第44回路 暴走アクセる
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昨日お願いしたリョンリョンの矢尻、ゴメルさんのところに行ってみよう
【ゴメル武具店】
ジャーーン♫(ドラの音)
「ちょっと待ってくれーー」
奥からゴメルさんの声がする
しばらくして出てきてくれた
「おお、デンリュウくんか。矢尻じゃな?」
「あ、でもそんなに早くは…」
「数と種類は少ないが鋳型を作ってやってみた。お前さんが言うようにうまく行くかどうかはやってみんとわからんがな」
窓を開けて目の前の木に向かって矢尻を投げた
上手く木に刺さった
「リョンリョン、あの矢尻に向かって魔力を送って見てください」
「こうかな?」
矢尻が赤く光り、水が吹き出した
「うまく行ったようじゃな」
「はい!ありがとうございます!」
「?どう言うこと?」
リョンリョンは不思議がっている
ミポポもミズキもこちらの意図は理解していないようだ
「今、あの木に投げた矢尻に水属性魔法陣が施されている。
その魔法陣に魔力を流すことで水属性の魔法が発動したと言うこと。つまり、火属性、土属性などそれぞれの矢尻を使って相手の弱点となる攻撃がリョンリョンにも出来るようになったんだ」
「ウルシバラ、その発想力がすごいね」
「リョンリョン先生のチョーク投げからヒントを得たんですよ。ただそこにはゴメルさんの匠の技がないと実現できなかったけどね!」
「ゴメルさん、さっすがー」
ミポポは感心している
これでリョンリョンにも戦う術ができた
あと、魔力枯渇の対策は…
【アリー宝飾】…の前
「どけ、どけ、どけー」
竜車がすごい勢いで走ってくる
そこにアリーが立ち塞がった!
「あぶねぇ、お前!竜車の前に飛び出てくるんじゃねぇ!」
「ふざけんな、コラァ!こんな人通りがある道をそんなスピードで走ってくるんじゃねぇ」
「うるせぇ、どけ!こっちは急いでるんだ!」
「急いでるんなら尚更裏の馬車道を走りやがれ!誰ががぶつかって怪我したらどうするんだ、あぁ?」
「あぁ、もうわかったから、どいてくれ!」
「なに?何がわかったんだ、言ってみろ!」
「この道はスピードを出さない!これでいいだろ?」
「何にもわかってねぇな、このクソがっ!
どんな事情があるにせよ、急ぐってのはその行動以前の問題、つまりお前自身が問題なんだよ!お前に心のゆとりがないから、お前に冷静な判断ができないからこんなことになってるんだろうがっ!」
「ご、ごめんなさい、もうしません。
もうしませんからここを通してください!」
「あぁ?お前、本当に謝る気があんのか?そんな竜車の上からでよ!」
男はすぐに降りて、アリーに頭を下げた
「申し訳ございません」
「次から、いや今からこんなこと、するんじゃねぇぞ!
ゆとりだ、心のゆとりが大事なんだ。わかったら、ゆっくり行け!人様に迷惑がかからないように!」
「申し訳ございません!」
急いで飛び乗ったが、ゆっくり安全なスピードで竜車は走って行った。
「こ、こんにちは、アリーさん…」
「あ…あら、デンリュウさん、こんにちは…」
気まずそうだ
「仲間が増えたので、アクセサリーを頼みたいなぁと思いまして…」
「そうですか、そうですか!どうぞどうぞ中へ」
中に案内され、お茶を出してもらった
「皆さん、お元気そうで何よりです!」
「こちら、初めましてのリョンリョンです。彼女は鑑定スキルを持ってまして…」
「初めまして、リョンリョンと申します。誠に勝手ながらステータスを見せていただきました。宝飾デザイナー兼職人としては超一流です。ただ、注意事項に…初対面で敬語を使わないヤツはしばくってなってます」
「…あ…あ、リョンリョンさんですね…初めまして、アリーと申します。…しばく…ちょっと意味がよくわからないですね、ははは」
「リョンリョン!注意事項は注意することだからあまり本人に伝えない方が…」
「そうなの?」
天然と言うべきか空気を読めない奴と言うべきか
「ところでアリーさん、今回リョンリョンにヘアピンかカチューシャか何か似合うものがあればと思いまして、例の魔石を使って」
「あれ?そういえば私がお渡ししたのは透明の魔石だったと思うのですが、リスちゃんは緑、ミポポさんはオレンジですね?不思議…」
「この空魔石は魔石の魔力残量で色が変わるんです。2人ともその日の気分とかラッキーカラーに合わせて色を変えてるんです」
「すごいじゃないですかーーそんなことができるんですね!
あの魔石カットしやすいから色んなことができそうですね!」
「是非アリーコレクションとして売り出せば良いんじゃないですか?あっ、でもアリーさん商売が上手くないから金額とかはアドバイスしますね。絶対安売りしないでください!一流の宝飾技術なんですから!」
「ありがとうございます!やる気が出てきました!
そうだ、リョンリョンさんのヘアアクセですね。カチューシャの方が良さそうですが、石があるのでヘアクリップの方がお似合いかと。これなんかどうですか?この石の部分を大中小3つの魔石にして…」
「すごくかわいい…」
リョンリョンは気に入ったようだ
「これ、お願いできますか?」
「…実は…これ、先日の残りの魔石を使って試作品として私が着けたいなと思って作ったものなんです」
「えっ、じゃあ、このまま…」
「いえいえ、試作品ですのでお代はいただけないです。その代わりといってはなんですが、魔石商さんをご紹介いただけないかと」
「もちろん、ご紹介します!お代も払います!銀貨8枚でどうですか?」
「いえいえ、本当に結構ですから」
「じゃあ、ここに置いておきます!」
「リョンリョン!これつけて見てください」
「…あの…私…男の人から…モノをもらったことがなくて…」
「あ、いや、これは今後の冒険に役に立つもので…」
「…つけて…つけてくれる?」
えーー、この背の低い子からの上目遣い、女の子の好きな仕草第4位!
「あ…あぁ、わかったってつけたことないんだけど…」
リョンリョンは少し下を向いて両手を合わせて待っている
パチッ
「…ど、どうかな?」
リョンリョンは鏡の前でそのアクセサリーを見た
「…かわいい、ありがと…」
鏡越しに目があって会話する、俺の好きなシチュエーション第8位!
ん?また首のあたりに何かが当たった
リアクさんの店の場所を教えて
アリーさんのことを伝えることを約束して店を出た
R7.8.20 加筆




