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やり直し勇者は溺愛される ~魔王を倒した勇者ですが、平和の代わりに元仲間たちとのお見合いが始まりました~  作者: 希月タカトラ
やり直し勇者と鮮紅に沈む少女

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ララティア編 防御力:0 追加効果あり

いつも読みに来てくれてありがとうございます。


ララティア編

【防御力:0 追加効果あり】


お楽しみください。



 ――クロード邸 リビング――

 

 

 女神どものお風呂実況が終わると、リアラが何かを思い出したように俺に質問してきた。


「あっ! クロっち〜、使ってない服ある〜?」


「あん? それなら、ヨレて処分しようと思ってたシャツがあったと思うが……」


「う〜ん、ないよりマシか〜、クロっち、そのシャツちょうだい!」


「あ? ああ、別にかまわないけど、ちょっと待ってろ」


 リアラに頼まれた俺は、寝室の引き出しからシャツを取り出してリビングに戻ると、それをリアラに差し出した。


「ほらよ! そんなの、いったい何に使うんだ?」


「サンキュ〜! まぁ、すぐにわかるって〜」


 シャツを受け取ったリアラはそう言うと、リビングを出て行こうとした。


「……リアラ!? アナタまさか!?」


 セレーネが何かを悟ったのか、とっさにリアラに声をかけたが、リアラはそれを無視してリビングを後にしていた……



 

 ……そしてしばらくすると、扉の向こうから『ドタバタ』足音が聞こえ、リビングの扉が『バンッ!』と開かれた。


「グロードざまぁ〜、助げでぇ〜!」


「ラ、ララティア!? どうした!?」


 ララティアはリビングに勢いよく入って来ると、俺の元に助けを求めるように駆け寄ってきた。

 

 そして、扉からタオル1枚のヒロインたちがゾロゾロとリビングに入ってきた。


「ラ、ララちゃん、大丈夫だよ! ちょっと、その服を見せてほしいだけだから!」


「そ、そうですよ、ララさん! ちょっとだけ! ちょっとだけ、温もりを感じて匂いを確かめさせていただければ十分ですので……」


「そ、そうよ、ララ! 私もちょっと、その服を確かめたいだけだから! ただの探究心だから!」


「……お兄ちゃんの、汗……匂い……」


 リビングに現れたヒロインたちは、みんな目をギラつかせて、まるで獲物を前にして飛びかかるのを堪える肉食獣のようだった。


「お、お前たち、いったいどうしたんだ!?」


 俺がみんなの状態に驚き、質問を投げかけると、ヒロインたちの後ろからリアラがひょこっと、顔を覗かせた。


「ごめ〜ん、クロっち〜、実はね〜」



 ――数分前 クロード邸 脱衣所――


 お風呂から上がったヒロインたちは、ルーシェの精霊術で温風を作り、髪を乾かしていた。

 

「いやー、やっぱりルーシェがいると、髪を乾かすの楽ちんだねー」


「そうですね、ルーシェさんが乾かしてくれた後の髪は、手触りがサラサラで、とても助かります!」


「別にいいわよ、このくらい……ほら、ララも髪乾かしてあげるから来なさい」


「あ、うん……」


 ルーシェに呼ばれてララティアは、椅子の上にちょこんと座ると、髪の毛に温かい風を当てられながら、ルーシェに頭をなでられていた。


 すると、ミリスが何かに気付いてイリーナに報告をした。


「イリーナさま、申し訳ありません……ララの着替えを失念していました、すぐにご用意いたします」


「あら、確かに、わたくしたちは寝巻きの用意がありますが、ララさんの分はなかったですね……」


 ララティアの服がなかったことが話題に上がったそのとき、部屋にリアラが入ってきた。


「ララちー、着替え持ってきたよ〜」


 その言葉にララティアが反応すると、椅子の上からぴょんと飛び降りて、リアラの元に駆け寄った。


「は〜い、ララちー、バンザ〜イ!」


「バンザイ……?」


 ララティアは、リアラの言葉の意味がわからなかったが、両手を上げる動作に釣られて、自身も両手を上げた。

 

 その動作を見て、リアラは手に持っていた服を、ララティアにさっと着せると、満足そうに声をかけた。


「よし! ララちー、似合ってるじゃ〜ん!」


「これ……ダボダボだけど、いい匂いする……」


 ララティアの様子を見て、イリーナがリアラに声をかける。


「リアラさま、助かりました……ところで、この服はどうやってご用意されたのですか?」


「うん? コレね〜、クロっちの使い古しの服を貰ってきたんだよ〜」


 リアラの説明を聞いた、その瞬間――


 ヒロインたちに電撃が走った。


「「「「……えっ!?」」」」


 


 ――そして、今にいたる――

 

 

「ララちーのパジャマ代わりに〜、クロっちの服着させたら、みんなが豹変しちゃった〜」


 俺はその言葉を聞いてララティアを見ると、確かにララティアが着ていた服は、俺がさっきリアラに渡したヨレたシャツだった。


「そんな……こんな物のために、どうして!?」


 その問いに答えるように、セレーネが興奮した口調で説明し出した。


「わからないのですか!? クロードさん! アレは、『彼シャツ』です!!!」


「か、『彼シャツ』!?」


「そうです! 不意の出来事で発生した彼氏の家へのお泊りイベント! そして寝巻き代わりに渡された彼氏の服は、ちょっと大きくて、女の子の可愛さが天元突破する破壊力! クレスさんが一度されていましたが、まさか最年少のララティアさんにもさせるとは! 神か!?」


「セレっち、ウチ神だよ〜」


「神だったぁ〜!!」


「グロードざまぁ〜! ごわいよぉ〜!」


 2人の漫才を聞いた俺は、ララティアを膝に乗せて、深いため息を吐いた後、生まれて初めて出した声じゃないかと思うほどの怒鳴り声を上げた。


「お前ら、服を着ろー!!!!」



 ――ララティア編 防御力:0 追加効果あり 完――


 


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


キュートアグレッション、キュートアグレッション!!


少しでも面白い、続きが気になると感じていただけたら、ブックマークや評価で応援していただけると励みになります。


次回もよろしくお願いします。

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