あの白い連中の正体は? オバケ?、魔法使い?それとも科学者かしら?
「動くな、このっ!」
「痛いっ!」
「止めとけって」
レーザーライフルの銃床で、犬の獣人を殴り付ける白いガスマスクの男を、白いオバケは止めろと制す。
「止めなさいっ!」
「チンピラかっ!」
そこに、スキルト・アイリア達は木造小屋の左右から白い連中に銃を向けるが。
「妙な真似はするなよ」
「少しも動くな」
「手をあげろ!」
二人は犬の獣人を助けようとしたが、その犬の獣人が命令を出すと、二人の後ろから誰かが銃口を突きつけてきた。
「はあぁっ!お前も敵なのか?」
「まさか罠だったとはね・・・」
スキルトの後頭部に、AK47MSを向ける、白い頭巾を被った白衣の男。
アイリアの背中に、M16A1を突きつける、白いヘルメットとマスクを被った作業着姿の男。
「ふんっ!間抜けな奴等め、スパイダードローンの監視にも気がつかないとは」
犬の獣人がそう言うと、何処からか八本足をくるくると回転させて、宙を舞う紅いレンズのドローンが現れた。
「コイツ等を地下に連行しろ」
「了解」
「了解」
五人の白装束の男達は木造小屋の中に、スキルト・アイリア達をしようと懐からスプレーを取り出す。
「何をするんっ!?」
『プシュウゥ!』
「何をしよっ!あ?」
『シューーー!』
放たれた催眠ガスの効力で眠りに落ちたスキルト・アイリア達を、リーダー格の犬の獣人を先頭に、部下の四人は地下に連れていく。
犬の獣人は木造小屋の扉を開き、先に中に入り、壁の一部の板を押すと床が音を立てて動き、下から透明な四角いエレベーターの入口が現れた。
その後を、白いオバケと白いガスマスク男が、スキルトを運び、白い頭巾の男と白いヘルメットの男がアイリアを運ぶ。
こうして、謎の白い人物達に捕まったスキルト・アイリア達は、砂漠の下に広がる秘密の地下施設に連れていかれた。
「くっ!・・・ここは?」
スキルトは目を覚ますと、そこは冷たい空気が漂う暗い牢屋らしく、手足を鎖に拘束されていたのに気がついた。
「ここは地下研究施設だよ」
「誰だっ!?」
スキルトの向かいの牢屋から声がしたので彼は目を向けたが、そこには栗色の髪の男の子が、絶望の表情を。浮かべて此方を眺めていた。
「ここは牢屋に見えるけど」
一方、アイリアもまた別の牢屋に閉じ込められており、目を覚ました彼女も自分の手足が拘束されているのに気がつく。
「起きたんだ?」
「誰っ?誰よ?」
アイリアの向かいの牢屋には、長い栗色の髪の幼い女の子がうずくまって、此方を静かにじっと見つめていた。




