熊との直接対決だっ! チンピラ達より厄介な奴ねっ!
「たっ助けてぇ~~」
「嫌だ、嫌だ、赦してくれぇ~~」
武器を捨てて逃げ出すチンピラ達、彼等は自分達に混ざって共に逃げる侵入者であるスキルト・アイリアに気がつくが、命の惜しいチンピラ達も、今は巨大熊から逃げ出す事が先決である為に、二人の存在を無視して必死で走る。
「私達も急がないとっ!アイツの腹に納められちゃうっ」
「そんなの絶対に嫌だぁーーー」
次々と巨大熊の爪にチンピラ達が犠牲に成る中、自動車の合間を走り抜けハイウェイ上に続く坂を目指すスキルト・アイリア達は、後ろを振り返る暇無く必死で生き延びる為、只ひたすらに足を動かし巨大熊から少しでも距離を取ろうと走る。
「スキルト、アレよっ!」
「アレって何だよ、アイリア?」
アイリアの指差した場所に有る物は何と軍用車であるフェネックであった、アイリアはフェネックの重機関銃による銃撃ならば巨大熊を倒せるのではと思い、その意図を察したスキルトも共に目指して走って行く。
「ガァ~~~~~~~~~~~~~~~」
おぞましい雄叫びを上げる巨大熊は、チンピラ達から狙いを、スキルト・アイリア達に変えて弾丸の様な速度で、鋼鉄の塊である戦車にも負けない様な頑丈な巨体を走らせ追いかける。
「もうあんなに近付いてっ!後ちょっとなのに・・」
「僕が囮に成るから、君は援護を頼むっ」
不意に後ろを振り返り此方に襲い掛かろうと迫る、真っ黒い巨大熊の姿が目に入ったアイリアが余りの素早さに驚くと、巨大熊の注意を引くから援護を頼むとスキルトは後ろに振り返ると同時に弓を構え、巨大熊の眉間を狙い矢を一本射ち放った。
『カキンッ・・』
巨大熊の額に突き刺さる筈だった矢は硬い棘針の様な顔を覆う体毛に弾かれた、それを見たスキルトは硬過ぎだろうっ!化け物かよと思った。
「ガアッ!ガアァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
矢を飛ばし攻撃してきたスキルトに怒り狂い、次の獲物に定めた巨大熊は怒声を上げコンクリートを力強く踏みつけ、スキルトに体を衝突させようと道路を駆け出した。
「うわっヤバイ!向かってくるぅ~~」
「スキルト、もう安心して頂戴っ!・・今私が援護するからっ!」
怒り狂った巨大熊の姿にビビって腰を抜かしたスキルト、その背後から大きな声で援護すると叫ぶ、アイリアは軍用車両のフェネックの上部ハッチから、キャリバーM50重機関銃を両手で握り、銃口から次々と12、7ミリ弾を連射した。
『ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ』
「巨大な熊さん・・どうか私達のためにも、くたばって頂戴っ!」
M50を連射するアイリアの銃撃を走りながら難なく右へ左へと回避しつつ腰の抜けたスキルト共々、フェネックの銃座に座るアイリアを弾き飛ばそうと突進して来る巨大熊。
「はぁぁああ~~~~フザけんじゃあ無いわよっ!」
『ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!』
近付いてきた驚異である巨大熊に対して更なる激しい銃撃を続けるアイリア、だが何発12、7ミリ弾を発射しようと巨大熊は銃撃を避けて大きく迂回して向かって来る。
「ガアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーー!!」
「うわぁっ!?」
「きゃあぁぁっ!」
巨大熊の突進を、腰の抜けたスキルトは寸での所で横に跳んで回避するが、フェネックの銃座に座るアイリアは横から衝突されフェネックごと倒されてしまう。
『ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!』
押し倒されたアイリアは両手を離さなかったので、銃撃は続けられ天井のハイウェイのコンクリートを傷つけ穴を幾つも開ける、そして傷つけられた部分は深く損傷して大きな瓦礫の塊を落としてきた。
『ゴンッ!』
「ガアッ!!!」
その塊は巨大熊の頭の上に命中して一瞬だけ動きを鈍らせる、それを見たアイリアは横倒しにされた状態のフェネックの銃座からキャリバーM50重機関銃を連射して、ハイウェイの脆そうな部分を攻撃して何度も瓦礫を巨大熊の体に落としていく。
「ガアーーーーーーー『ゴッ!』!?」
突如、天井から降り注いだ大小の瓦礫に埋もれる巨大熊は咆哮を上げたが、最後に特大の瓦礫が頭上から降り注ぎ、その巨体を押し潰してしまった。
ちょっと散歩に行って来るわ。




