廃墟の続く都市へと 私達は危険を承知で旅に出る
赤錆た鋼鉄製の扉まで来た二人に、左右に備えられたスピーカーから声が発せられた。
『行商人か傭兵かは知らんが、外へ出るのは勝手だが、都市部に行くのは危険だと覚悟は出来ているのだろうな』
「僕らは行方不明者の捜索に行きたいのです」
「危険は承知の上で、依頼に挑んでんのよ」
スピーカーから発せられる五月蝿い声に、返事を返すスキルト・アイリア達。
『そうか、なら行くが良いだろう』
そう言うとスピーカーの声は聞こえなくなり、直ぐに赤錆た鋼鉄製の扉はグググとゆっくり上に開き、暗いトンネルの様な内部を見せた。
「君達か?夜は完全に、この扉は閉めるからな」
「さあ、都市部へと行きなさい」
開いた鋼鉄製の扉の内部は広く、高い天井には赤色の六つ蛍光灯が備えられ、壁にも赤色の南瓜とボンボリの照明が幾つか、ぶら下げられていた。
その赤色に照らされた少し暗い屋内は、左右の端にガードレールが設置されていた。
左には、青色の自警団員の服を着た、青色のベレー帽を被り、リピーターボウを構えた伊勢海老の怪人が居た。
右側には、自警団員の服の上に、青色のケープを着て、尖りハットを被った、ロングマジックロッドを右手に掴んだ栗色の髪の女性魔法使いが居た。
「分かりました、では」
「私達は冒険の旅路に」
スキルト・アイリア達が答えると、魔法使いの自警団員はロングマジックロッドを振るう。
すると奥の壁が上に開いていき、中から人が二人入れる程の大きさのパイプが伸びてきた。
「では、開けるぞ」
そのパイプの蓋の中心部の鍵穴を、伊勢海老の自警団員が開場すると、蓋が下に開いた。
そのパイプをスキルト・アイリア達が潜ると、蓋は再び閉められたので、上から下げられた電球の球の光を頼りに二人は前へと進む。
すると、大分先の方に小さな光点が見えたので、二人はそこを目指して歩いて行った。
「ここは何処かな?」
「取り合えず外ね?」
パイプを出たスキルトは日差しで少し、目が眩しくなり額の前に腕を出して目を守り、続いてパイプから飛び出たアイリアも要心深く辺りを見回す。
歩いて出た場所、そこはビルタウンの裏手のコンクリート壁から、少し離れた場所に位置する砂漠の砂丘に埋もれたパイプの先であった。
「彼処がビルタウン」
「アッチが都市部ね」
左手にはビルタウンが、右手には廃都市が存在し、ビルタウンのコンクリート壁までは左側から伸びた緩やかな坂とカーブした道路が見えた。
パイプは坂の下に埋もれているらしく、その下からこの砂丘まで伸びていた。
砂丘から離れた二人は、廃墟と化したままの都市部を目指して行だし、目的地である行方不明者の出る公益路へと向かう。
「暑い、暑い」
「あつあつよ」
灼熱の大地である砂漠を進む二人は、容赦なく熱せられた砂の上を文句を良いながらも、仕方無く身体を動かす。
勿論、魔物の襲撃や殺戮兵器の狙撃に気を付けながら、ひたすらに都市部の日陰を彼処に行きたいと思いながら凝視した。




