表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
やり直し勇者は溺愛される ~魔王を倒した勇者ですが、平和の代わりに元仲間たちとのお見合いが始まりました~  作者: 希月タカトラ
やり直し勇者と影に溶ける少女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/70

?リス編 溶けた影を探して

いつも読みに来てくれてありがとうございます。


?リス編 

【溶けた影を探して】


お楽しみください。

 


 ――セレンディア城 西の塔 リビング――

 

 

 それから俺は何度もロードを繰り返して、ミ◎スの隠れる瞬間を防ごうとするが、何度やってもミリ◆を見失ってしまった。

 

 何度も何度も何度も何度もロードしてロードしてロードして、ミ??を見た瞬間に、彼女のことを思い出して手を伸ばすが、その遅れが???を失う要因になってしまう。

 

「クロードさん! もうやめましょう! 別の手を考えるべきです!」

 

「いや! あとちょっとなんだ! あと少し反応を上げれば、あの子に……手が届くんだ!」

 

 もう名前さえ思い出せない女の子に、俺は必死に手を伸ばしていた。

 

 あの子は誰なのか? わからない……けど、戻ったときにほんの一瞬見えるあの子の顔は、泣きそうなくらいに笑っていたんだ……

 

「落ち着きなぁぁぁさいっ!!」

 

「グフッ!?」

 

 目の前にセレーネが急に現れたと思うと、俺は急激な腹部の痛みに悶えて、両膝を突いて座り込んでしまった。

 

 何が起きたのかわからず、必死に彼女の方を見ると、セレーネは謎のポーズをとって立っていた。

 

「そして時は動き出す……」

 

「お前……何しやがった……?」

 

「説明する暇ありません! 伝わる人に伝わればいいんです! そんなことより次の手を打ちますよ!」

 

「つ……次ぃ……?」

 

 俺は、腹部の痛みを必死に堪えて、セレーネの言葉の意味を聞き返していた。

 

「そうです! 思いだしてください、忘れてるなら必死に記憶を辿ってください! ミリスさんと話してるときのことを!」

 

「ミ……リス……何を、話した?」

 

 その名前を口にしたとき、ほんの少しだけ……記憶がよみがえる……

 

『砂糖はいくつ入れる?』『2つ……3つで……』『……なんで記憶を……』『……イリーナさまですか?……』『……女神さま……かな……?……』『……だってアナタは勇者さまですから……』


「……そうだ、イリーナだ! イリーナなら何か知っているかもしれない!」

 

「はい! ミリスさんはイリーナさんの侍女をしてるんです……ならイリーナさんは少なからず何か知っているはずです!」

 

 俺は無理矢理体を起こして、西の塔を飛び出すと、イリーナたちがいる東の塔へと駆け出した。

 

(早く! 急ぐんだ! 頭の中から彼女が消える前に、△リスが消える前に!)

 

 西の塔から、本城へ、本城から東の塔へと向かう間、俺は必死に○リ□のことを想いながら走った……

 

 そして、東の塔への入り口に着いた俺は、その扉を思いっきり開いた。

 

「イリーナ! 話が……」

 

 そこには……クレスとイリーナとルーシェの3人が、着ていたドレスを脱いで着替えようとしている姿があった……

 

 3人とも脱ぎかけのドレスでなんとか大事なところは……

 

 

「ブルーレイ&DVDでは、ドレスがもっと下に!? 20XX年発売! この次も、サービス、サービス〜」

 

 

 3人の悲鳴(歓声?)と共に、俺の意識は途絶えた……


 


 ……目を覚ますと、そこには知らない天井があった……

 

「あっ! クロードが起きた! 大丈夫? つい毒針を投げちゃったけど、まだどこか痛む?」

 

「おはようございます、クロードさま……着替え中に入って来られるなんて……何かに目醒めてしまいそうです!」

 

「アンタ……ノックもしないでどういうつもりよ? おかげで爆破しちゃったじゃない!」

 

 俺の目覚めに反応して、3人が話しかけてきた。

 

「……ここは……リビングか?」

 

 自分のおかれた状況に、段々と頭が追いついてきたが、どうしてもわからないことがあった。

 

「すまない……なんでこんなことしたのか……思い出せないんだ……」

 

「思い出せないの?」

 

 クレスが短く俺に問い返す。

 

「おおかた、理性が吹っ飛んだんじゃないの?」

 

 ルーシェが呆れたようにつぶやく。

 

 だがイリーナだけが、俺の言葉に何かを感じ取り、少しの間考え込むと、俺に問いかけた。

 

「クロードさま……もし、わたくしの勘違いならそれで構いません……わたくしの侍女……ミリスのことで来たのではないでしょうか?」

 

 イリーナの問いに、俺は忘れそうになっていたミリスのことを、思い出した。

 

「そうだ! ミリスだ! イリーナ、聞かせてくれ! あの子はなん……で……?」

 

 ……何を聞けばいいのか、俺は思い出せなかった。

 

「クロード、ミリスちゃんがどうかしたの?」

 

「そういえば、また急にいなくなったけど、あの子どこに行ったのかしら?」

 

 ミリスの何を聞きたかったのか、言葉を詰まらせていると、クレスとルーシェが話しだし、俺が不思議に思った。

 

「クレスとルーシェは覚えてるのか? ミリスのことを?」

 

「覚えてるのか、て何言ってるの?」

 

「さっきので頭でも打ったかしら?」

 

 やっぱり、クレスとルーシェはあの子のことを覚えている……なら!

 

「……残念ながら、お二人が覚えているのは、わたくしの侍女であるということだけです」

 

 俺の期待をさえぎるように、イリーナが話しだした。

 

「お二人にも、ミリスが共に旅をしていた記憶は残っておりません」

 

 その言葉に、俺が問い返す前に、クレスとルーシェが口を開いていた。

 

「イリーナ、どういうこと? 一緒に旅をしていたって……」

 

「"みんな"が言っていたことって、このことね! 説明……してくれるのよね?」

 

 ルーシェの言葉に反応して、彼女の周りを精霊が飛び回っていた。

 

『やっとわかった〜』『みんないっしょだった〜』『おもいだした〜?』

 

 そして俺も、イリーナに彼女のことを……思い出さないといけない、あの子のことを問いただした。

 

「イリーナ、教えてくれ! 俺は誰を……大事な何を忘れているんだ!」

 

 全員の視線がイリーナに集まり、彼女は一度だけゆっくりとまばたきをして、俺たちに語りだした。

 

「わかりました……わたくしも知らないことがほとんどですが、可能な限りをご説明いたします……」

 

 そしてイリーナは、言葉を紡ぎだした。

 

 昔、スラム街で出会った、ある少女のことを……


 


 ――溶けた影を探して 完――


 

最後までお読みいただきありがとうございます。


ブルーレイ&DVDの1巻~4巻の購入特典には、各ヒロインの抱き枕カバーが付いてくる!?


本作を気に入った!続きがちょっと気になる!【裏面はどうなっている!?】ってなったら

下にある【☆☆☆☆☆】評価とブックマークを、よろしくお願いいたします!


▼次回予告

ミリス編 

『聖女と影のお話』


明日 21時 投稿予定です!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ