




