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やり直し勇者は溺愛される ~魔王を倒した勇者ですが、平和の代わりに元仲間たちとのお見合いが始まりました~  作者: 希月タカトラ
やり直し勇者と偶像に祈る少女

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イリーナ編 女神を殺す……

今日も読みに来てくれて、ありがとうございます。


『イリーナ編 女神を殺す……』


お楽しみください!

 

 ――イリーナ攻略 2日目――

 


 昨日の約束通り、俺はイリーナと出かけるために、西の塔から本棟を経由して、東の塔へと向かっていた。

 

 詳しい出先を聞いていなかったが、おそらくお忍びでの行動になると思い、シャツとベストを組み合わせた『身なりがしっかりした男風』の格好にした。

 これなら、貴族街でも平民街でもそこまで浮かないだろう。

 

 そうこう考えているうちに、東の塔の入り口前に着いた。

 俺は一度だけ深呼吸してから、扉をノックした。

 

 『コンッ、コンッ、コンッ』

 

 ノックをして少し待つと、扉が開いた。

 

「クロード! おはよう!」

 

 扉から顔を見せたのはクレスだった。

 彼女は俺を見ると笑顔で挨拶をしてくれた。

 

「ああ、おはようクレス、イリーナはいるかい?」

 

「うん! 待ってたんだよー、呼んでくるから、ちょっと待っててね!」

 

 そう言うと、クレスは扉を閉めてしまった。

 するとすぐに、また扉が開いた……がそこにはルーシェがいた。

 

「……悪かったわね、イリーナじゃなくて!」

 

「まだなにも言ってないぞ! おはようルーシェ」

 

「……おはよう」

 

 ルーシェはふてくされたような顔をしていたが、ちゃんと挨拶を返してくれた。

 

「……イリーナの準備が終わってないから、私がその間来てやったの! 感謝しなさい!」

 

「そうか、ありがとうルーシェ……」

 

「ッ! べ、べつにアンタのためじゃないわよ!」

 

 その瞬間――

 

「ツンデレキタァァァ!! なんとなく気付いていましたが、セクシー系しっかり者のお姉さんのアナタがツンデレ属性とか、天は二物を与えたのですか!? 私が神ですが!?」

 

 背後がうるさいが、気にしたら負けだと思い、俺は目の前のルーシェに集中することにした。

 

「みんな仲がいいんだな」

 

「……べつに、ただ一緒にいた期間が長いから、集まりやすいだけよ……」

 

「そうなのか? 俺はてっきり、ルーシェもみんなといるのが楽しいのかと……」

 

「ふん! まぁアンタといるよりは楽しいかもね!」

 

「そうか……それはすまなかった……」

 

「ッ……! じょ、冗談よ! バカ! もうちょっと、自信持ちなさいよ!」

 

 ルーシェは俺の謝罪に戸惑ったように、発言を訂正してきた。

 

「そうなのか? ならよかった!」

 

「な、あぁもう、アンタと話すと調子が狂うわ!」

 

 ルーシェと何度かやり取りをしていると、彼女の後ろからメイドの姿が見えた。

 

「ルーシェさま、イリーナさまの準備が整いました」

 

「え、ええ、わかったわ、ありがとう……」

 

 メイドにルーシェが返事をすると、俺の方を向き直して釘を刺してきた。

 

「アンタ、イリーナがいいと言ってもちゃんと自制しなさいよ! じゃないと、アンタのそこ……切り取った後に爆破するから!」

 

「しない! 絶対にしないから、痛そうな脅しをするな!」

 

 そう言って立ち去るルーシェに、俺は怯えながら応えた。

 そして、俺とメイドの子だけが取り残され、目が合った俺は、彼女に話しかけた。

 

「君はたしか……」

 

 俺が言葉に詰まっていると、そのメイドは目線を俺から逸らして喋り出した。

 

「イリーナさまの侍女を務めております『ミリス』です」

 

 そう言って俺に軽く一礼すると、ミリスは言葉を続けた。

 

「イリーナさまの伝言です『すぐに参りますので、後ろを向いて待っていてください』とのことです」

 

「後ろを? わかった!」

 

「では、失礼いたします……」

 

 そう言って彼女は、静かに扉を閉めてしまった。

 俺は、言われた通りに後ろを向いて、イリーナを待ちながらさっきの少女の言葉を思い返していた。

 

(あの子なんて言ったっけ? メイドと侍女ってなにが違うんだろう? 後でイリーナに聞いてみるか……)

 

 そんなくだらないことを考えていると、静かに扉が開き、俺が振り向こうとした瞬間――

 俺の腕になにか柔らかいものが飛び込んできた……

 

「クロードさま! お待たせいたしました!」

 

「イ、イリーナ!?」

 

 そう、俺の腕に飛び込んできたのは、イリーナだった。

 彼女は、二つに大きく編んだ三つ編みに大きめのキャスケット帽と黒縁のメガネ、厚手のニットのワンピースにブラウンのカーディガンを羽織っていた。

 

「どうですか? まるで『本が友達な町娘』みたいじゃないでしょうか?」

 

 そう言ってイリーナは、自信満々に変装の内容を俺に語るが、彼女の装いは、よくても『おとなしそうな貴族の娘』だろう。

 

 そして、一番の問題は、明らかに隠しきれていない二つの膨らみが、俺の腕をスッポリと包み込んでしまっていたことだ……

 

(あっ……これ爆破されるわ……)

 

「クロードさん……女神を殺す服ってあったんですね……」

 

(なっ!? ま、まて、しっかりしろ! 逝くな! セレーネェェェ!)

 

「……クロードさま、どうかされましたか?」

 

「えっ? あ、いや、なんでもない……よく似合ってるぞ!」

 

「……ッ! ありがとうございます! クロードさまも、とても素敵です!」

 

「あ、ありがとう、イリーナ……そろそろ行くか?」

 

「はい!」

 

 俺は腕に感じる感触のことを、必死に考えないようにしながら、イリーナを連れて歩きだした……




 ――イリーナ編 女神を殺す…… 完――



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


実は、イリーナの服には、まだ隠された真実が!?

それは、明日の投稿で明かされます!!


本作を気に入った!続きがちょっと気になる!「イリーナの服の真実を、早く知りたい!」と思ってくださった方は、下にある【☆☆☆☆☆】マークから評価と、ブックマーク登録を何卒よろしくお願いいたします!


応援していただけたら、自己肯定感が爆上がりします!!


▼次回予告

『イリーナ編 文化の違い』


明日 21時 投稿予定です!!


投稿予定時間を変えておりますので、ご注意ください!

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