銃撃!? 敵よ!?
『ブォンブォンブォン』
『ビュッ!ビュッ!』
突如、多数の敵から奇襲銃撃される形となったスキルト・アイリア達は、訳も分からず逃げ惑う。
「うわっ!うわっ!うわあ~~~」
「ちょっ!何?何?何何何ぃーー」
まるで、コントを演じる芸人の様にスキルト・アイリアは、必死でガソリンスタンドから放れて行く。
そんな彼等の背中に、銃弾と魔法とビーム等が続々と浴びせられ、二人が射程距離から離れるまで、それは続いた。
「ぷはっ!きっと今のは、チンピラ達の待ち伏せ攻撃だな」
「ふっ!!だとしたら、また迂回する?」
ドサッ!と波打つ砂丘の裏側に倒れた、スキルト・アイリアは武器を構えてガソリンスタンドを眺める。
「1、2、3全部で人居るな・・」
「ライフルに魔法ね、これは厄介だわ」
スキルトはコンポジット・ボウを構えて、アイリアはM70を構えて、少しだけ顔を砂山から出してガソリンスタンドの様子を伺う。
此方から見えるガソリンスタンド右側面の屋上には、六人のチンピラらしき人影が、木の板や鉄板の裏からチラホラ見えた。
ガソリンスタンドの道路を挟んだ向かい側の看板は、どうやら見張り台に改造されているらしく、二人のチンピラが居るのが伺えた。
右側の屋上の銃を構えたチンピラ達も、看板裏に隠れるチンピラ二人も、ソワソワと忙しない動きを見せていた。
「スキルト、私が劣りになるわ、貴女は右から攻めてね」
「分かった、じゃあ僕は行ってくるよ」
アイリアはM70の照準をガソリンスタンドの屋上に合わせ、スキルトは右から砂丘の連なりに隠れつつ、チンピラ達に見つからぬよう密かに進む。
「この距離で撃って来ないって事は、どうやら向こうは素人ばかりで、射撃の腕が余り良くないのね」
屋上に険しい表情を向けるアイリアは、不意に一人事を呟き、ボルトを引いて集中する。
・・・さっきの距離で私達に一発も当てられない時点で御察しよね・・・
腕前の悪いチンピラ達に若干呆れつつ、彼女は指に力を込め、静かに引き金を引いた。
『パンッ!!!・・・』
アイリアの砂山に載せて構えた、M70から発射された弾丸は、乾いた銃声と共にガソリンスタンドの屋上にまで一直線に飛んでいく。
「ぐわあっ!?」
それは、一人のチンピラの胸を貫き、地獄に落ちる断末魔の悲鳴が、遠く離れたアイリアの耳にまで届いてきた。
「一人、殺ったわ・・・!?」
『ドドドドドドドドド』
『バンッ!バンッ!』
アイリアの一撃により、仲間を撃ち殺されたチンピラ達は、慌てて一斉に銃を撃ち返してきた。
「おっと念の為、隠れなきゃっ」
飛んでくる多数の銃弾とビームや魔法が、相手の腕が悪いとは言え、万が一当たる可能性を考慮して、直ぐに砂丘の裏に滑り込むアイリア。
「スキルトの方は上手くいってるかしら?」
砂丘の裏で砂に凭れ掛かり、M70のボルトを引きつつ薬莢を排出する、アイリアは一人言を呟いた。




