都市部の入り口に やって来たわ
都市部の入り口近くに来た二人の眼前には、沢山の赤錆た自動車や錆びた装甲車等の残骸が転がる。
ここには、普通の車両だけではなく、昔の大戦時のまま放置された戦車達も幾らか見えた。
「すっかり荒廃しているな?」
「何処もガラクタだらけだわ」
砂に埋もれかけた灰色の道路を進む、スキルト・アイリア達は彼方此方に目を向けて、不意に襲撃してくる敵が居ないかと目を凝らす。
「魔物は居ない様だ」
「チンピラ連中もよ」
戦車達や装甲車の合間を歩き、残骸の山を進むスキルト・アイリア達は、やがて沢山の車の残骸の山を通り抜けて残骸の少ない道路に出る。
しかし、彼等が錆びた様々な車を横切り、その隙を狙う怪しい影が車や装甲車の陰に複数隠れていた。
「錆びた車、車、馬車も有る」
「相当、凄い戦争だったんだわ」
スキルトは、左側の正面から真っ二つに折れた灰色の自動車、破壊された黒い大型トレーラー、穴だらけの黄色い軽自動車を見る。
アイリアも、右側の正面が崩れたビルと、そのビルの瓦礫に潰された青いワゴン、陥没して出来た穴に嵌まった濃緑色の中型装甲車を見つめる。
「何だか、昼間だってのに不気味だわ・・・」
「確かに変な雰囲気だ、誰かに見られている気がする」
『グググググッ!!!グゥーーー!?』
アイリアが感じた不気味で変な雰囲気の正体は、陥没した穴に嵌まっていた中型装甲車であった。
中型装甲車は六輪のタイヤの走る音と機械の駆動音を鳴らして、一気に動きだしのだ。
『ビューンッ!ビューンッ!ビューンッ!』
『ガガガガガガガガガガ』
中型装甲車は、車体上部に搭載された砲搭からビームランチャーと、車体横の機関銃を乱射して、出くわしたばかりの二人を襲う。
「うわっ!これは不味いっ!?」
「穴だらけにされちゃうわっ!」
急いで、スキルト・アイリア達は近く車の何の車の残骸か分からない、ボロボロのガラクタの陰に隠れるのだが。
「ぎゃーーーーー!?」
「ぎぃぃぃ」
「ぐぅ~~~~?」
「ぐぇ~~えぇ・・」
中型装甲車は二人を狙わず、彼等の後ろから今正に襲い掛かろうとしていたゾンビ・ミュータント達を機銃掃射したのであった。
「ぎゅえええぇ」
「がぁーー!?」
『ガガガガガガガガガガ』
のたうち回る赤黒い肌をしたゾンビ・ミュータント達の身体に無数の弾丸を撃ち込み、止めを刺していく中型装甲車。
やがて、全てのゾンビ・ミュータント達を掃討すると、中型装甲車は任務完了と言わんばかりに、此方に背を向けて何処かに向かっていく。
その後ろ姿である背面には、四角い箱型のエンジン・ラジエーターが付いていた。
「あれは、どう言う事だろう?」
「敵だと思われなかったのかな?」
中型装甲車が居なくなると、そこで呆然とスキルト・アイリア達は立ち尽くしているのであった。
時間が有ればコレも掻き続けたいな。




