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〜スキルドラフト会議〜

 時を同じくして死に至り、謎の空間に迷い込んだ本庄彼方ほんじょう かなた皇鮮人すめらぎ あざと


 ゲームナビゲーター【ナビ】により異世界転生するかそのまま魂をデリートされるかの二択を迫られる。


 否応なく二人は異世界転生し、勇者と魔王としてアルカナレイドと呼ばれるゲームのプレイヤーになることを余儀なくされた。


 まだゲームの全容も掴めぬまま、二人はナビから突然ドラフト会議を開催することを宣言され、唖然とするのであった。




◾️

「続きまして、第2の選択としてお二人には【アルカナギフト】をドラフト制で2種選んでいただきます」


「はあ?」


 二人は同時に間の抜けた声をあげた。アルカナギフト?ドラフト制?その疑問にナビは淡々と答える


「アルカナギフトとは小アルカナである【剣】【杖】【金貨】【杯】の4種を象ったゴッズクラスのアイテムであり、それぞれに特別な効果を有しております。その4種のアイテムをドラフト…つまり指名制で取り合い、各々2種を所有することが出来ます。いずれも攻略において非常に有益な能力を秘めておりますので、しっかりご覧になってお決めください。」


 ナビがそう言い終わると、2人の前に4種のカードと説明文が現れた。


【剣】《エクスカリバー》

 ある条件を満たすことで奇跡を起こすことが出来る

【杖】《カドゥケウス》 

 全ての魔法がMP1で使用が可能になる

【金貨】《ブリオーン》 

 無限に金貨や金塊が出すことが出来る

【杯】《カリス》   

 この杯に注いだ水を飲むことで1日の間不死になる

 

 この説明書きを見て、鮮人は眉間にしわを寄せる。明らかに説明不足だ。まだ異世界の常識が全くない中で選択するには情報が足りなすぎる。

 そう思い、ナビに視線を向けると、その視線の意図を介したのかナビは笑顔を浮かべる。


「この選択に対する質問は受け付けませんので悪しからずお願いいたします。」


 舌打ちをして鮮人は再び4種のアイテムに目を戻す。

 聞きたいことはたくさんあった。


 まずは【剣】の奇跡とはなんなのか?どういった効果なのかが全く不明だ。


 【杖】は通常のRPGで考えれば強力な能力だが、魔法というものがなんなのかそもそも分かっていない。MPという表現もTVゲームであればわかるが、実際には何なのか不明だ。


 【金貨】も貨幣価値と利用価値が不明だ。現代日本であれば無限に金が手に入るなどまさしく人生勝ち組決定だが、剣と魔法が跋扈する世界で金がどれだけの力を持つのかわからない。


 この中では【杯】がもっとも有益性を感じる。不死性というのは明らかにチートであることがわかるし、条件も容易い。


 鮮人が第一回目に選ぶものが決まった。視線をナビに移したことでナビは進行を再開した。


「それでは、両者一回目の指名をお願いします。」


 ナビのアナウンスの後、鮮人は【杯】を宣告。

正直、相手も同じ思考をなぞったのであれば、指名が被ることが高確率であるが、果たしてその場合どういう対応になるのか?じゃんけんをしようにも相手の姿も声も分からないが…


 そんなことを考えているうちに、ナビが動き出した


「両者出揃いました。第一回目の指名の結果、勇者【剣】を選択、魔王【杯】を選択し、各々希望のアイテムゲットとなります。」


「なに?!」


 鮮人は身を乗り出して思わず疑問符をあげた。


(もっとも効果がわからない【剣】を選択した?)


 彼からすれば真っ先に排除した選択肢だった。相手はこの効果に第一指名するほどの有益さを読み取ったということなのか?と、鮮人は見えない対戦相手に対して懐疑的にならざるを得なかった。


 一方、彼方は希望通りの【剣】をゲット出来たことで、「よしっ!」とガッツポーズをとる。


「勇者だもんな!やっぱり剣は外せないよな~。しかも名前がエクスカリバーだし。伝説の聖剣とか強いに決まってるぜ。」


 鮮人の思惑とは裏腹に、彼方は単純にビジュアルとイメージだけで選んでいた。


「それでは、両者二回目の指名をお願いします。」


 ナビの声に鮮人は意識を目の前のカードに移す。

次の指名だが、ここは【杖】一択だろう。【金貨】の選択肢はない。


 万が一、ここで勇者が【剣】と【杖】の二枚を揃えればあまりにも攻撃的であり、逆にこちら側は不死性ではあるものの、太刀打ちが出来なくなる可能性がある。

 そう考えればここで武器の取得は絶対だ。魔法が無価値ということは可能性として圧倒的に低い。これは相手も同じことを考える公算が高いがこの取り合いに負けるわけにはいかない。


 意を決し、鮮人は【杖】を選択する。両者出揃ったことをナビが確認すると進行を再開した。


「両者出揃いました。第2回目の指名の結果・・・勇者【金貨】を選択、魔王【杖】を選択ですので、双方希望のアイテムゲットとなります。」


「な・・・な・・・?」


「なんだってー――!」と叫びたくなる気持ちを必死に抑えた。

 全く相手の思考パターンが読めない。今までの人生で対峙したことがないタイプの人間に、鮮人は畏怖していた。


 一方、彼方は・・・。


「勇者が杖使うとかないよねー。まあ魔法は使ってみたくもあるけど、それよりも金っしょ!異世界で無一文とかマジやってられねーし。野宿とか変なサバイバル料理とかマジ無理だしな。てか、相手さんそこらへん大丈夫なんかな?」


 全く考え方が違っていた。異世界を冒険する上で必要だと思うものに大きなズレがあることに対して、お互いは漠然と気づいているものの、その詳細について知る由がなかった。


 戸惑う二人を尻目に、ナビは進行を再開する。


「それでは、お二人に異世界におけるスキルと魔法について解説いたします。」


(このタイミングでか?!)


 ここは二人の意見が合致した。アルカナギフトを全く情報がない中で選ばせた後でこのゲームのシステム面の話を持ち出してくるなんて、性格が悪いにもほどがある。


 二人の額に汗が浮かんだ。しかしながら、ナビはそんな二人の心情を意に介することもなく説明を続ける。


「まずはスキルについてですが、こちらをご覧ください。」


 ナビが虚空に視線を移すとそこには大きな説明ボードが出現した。そこにはこの世界におけるスキルが三角形のヒエラルキーの形になって表示されていた。


【汎用スキル】

生活や行動の中で自然と身に付くスキル。掃除や料理、文字の読み書きなどがこれにあたる。

【種族スキル】

生まれながらにして持ち合わせている種族特性によるスキル。翼人であれば飛行、魚人であれば泳法など。

【ジョブスキル】

 クラススキルとも職能スキルとも呼ばれる。

 戦闘職種と生産職種に大別され、100を超える特定の職に従事していく中で習得していくスキル。

 そのスキルのほとんどにはさらにスキルレベルが存在しているため、同じスキルを有していてもレベル差で効果が大きく変化する。最大レベルは10。

【ユニークスキル】

 そのキャラクターのみが有している固有のスキル。同じスキルを得ることは同種・同じ血統でも難しい。習得方法などがない唯一無二のスキルであり、かなり理不尽な能力も存在する。

【アルカナスキル】

 ユニークスキルと序列は同じ。各アルカナが一つ所有しているスキルであり、アルカナキャストになることで使用することが可能になる。アルカナを継承した場合も同様の効果スキルとなる。

【ギフトスキル】

 アルカナギフト、ブレスギフトがこれにあたり、最上位スキルとなる。ギフトスキルは完全に不可侵であり、効能を封じたり消滅させることは出来ない。また、ギフトスキルを取得できるのはプレイヤーのみであり、通常の鑑定スキルでは認識することも不可能


 二人は説明文を読み終えた。

 先ほどの小アルカナドラフト会議で決めたものがまさかの最上位スキルであり、勇者と魔王、それぞれ【正義】と【悪魔】のアルカナスキルを持っているということから、かなり最初から優遇してもらえているという印象を受けた。


 二人は自身のアルカナスキルの確認を行う。


【正義】《オートキャンセラー》 ギフトスキルを除き、自身における全ての状態異常変化をキャンセルし、正常な状態を常に保つパッシブスキル

【悪魔】《ディバンク》 自身に向けられた情報に対して、虚偽があった場合にそれを知覚できるパッシブスキル


 この説明を見て、両者は図らずとも同じタイミングで自嘲した。

 生前、自身が求めていたものに近しいというか、そういった親近感を感じられるような能力だったからだ。


 二人が情報処理に努めている最中、ナビは進行を続ける。


「では次に、お二人に【ブレススキル】を差し上げたいと思います。」


「ぶふぅぅっ!!」


 二人は同時に吹き出した。


「どんだけ手厚いんだよ!!【ギフトスキル】安売りしすぎじゃねぇか?!」


 最上位スキルが次々ともらえる状況に彼方は突っ込まざるを得なかった。ナビは「まあまあ」と宥める。


「まあお分かりかと思うんですけど、このゲームに挑まれるのはお二人が初めてじゃないんですよね。」


 その一言に二人ははっとなった。

 冷静に考えてみれば、ルールやシステムが作られているゲームのプレイヤーにおいて、自分たちが初めてというのはあまりにも浅はかであるといえる。


 ナビは続ける。


「前世の平和な世界で暮らしていた人たちが異世界ファンタジーの世界で生きていくのって正直大変なんですよね。なので、失敗者が出るたびに色々と初期設定を調整してきた結果がこの手厚い配布になるわけですね。むしろ、そうした調整で生まれたスキルがこのギフトスキルというわけです。」


 ナビのその説明は彼方が【金貨】を選んだ理由そのままでもある。


 正直過酷だ、過酷でないはずがないのだ。


 現代文明にどっぷり漬かっている人間にとって、食事と風呂とトイレだけでも苦痛になる。挙句、戦闘経験を求められても、前世の身体能力のままであれば逃げ惑った挙句、ゲームが全く進行しないことも予測できる。裸でサバンナに放り出されるようなものだ。


 息を呑む空気間の中、鮮人は触れずにいようと思っていた質問を口にした


「このゲームにチャレンジした人はどれくらいいるんだ?それに成功者はいるのか?」


 その質問に対してナビはにっこりと笑った。


「アルカナレイドが生まれてから挑戦人数は36名、成功者は0名です。」


 成功者0…それは正直予想通りだった。だがむしろ意外だったのは参加人数だ。思ったよりも少ない…。


(正直、もっとすさまじい数字かと思ったのだが…。)


 鮮人は顎に手を置き、眉間に皺を寄せる。


「話を戻しますね。お二人に平等にお渡しする【ギフトスキル】は三つです。」


「三つ!?」


 これは逆に思ったより多い。


「はい、お二人に同じスキルを三つ差し上げます。こちらがそのギフトの詳細になります。」


ナビはまた新たな説明ボードを表示した。そこには三つの【ギフトスキル】の効能効果が示されていた。


《超鑑定》

全ての固有情報を閲覧できる。通常の鑑定スキルはジョブスキルであり、スキルレベルによって情報の詳細度が変化し、自分よりレベルが高い存在には使用できないが、超鑑定はそういった障害を無視することが可能。アルカナキャストを見分けられるのも超鑑定のみ。

《超成長》

 レベルアップに必要な経験値の取得量が莫大に増える。敵を倒さず戦闘経験を積むだけでも経験値を得られる

《輪廻》

 死亡判定がなされてもデスペナルティを支払うことで復活することが出来る。ペナルティ内容は一定ではない。


 おそらく、このラインナップを見てどう感じるかは人それぞれだろう。最上位スキルにしてはしょぼいと感じる人もいれば完全にチートだと感じる人もいる中で、2人が感じた感想は「強い」だった。


(この《輪廻》という能力…。プレイヤー数が思ったより少ない理由はこれか…。)


 鮮人は先ほどの抱いた疑問が晴れた。しかし、眉間に寄せる皺はさらに深くなった。


「お気づきになっていると思いますが、《輪廻》のスキルによってプレイヤーに死はございません。『死んでしまうとはなさけない!』なんて罵られはしますがリスポーンできる仕様となっております。」


 鮮人はナビの説明を聞きながら軽く舌打ちした。死を警戒して【杯】を選んだが、まさか両者ともリスポーンが可能なスキルを有しているとは誤算だったのだろう。


(利点といえばデスペナルティを回避出来ることだが…。)


「デスペナルティの詳細を聞くことは出来るか?」


 その問いに、ナビは首を横に振った。


「申し訳ございませんが詳細についてはお答えしかねます。ただ一つ言えることとすれば、その時々によって支払われるペナルティは変化する、ということだけでございます。」


 それを聞いて彼方は(所持金が半分になるだけじゃないのか)と、思った。

 もしかするとレベルダウンや何か足枷のようなものを背負うことになるのではないか?という想像を巡らせた。


 とにかく、デスペナルティが不明な以上、むやみやたらと死ぬことは出来ない。それが二人の共通認識となった。


 だが、【死がない】という状況下で、新規プレイヤーに変更になるというのはどういう状況なのか、腑に落ちない点が鮮人にはあった。


「失敗者の定義とはなんだ?死がない以上、それはギブアップということでいいのか?」


 ナビは頷いた。


「ゲームの失敗条件について説明させていただきます。おっしゃる通り、死亡しない以上、敗北条件は【諦めること】となります。勇者、魔王、片方が諦めてしまってもゲームは続行しますが、両名が諦めてしまった場合、両プレイヤーはその時点でゲームオーバーとなり、両名の魂は抹消デリートされます。」


 それを聞いて彼方は小首を傾げた。


「諦めるって、なんかギブアップボタンとか宣言みたいなのがあるのか?」


 その言葉にナビは多少の間を置いて頷いた。


「ギブアップには二種類ございます。自主的な宣言によるものと客観的な袋小路状態、俗にいう詰みという状況です。客観的な判断基準としては、十年単位で進展が一つも見られない、ゲームの本筋から逸脱したプレイが続く、プレイヤーの死のループが回避不能などゲームの継続が不可能だと判断されるケースがございます。」


 ナビがぺこりと頭を下げる。先ほどの説明でこれから飛ばされる異世界が結構ハードなものになることを予感せざるをえなくなった。それは鮮人も同様に感じていた。


 ここぞとばかりに鮮人は質問をした


「さっき、敗北したら私たちの魂をデリートするといったな。まあそれはこのゲームを受けなかった場合と同じだからいいとして、私たちがゲームに参加するメリットは何だ?このゲームクリアの果てに何があるんだ?」


 鮮人の問いに対して、ナビは少しバツが悪そうな表情をする


「うーん、勝利報酬と敗北条件については異世界に発つ前にしようかと思いましたが、今回は話の順序を乱す質問が多いですね…」


(前のプレイヤーは特に質問もなくナビの説明を受け入れていたのだろうか?こんな突拍子も現実味もない状況で色々聞きたくなるのは当然だと思うのだが…。)


 ナビの反応に鮮人は憮然面をする。


 ナビは「分かりました」といって説明を行う


「全てのアルカナ位置を揃えたプレイヤーへの報酬、それは【望むまま】となります。」


「は?望むまま・・・?」

「それってどういうことだよ?」


 二人はそれぞれ疑問符を打つ。ナビはそれに対して特に表情を変えず返答する。


「言葉の通り、望むままです。お金持ちになって豪遊なさりたいのであればそうなれます。欲しいものがあればなんでも手に入ります。前世に戻ってやり直したいのであればそれもいいでしょう。おそらく、あなた方が想像できることのほぼすべてを実行することが出来る存在となります。何もしなければデリートされてしまうだけの魂が、圧倒的なチート権限を得ることになるわけですね。」


 そのすさまじい報酬に正直二人ともピンときていなかった。なんでも願いを1つだけ聞いてやると言われるほうがまだマシである。

 何でもできる存在になれる、それはつまり…。


「神になれる…っていうことか?」


 鮮人のその一言に対してナビは微笑んで返した


「神様よりもよっぽどいいと思いますよ。俗物的でいいので責任なんてないですし、威厳なんて不要です。飽きるまで楽しんで、もうやりたいことがなくなってしまったなら死ぬことも出来る。まさしく非の打ち所がない報酬といえるでしょう?」


 確かにそう感じる。願いが固定されていたら将来的にその時の願いによって永遠に縛られてしまうというのはよくあるオチだ。永遠の命とかがまさにそれである。


 ルールが改変できる、思い通りの世界を生きられる。これ以上の報酬はないだろう。二人がそう納得した様子を伺うとナビは進行を再開する。


「スキルの話であちこち話が飛んでしまい長くなってしまいましたので、魔法の説明は簡単にさせて頂きます」


「は?っておいっ!」


 突然のチュートリアル省略に鮮人は抗議しようとしたがお構いなく、ナビは説明ボードを取り出す


【魔法:貸借魔法】

・魔創士と呼ばれる魔法を創造した存在に既定のMPを支払うことで魔法をレンタルして使うことが出来る。

・同じ火の魔法でも魔創士によって形状や威力、MP消費量は様々。

・詠唱は正確に行えばMPの支払いを少なくすることが出来る。逆に無詠唱だと倍以上の高額になる

・魔法の威力は固定であり、誰が使っても同じである。ただし、武具やアイテム、魔法やスキルによるバフやブーストの影響は受ける

・使用可能な魔法は 魔法の広辞苑、【ネクロノミコン】に登録されているものであること。


「以上です。詳しくは、お二人の収納インベントリーにそれぞれ【ネクロノミコン】を入れておきますので、時間があるときにどんな魔法があるか調べてみてくださいね」


 ナビがにっこりと微笑みながら六法全書のような殺意の高い分厚さの本がざっと10冊は取り出された。


 辞書以上に分厚い本を読んだことがない彼方にはその巨大さからくる情報量の多さを前にして、すでに魔法を使うことをギブアップしていた。


 逆に鮮人は涼しい顔である。手順が思いの外単純であることで一安心したといったところだ。六法など仕事柄読みつくしており、あの程度ならばインド哲学書ウパニシャッドに比べればなんら恐れるに足りなかった。


 そんな二人のリアクションを見てからナビは指を三本たてる。


「お二人にはMP0の無詠唱で使える共通魔法が三種類ございます。こちらをご覧ください。」


地図マッパー

地図を表示させる。いったことがある場所は自動で更新される

詳細プロパティ

自身のパラメーターやスキルレベルなどの状況を把握できる。また、アルカナリストを開くことが出来、現在のアルカナキャストの状況を一覧で把握できる。

収納インベントリー

異空間にアイテムを保管できる。容量は使用者のレベルに応じて増える。中に入れられた物は時間経過による劣化を受けない。生命体は収納できない。


 最早おなじみになった説明ボードを読み終えて、おー…と勇者は感嘆の声をあげた。


「正直、これもかなりの救済措置だよな~実際。これでセーブ&ロードが出来たら完璧じゃんか。」


 ケラケラと笑う勇者に対し、ナビはあははと愛想笑いした。


「それでは、概要説明はこれにて終了です。この後はお楽しみのキャラメイキングを行っていただき、双方の準備が整い次第スタートとなります。よろしいでしょうか?」


 ナビは両者に視線を送って意思を確認する


「メイキング項目についてキャラクター名称、種族、容姿、服装。こちらについての説明は不要でしょう。確定後は服装以外変更不可能である点はご了承ください。パラメーターの割り振りとジョブの選択については少し補足いたします。」


 ナビは説明ボードを出現させる。そこには五角形のレーダーグラフが出現した。


「パラメーターは【STR】、【INT】、【AGI】、【VIT】、【MID】【LUC】の六種。この六種に24ポイントを振り分けて初期値を設定します。最低値は1、最大値は10となります。レベルアップ時のステータスの上昇値に寄与しますので慎重にお選びください。」


 ボードの表示が切り替わる。


「次にジョブの選択ですが、こちらは100個以上あるジョブの中から3つを選択してください。選んだ3つはジョブレベルMAXの10で習得されますので詳しい内容は説明欄をご確認くださいませ。」


 そこで一呼吸置き、ナビは二人の後方に手を翳す。

 二人が振り向くとそこにはいつの間にか小部屋が用意されていた。


「それではあちらの部屋でキャラメイキングを開始してください。終わりましたらまたここに戻ってきてくださいね。」


 促されるままに二人は小屋の中に姿を消した。



 ep2を読んでくださり、いつも平伏の姿勢を崩せない稲葉白兎です。


 今後、後書きではエピソード内では詳しく語られなかった設定についてお話ししていこうと思います。


 今回のテーマはパラメータについてです。

 まあ、正直物語とはあまり関係がない為省略しましたが、気になる方もいるかも知れませんので、ご興味があれば一読ください。


【STR】力の値

攻撃力、筋力に作用し、重量物に対しての行動判定にも作用します。力が強ければ大きな岩も持ち上げられ、弱ければ重い武器を使うことはままならなくなります。疲労についても影響があります。

 見た目の筋肉量には無関係。

【INT】智力、魔力

全てのスキルの修得の速さに影響を及ぼします。また、MPの増加量に大きく影響します。

 思考には影響を及ぼさない。

【AGI】素早さ

移動速度や攻動速度に大きく影響する。

アクティブとアクティブの間のクールタイムの長さや、リアクションの発生率にも影響がある。

見た目の重量感は影響しない。

【VIT】体力

HPの増加量に影響する他、全ての行動によって発生する疲労値の増減、回復に寄与します。

【MID】精神力

主に魔法防御に影響を与える。その他、状態異常耐性や胆力など、物理的な要因ではない事象に対しての判定を優位にする

【LUC】幸運値

全ての判定に対して優位になるように加算値として作用しする。

また、内的要因、外的要因によるアクシデントの発生の抑制、制御に影響する。


といった具合です。本当にゲームとしてならばとても重要な項目ですが、物語としては雰囲気として楽しんでいただければ幸いです。


それで、ep3も是非お楽しみください。

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― 新着の感想 ―
魔創士の設定はスレイヤーズの魔法に少し似てますね。 仲間を集める必要があるわけですから、わかりやすい金を出せる金貨はかなり有用ですね。
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