チンピラ盗賊団の村を 通り抜けてビルタウンへ
沢山の木製の小屋と鉄製の見張り台を見つめるスキルト・アイリア、二人の目の先には先ずは錆び付いた金網が張られていて、その奥にチンピラ達の拠点が存在した。
「金網は登れば問題無いね」
「敵も?ここには居ない様だしさ」
金網を難なく登り反対側に無事に降りる事が出来たスキルト・アイリア、そして次に立ちはだかるのは大きなバラック小屋であり、その手前と両脇には土嚢が山の様に積まれていた。
しかし?そのバラック小屋の正面の門の両脇には階段が有り、二人の潜入は無事に事が運びそうで有った。
行く手を阻む、障害物やチンピラの居ないバラック小屋の左側の階段を物音立てずに上がるスキルト・アイリア達、その階段を上り終えると目の前に写る光景は、遠くからでは想像出来ない程の厳重な警戒体制が敷かれた拠点の様子で有った。
「うわあぁ・・・」
「うわあーーー?」
二人の眼前に広がるのは、小屋と見張り台に陣取る大勢のチンピラ達で有った、余りの人数の多さに驚き、間抜けな声を出してしまうスキルト・アイリア。
彼等の見つめるのは左側に位置する三つの大きなバラック小屋と二名の見張りのチンピラ達、右側に位置する二棟のトタン板で出来た中型の倉庫と、その上に見張りに立つ複数人のスナイパー達。
その後ろには二つの三階建ての見張り台から周囲を警戒する機関銃手達、更に奥の積み上げられたトレーラーの鉄製コンテナには十人のチンピラ達が談笑したり、迫撃砲を調整している様子が観察できた。
これ等以外にも沢山の、小さな小屋と見張り台、木箱やドラム缶、そして見張りに着く大勢のチンピラの見張りが見えた。
「多いねぇ~~?」
「多過ぎだよ~・・」
右手を額にかざして遠くをじっと見つめるアイリア、そして沢山の見張りと予想よりも多い小屋の数にガックリと肩を落としてしまうスキルト。
『パンッッッ!』
その時ハイウェイから砂漠の遠くに響き渡る銃声が聞こえた、その銃声に驚いた二人はチンピラに見つかってしまったと思い、慌てて近くのドラム缶と木箱の後ろに身を隠す。
「うーん、当たんねぇなあーー」
「お前、ろくに整備をしてないだろう」
スキルトはドラム缶の陰から、アイリアは木箱の陰から猟銃を発砲したチンピラ達がハイウェイの上から砂漠の砂に打ち付けられた、丸太を的にして射撃練習を行っている様子を目にする。
「アレは使えそうねぇ~~?よっと・・」
「彼奴等が射撃している様に見せかけて、君が引き金を引くんだね?」
射撃練習を続けるチンピラ達二人を目標に定め、背中のM70を構えて猟銃を持っていない方のチンピラを狙うアイリア、そして横からスキルトは、他のチンピラ達に視線を向けてアイリアの射撃音に気がつかないかと見張る。
「あんたは死んでね?・・・」
『パンッ!・・・・・』
「?・・」
アイリアの射撃によりM70から放たれた弾丸は、拳銃の整備を行おうと作業台にまで歩いて行ったチンピラの頭蓋を、左側から見事に撃ち抜き、脳髄と血を派手に吹き飛ばした。
「凄い腕だね、アイリア」
「そうでしょ、次は彼奴よ」
チンピラの頭を撃ち抜いたアイリアの正確な射撃の腕前に感嘆するスキルト、そしてアイリアは次の標的を仕留める為に、ボルトを引いて即座に狙いを定めると引き金を軽く引いて次弾を発砲する。
『パンッ!・・・』
「あれっ?変だな、まだ撃って無いのに音がっ・・『ブシャッ!』あっ?・・・」
右目を撃ち抜かれたチンピラは直ぐにバタリと倒れ、コンクリートの上に寝転ぶ物言わぬ死体と成った、そして二人はチンピラ達の死体が二つ倒れている射撃場へと向けて出発する。
「他の連中も?きっと仲間が射撃練習で、銃を撃っていると思ってるから、狙撃は私に任せて頂戴っ」
「分かった、でも余り撃ち過ぎるのは駄目だからね?銃声が響いて見張りにバレたら面倒何だから」
そう話しながら階段を降りて行くアイリアと、その後を追い掛け早歩きで階段を降りるスキルト、彼等の降りた場所から先にはチンピラ達がドラム缶に薪を入れて何かの動物の肉を焼いていた。
腹が減ったよ、肉、飯、水。




