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やり直し勇者は溺愛される ~魔王を倒した勇者ですが、平和の代わりに元仲間たちとのお見合いが始まりました~  作者: 希月タカトラ
やり直し勇者と鮮紅に沈む少女

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ララティア編 スキル説明3

いつも読みに来てくれてありがとうございます。


ララティア編

【スキル説明3】


お楽しみください。


 

 ――クロード邸 夜 寝室――



 ララティアの彼シャツ騒動が終わり、もう寝ることにした俺たちは、それぞれ自分たちの寝室に移動していた。

 

 そして、1人になったタイミングを見計らって女神の2人を呼び出した。


「セレーネ、リアラ、いるか? 話がある」


「はいはぁ〜い! どうしましたか? 眠れないんですかぁ?」


「クロっちー、もしかして初めては女神さまとって思ってる〜?」


 俺は2人の話を無視して、本題に入った。


「お前ら忘れてるようだが、俺のスキルの説明をしてもらうぞ! なんで『セーブ&ロード』が『強くてニューゲーム』なんてもんになったんだ?」


「……ああ、そのことですが、私たちも予想外だったんですよ」


「予想外……だった?」


「そうだよ、クロっちー、まぁ原因はウチにもあるんだけどさ」


 そう言って2人は困ったような顔で、互いに顔を見合わせると、セレーネから俺に説明を始めた。


「まず、今回のスキルの変更が起きたのは、私たちがリアラの加護を受けたララティアさんと出会い、そして見合いの参加者になったからです!」


「見合いの参加者にって、なんでそんなことで?」


「忘れたんですか? クロードさんがスキルを手に入れた理由は、あの見合いでどうやって正解に辿り着くか、知りたかったからですよね?」


「そ、そうだったな……」


「ですが、そこにララティアさんが現れた! でも本当は、そんなことありえなかったんです!」


「ありえなかった?」


 セレーネの言葉の意味が理解できずに、俺が疑問に思っていると、そのまま彼女は説明を続けた。


「いいですか! 私の与えたスキル『セーブ&ロード』は、クロードさんが体験した過去、もしくは未来に移動する能力です……そこで変わるのは、クロードさんが行動を変えた時のみです!」


「でも、そこにララちーが現れちゃった! ウチがスキルをあげたせいだね〜」


「ララティアが……?」


「そうです! あの場にララティアさんはいなかったし、いられるはずもなかった……だから、"システム外"のキャラだったララティアさんが現れ、さらには見合いに参加すると宣言したことで、スキルが混乱したんです!」


 セレーネは、リアラを睨むように見ると、それに気付いたリアラは、頭を掻くような仕草をして苦笑いをしていた。


「つまり、俺のスキルは4人を攻略対象だと思っていた……けど、5人目が現れて混乱したあげく、整合性を取るために、攻略してなくても攻略した状態にできるスキルに変化した……ということか?」


「はい! さすが、クロードさん! 飲み込みが早いですねぇ〜!」


「クロっち、あったまいい〜!」


 2人に素直に褒められた俺は、少し照れつつ、もう一つの重要な話を切り出した。


「それで、その『強くてニューゲーム』って、どんな能力なんだ?」


 俺がスキルの説明を求めると、2人は気まずそうな表情になりながら、セレーネが口を開いた。


「そのですねぇ、言ってしまえば、『セーブスロットなし』の『強制セーブ』と『強制ロード』しかできなくなりました……」


「……はい?」


「だからね、クロっち〜、自由に使えるスキルじゃなくなっちゃったの〜」


「なん……だと……?」


「ほらぁ〜、『死にゲー』のシステム的な? ある意味固定ルートに入ったから、後はがんばれ〜、みたいな?」


「嘘……だろ?」


 2人の説明でわかった、スキルの劣化に、俺は落胆してしまっていた。

 

 それほど、このスキルを頼りにしていたからだ。


「あちゃ〜、やっぱりこうなりましたかぁ〜」


「クロっち、大丈夫? やっぱり、おっぱい揉んどく? お詫びに一揉みくらいならいいよ! ねっ、セレっち!」


「私のですか!?」


「……もういい! で、その強制セーブと強制ロードは、いつされるとかの法則性はないのか?」


「ああ! それならありますよ! こんな感じです!」


◆強制セーブの発動条件

 1:1日の始まりに行われる。なお、1日の始まりとは、クロードが就寝から覚醒した瞬間を指す


 2:ヒロインの心境に大きな変動が起きたときに行われる。これは好意、もしくは嫌悪どちらも適用される。


 3:クロードが、別エリアに移動したときに行われる。

 別エリアとは、城・街・村を仕切る門を越えるとき、ダンジョンの入り口に入るとき、別世界へ転移したときを指す。


◆強制ロードの発動条件

 1:クロードが致命的な外傷、精神的苦痛、ヒロインとの関係悪化が修復不可能な状態に陥ったとき行われる。


 

「以上です!」


「……ロードの条件、きびしくない?」


「仕方ありません、『フ□ムゲー』ってそんな感じですから」


「セレっち、伏せ字になってないよ〜」


「これは失礼……でも、大丈夫ですよぉ〜、大罪を担当する司教も、ワルプルギスのなんちゃらも存在しませんから、そんな簡単に死にません!」


 そんな何も安心できない説明に、俺は何度目かのため息を吐いて、2人の話を聞き流していると、部屋の扉が『キィ』とゆっくり開く音がした。

 

 そこにはララティアが、眠たい目をこすりながら部屋に入ってきた。


「ララティア、どうしたんだ?」


「クロードさま……眠い……」


 どうやら、寝ぼけてここまで来てしまったらしい。

 

 俺はララティアを抱き上げると、彼女の部屋に連れて行こうとしたが、ララティアがしがみついて、駄々をこねるようにつぶやいた。


「やっ! 一緒にねるぅ!」


「……はぁ、仕方ない……」


 俺は部屋を出ようとしていた体を、踵を返してベッドの方に向き直し、ララティアをベッドまで運んで寝かせた。

 

 その横に俺も寝転んで毛布をララティアにかけた。


「クロードさま、おやすみなさい……」


「ああ、おやすみ……」


 ララティアとおやすみの挨拶をした俺は、今夜は考えることをやめて、眠りにつくのだった……


 そして次の日の朝、ララティアと2人で寝ていた理由を迫られ、寝室が全員一緒になったことで、俺の1人の時間は風呂のときだけになってしまった……



 

 ――ララティア編 スキル説明3 完――

 

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


少しでも面白い、続きが気になると思っていただけたら、ブックマークや評価で応援していただけると励みになります。


次回【魔王姫の華麗なる日常】

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