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第42回路 新しい仲間

通常の会話は「」魔法での会話は〈〉

みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。

ドラキュラが一部始終を見届けていた

「なるほどそうか、思っていた以上だな

しかし、本当に頭の悪いやつだな、ベルゼブブは!

見ていてイライラした。

インセクトの襲撃に絡めて一気に畳み掛ければ良いものを!

虫取り網にかかって死ぬとは本当にどうしようもない、愚か者め

ブツブツブツ

戻って主人様に報告するとしよう」

シュイーン



【コバトール渓谷の滝】

「とりあえず黄月草を探そうか」

「キヅキソウ?なんだそれ?」

リードさんは不思議がる

「いや、街の女の子に母親の病気を治すために…」

「そんな薬草聞いたこと無いぞ。

黄月草(キヅキソウ)?そんなのあるわけないって気づきそうなものだが…

気づきそう…キヅキソウ…」

〈まさか…〉

「やられたね、まんまと罠にかかったわけだ」

ミポポは言う

「確かに、コッチの世界について知らないことが多いからそこを突かれたわけね」

リョンリョンは分析した

「ん?コッチの世界?

しかもさっきから姿が見えないのに声だけするのは…」

白いリスが目に入った

〈私だよ!〉

「お、お前、ミズキ!お前、喋れんのかっ?」

〈うん!〉

「それに…コッチの世界って…」

「いや、まあ、そのーみんなちょっと遠いところが出身で…」

「…異世界転生…」

リードさんは独り言のように呟いた

「そうなんですが…信じられないですよね、あはは」

「実は…俺も異世界転生者だ」

〈「えーーーっ」〉

「俺は小学生の頃、バス旅行中に事故に巻き込まれて…その記憶が少しだけあるんだ。だからさっきも昔の聞いたことがあるような歌を思い出して…リードとしてコッチで生まれて気がついたら30歳。

たまに思い出すけど単なる昔の記憶って感じかな」

「リードさんが30ってことは…リョンリョン、同い年だよね?」

「…ヤダ…」

リョンリョンは呟いた

「ヤダってなんだよ、ヤダって」

リードさんが頭を掻いている

「さぁ、街に戻ろうか」



【エドガル城下町】

エドガルに戻って、あの女の子の家に行ってみた

"FOR RENT"

〈うそ…〉

「そりゃ、電気も通ってないわけだ…」

ミポポは納得していた

「とりあえず打ち上げだ!ミラノスに行こう!」



【ダイニングバーミラノス】

〈「かんぱーい!」〉

「リードさん、本当に助かりました!」

〈あそこで来てくれるなんてカッコよすぎですね〉

「そうか、ミズキ!本当なら結婚を申し込むところなんだが…流石にリスとは結婚できないな…」

「ははは、そうですよね…」

なぜかちょっとだけ安心した

「リードさん、初めましての方を紹介します。こちらリョンリョン、現場監督が仕事ですが、鑑定スキルを持っていて治癒魔法士です。後方支援を担当してもらっています

リョンリョン、こちら仕事を教えてもらったりこっちに来て色々お世話になってる、リードさんです」

「リョンリョン、俺と幸せな家庭を築こう!子供は…」

「ごめんなさい。私には心に決めた人がいるので…」

顔を赤らめながらこっちをチラッと見た

「あ、あーリードさん、いつものことですね、ははは」

「じゃあ、ミポポやっぱり…」

「じゃあって何よ、じゃあって」

ミポポはふくれている

他愛のない会話が続く…

〈リョンリョンさぁ、伊達メガネでしょ?

もう去勢張ること無いんだからとっちゃいなよ〉

「あーこれか?いやいや、もうこれは無いと私と認識されない。キャラが立たないだろう」

「じゃあさ、イメチェンしよ!高校デビューじゃ無いけど、冒険者デビューってのはどうよ?」

ミポポが張り切っている

〈じゃ、トイレ行こっ!〉

「デンちゃん、魔導ナイフ貸して!」

「あぁ、いいけど…何に使うんだ?」

「ヘアカット!」

(えー?そんなことできるのかよ)

しばらく経って3人は戻ってきた

後ろで恥ずかしそうに隠れているリョンリョン

「ジャジャジャーン!」

「どうかな?」

右手で右の前髪を触っている

その仕草!俺の好きな女子の仕草第5位!

前下がり刈り上げボブで

少し大人を演出して

そのメガネをとった瞳が少し茶色を帯びていて…

か、かわいい

リードさんは前のめりになって

「か、かわいいぞ!リョンリョン!

やっぱり俺の花嫁になって、結婚式は街の教会で…」

「ごめんなさい」

頭を深く下げて丁重に断った

そして、コメントを欲しそうにチラッとこっちを見た

「いいと思う、キャラは立っていると思うよ…」

「あ、ありがと」

また、他愛のない会話が続き、リードさんが話しかけてきた

「デンリュウ、俺もパーティに加えてくれないか?

冒険者にはずっと憧れていたんだ。そのために剣の鍛錬も積んだ。今までそういう機会がなかったのもあるが、魔導巧士として仕事優先で目を背けていた部分もある。お前と出会ってから、自分の中で何かが変わったんだ」

「そうだったんですね…」

〈リードさんもパーティに?すごいじゃない!物理攻撃問題もこれで解決ね!〉

「それでは僭越ながら、私がリードさんのステータスを見て差し上げましょう」

リョンリョンがリードさんをじっと見た

「なるほど、これは!

LVは低いにも関わらず、体力、攻撃力、防御力はダントツ、魔力はリスのミズキと並んでも遜色ない。魔導巧士と剣士のジョブとなっている。少し気になるステータス"結婚願望"っていうのもあるが…心強い」

「リョンリョン、結婚願望ってスキルなんですか?」

「ステータスに書いてある…」

「それ以外は問題ないんでしょ?それなら、決まりだね」

ミポポがダメ押した

「じゃ、満場一致でリードさんのパーティパーティ参加決定!」

「みんな、有難う!」

〈部屋もひとつ空いてるから…〉

「部屋は大丈夫だ、店のこともあるしな」

(あの部屋はミズキが人に戻った時のためにとっておくか)

みんないい感じに酔いが回ってそろそろ帰ることにした

R7.8.20 加筆

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