なっなな何だっ!アレは? 何アレ・・・デッカイわ!?
地下施設の長い廊下を四人の白い男達に連行される、スキルト・アイリア達。
そんな二人は、長い廊下の先に灰色のシャッターが存在するのが見え、そこに連れていかれるのだろうと推測する。
『ガゴゴゴ・・・』
「入れっ!」
良く見ると、シャッターの上には、監視カメラのような水晶の玉が設置され、そこから声も聞こえてきた。
開かれてゆく、シャッターも金属の擦れる音を立てながら上昇していき、開いた入り口の向こうには、真っ白な広大な空間が広がっていた。
そこの床には、四角い白と黒の模様が書かれており、正面と左右には長四角のガラス窓とシャッターがあった。
「やぁ、二人とも遅かったね」
「あんたは誰だっ?」
「何故、私達をっ?」
正面の長四角窓に、白衣を着た老人の姿と、化学防護服を着た骸骨と、宇宙服を着たゾンビが姿を現す。
その三人のリーダー格らしい老人が、スピーカーを通してスキルト・アイリア達に声を掛ける。
その老人に対して、二人は見るからに怪しいと思いつつ、質問を問い掛ける。
「私は、この研究所所長のエゲニー・ガレフじゃ」
老人は名を名乗り、顔色を変える事なく、二人を見下ろしながら淡々と答えた。
「お前達の身体は、寝ている間に隅々まで調べて見たが、どうやら娘の方は失敗作で、骸骨ミイラの方も大した珍しくも無いからな?」
「失敗作ですって?」
「珍しくもない・・・」
エゲニー・ガレフは二人を好き勝手に扱き下ろすが、スキルト・アイリア達は何だこの生意気な老人はと思う。
「だから、お前さん達には新しい実験体の相手をして貰おうと思っての」
「新しい実験体だと?」
「何なのよ、それは?」
エゲニー・ガレフの言う実験体と言う言葉に、スキルト・アイリア達は録な事ではないなと思い、直ぐに身構える。
「まあ、今に分かるわい、ウヒヒ・・出せ」
「はっ!」
『ゴゴゴゴ』
エゲニー・ガレフが部下の宇宙服を着たゾンビに命じると、ゾンビは大きな機械を弄る。
すると、左側のシャッターが開き、そこからキャタピラのついた藍色の大型兵器が登場する。
「なっなな何だっ!アレは?」
「何アレ・・・デッカイわ!?」
全長15メートル程の戦車に、下から見上げるスキルト・アイリア達は唖然と立ち尽くす。
それは、下部こそ戦車の車体であるが砲塔は無く、代わりに上部には人間の胴体を模したロボットが存在した。
ロボットに頭部は無く、四角い胸部に飾られた十字架に磔にされた、黒髪の女性が中央で苦悶の表情を浮かべて血の涙を流し続けている。
ペンチのような手を持つ右腕の肩の上には機関砲が設置されており、ショベルのような手を持つ左腕の肩には四連装のミサイルポッドが存在した。
「待ちなさいっ!失敗作って、いったいどういう意味よっ!さっさと答えなさいってばぁっ!!」
「そうだ、何を知っているっ!」
「君達が生き残れたら、教えて上げよう」
アイリアの怒声とスキルトの問いには答えず、嫌味な笑みを浮かべながら、エゲニー・ガレフは何かのボタンを押した。
「敵発見・・・殲滅する」
謎のロボット型戦車は二人を視界に捉えると、即座に動き出し目の前の標的を抹殺するべく攻撃行動に出た。




