ハイウェイを抜けて ビルタウンを目指しましょう
見張りのチンピラを音も無く倒した二人はスラム街を抜けて出口まで来た、そこは自動車の残骸が無惨な姿を晒し、少数のチンピラ達が見張りに立ち目を光らせていた。
「ここは何だか拠点の入口に似ているね?」
「と言う事は、ここが出口って訳ねぇ」
その光景を見たスキルト・アイリアは最初に、拠点に来たばかりの頃の場所に似ていると思う。
そして彼等は先ず残骸と二つの鉄板を張り合わせた掘っ立て小屋と、軍用車であるフェネックの上で銃座に着き、キャリバーM50重機関銃を両手で握る青い鉢巻きを巻いた白い服のチンピラに目を向ける。
その他にも赤色のベストを着たリュングマン・ライフルを装備したチンピラや、茶色いツナギを着たMP5短機関銃を構えたチンピラ、灰色のスウェットを着たベカス・ショットガンを構えたチンピラ達に目を向けた。
「小屋の中の奴等はと・・」
「小屋の中のも武装してるわね」
スキルト・アイリア達は二つの小屋の中に視線を合わせる、その小屋の中には見張りのチンピラが二人居た。
右側の小屋にはステッチ・キン・ピストルを右手に構えたチンピラが、二段重ねたプラスチックケースを椅子代わりにして座っていた。
もう一人の左側の小屋の中のチンピラはショートソードを右手に、マイクロ・ウージーを左手に構えて入口で見張りに立っていた。
「多いな、でも彼等を倒せばビルタウンに行ける・・」
「だから、頑張りましょうっ!スキルト」
見張りのチンピラ達は全員会わせて6人居た、スキルト・アイリアは全員の武装を確認すると、ボロボロに朽ち果てたライトバンの背面に張り付く。
「さて、狙いを定めるか・・」
「見つかったら、私も撃つわよっ!」
ライトバンの背面からチンピラ達を獲物に定めた狩人の様に狙う二人、矢筒から矢を取り出しコンポジット・ボウを静かに構えたスキルト、その右隣で右膝をつきM70を構えるアイリア達。
「先ずは一番手前のチンピラから狙う」
「分かったわ・・」
スキルトは赤いベストのリュングマン・ライフルを装備したチンピラに狙いを定めると、矢を放ち頭を射ち抜いた。
その次は近くを歩いていたMP5を構えたチンピラの胸を素早く射ち、力無く倒れさせた。
「次はアイツだ・・・」
「!?・・おいっ敵だぁっ!」
スキルトが三人目のベカス・ショットガンを構えたチンピラの頭を射ち抜こうとした瞬間に、異変に気がついたチンピラは後ろに振り返り、仲間の死体を発見すると大声で叫んだ。
「敵が仲間を殺したぞっ!」
「何処だっ!いやっ!サイレンを鳴らせっ!」
ベカス・ショットガンを構えたチンピラが騒ぐと、フェネック装甲車の上でキャリバーM50を構えたチンピラはサイレンを鳴らせと仲間に指示を出す。
すると右側の小屋の中に居たチンピラは、椅子代わりにしていたプラスチックケースから立ち上がり、小屋の壁に備え浸けられた灰色の警報器のボタンを押した。
『ビーー!ビーー!ビーー!』
五月蝿い音を響かせる警報器、そして周囲を警戒し始めるチンピラ達、そんな中でライトバンの車体下に身を隠した二人は。
『不味い事に成ったな・・』
『どうするのよっ!このままでは私達二人は見つかってしまうわよ!』
車体下から二人を探すチンピラ達の様子を観察するスキルト・アイリア、そんな二人を発見する為に血眼に成って周囲を創作するチンピラ達。
「おい、敵襲かっ!」
「敵は何人居るんだっ!?」
警報器のサイレンの音を聞いたチンピラ達がスラム街の方から、続々と増援に駆けつけて来た、しかしスキルト・アイリア達を探しに来たのは彼等チンピラ達だけでは無かった。
「ガアアアァァァァァァァァーーー!?」
乾いた砂漠に響き渡るサイレンの音と、死体から漂う血の匂い、そして大勢の人間達の存在に気がついた巨大熊が何処からか現れ、遠い砂漠から一直線に此方へ向けて駆け出して来た。
「何だっ!?」
「くっ!・・熊だああーーー」
遥か遠く先から此方を目掛けて突進しようと、やって来る真っ黒い岩石の様な塊の咆哮を聞いたチンピラ達は、慌てて銃を構えて臨戦態勢を取った。
『バンッ!バン!』
『ドドドドー』
『バババババッ』
『タタタタタタッ』
「ガアアアァァァァァーーーー!!」
巨大熊に無数の銃弾を撃ち込もうと銃を発砲するチンピラ達、だが彼等の銃弾を避けようとすらせず、自らを狙った攻撃を全て無視して突進を続ける巨大熊は凄まじい勢いでチンピラ達の待ち構えたハイウェイまで迫って来た。
腹がへったから飯食うわ。




