アイリアはだいじょうぶかな? ・・・何とか誤魔化すわよ・・・
「私は新入りでさっ!貴方を起こしちゃあ悪いと思って、忍び足で歩いていたのに・・」
「はっ嘘だろう?新入りが来るなんて聞いてないぞっ」
アイリアの出鱈目話を聞いたチンピラは、そんな胡散臭い話を本当の話だと信じる筈は無く、アイリアに詰め寄り顔を近付けて凄まじい怒りの形相で睨む。
「ちょっ!そんな恐い顔をしないでよ、別に嘘を吐いている訳じゃあ無いんだからさぁ?それにボスが早く来いって貴方を呼んでいたわよ」
「ボスが?・・・リーダーじゃあ無くてか?・・」
更に出鱈目を話すアイリアの嘘をチンピラは、自分達はリーダーを頭目と呼ぶのに対して、目に前の新入り少女はリーダーでは無くボスと呼ぶ事を不審に思い、彼女の話が嘘で有る事を見抜いたので有った。
「はぁ~~・・あんたさぁ、私はボスのお気に入りなのよ、私は彼をボスと呼んでも怒らないし、私に無礼な態度や?手を出したら?どうなるか分かってんのっ!」
「うっ・・・それは・・・」
・・リーダーの奴?気まぐれだから・・・まさか本当に女を連れて来たのかも知れない・・・
嘘を見事に見抜いたチンピラでは有ったが
、出鱈目話を根気よく話すアイリアの剣幕に押されたチンピラは、まさか本当に?と思ってしまった。
「でっ・・ボスの所に行くの?行かないの?」
「わっ分かった、今直ぐに行くよ」
すっかりアイリアの話を信じ込んでしまったチンピラは、ハイウェイの奥に見える数々の小屋が連なり村の様に成っている所に走って行こうとする。
・・・アイリアは大丈夫見たいだけど・・
茶色い中型トラックの荷台の日陰に隠れ、アイリアとチンピラの会話を聞き耳を立てて見守るスキルトは、じっと身を動かさず息を殺して彼女を心配し様子を伺う。
・・・ん・・終わったのか?・・・
会話が終了してチンピラが何処かへと行こうとする様子を見ていたスキルトは、次の瞬間驚き声を上げ様とするが、直ぐに此の場所がチンピラ達の拠点で有る事を思い出し口を閉じた。
「なっ・・・」
「黙ってねっ?」
スキルトが口を閉じた理由はアイリアが突如、チンピラの背中から左手に握るスワッシュ・バックラーを突き刺したからである。
「ご免なさい・・こうしなければ私達は見つかっちゃうから」
「!?・・・」
次にアイリアは右手に構えたタントーの刃をチンピラの喉元目掛けて一振りし、喉を潰して喋れ無いようにした、そして喉を潰されたチンピラは喉と腹を押さえて倒れ込み、本の暫く間はピクピクと痙攣していたが、やがて動かなく成り物言わぬ骸と化した。
アイリアは悲しげな表情を浮かべながら骸と化したチンピラの遺体を見下ろしていた、だが彼女も何時までも立ち尽くしている訳には行かず、やがて茶色い中形トラックの陰に身を隠しているスキルトを目指して歩いていった。
「アイリア・・大丈夫?」
「うん、仕方無いわよね?だって殺さないと私が殺されていたから・・・」
茶色い中型トラックの陰からゆっくりと歩いて出てきたスキルトは、此方へと歩いて来るアイリアの悲しげな様子を察して声を掛けるが、当の彼女は仕方の無い事だと呟く。
アイリアは今までにチンピラと銃撃戦を展開して彼等を撃ち殺して来た経験こそ有れど、至近距離でのチンピラとは言え人を騙しての暗殺等の経験は無く、ただ困惑と罪悪感の混ざった悲しげな雰囲気に彼女は暫くの間包まれていた。
「アイリア、行こう・・チンピラ達の拠点を抜けてビルタウンまで」
「分かったわ、スキルト!行きましょう」
スキルトが早く行こうとアイリアを急かすと、気を取り直してチンピラ達の拠点を抜けてビルタウンを目指す為に二人並んで歩き出す。
そんな二人の前方には木製、鉄製、二階立て、平屋、と沢山の小屋が乱立して1つの村の様な規模のチンピラ達の拠点が立ちはだかった。
みやざき、あおい
あおい、てるひこ
結婚したら、あおい、あおい。
あとう、かい
かとう、あい
結婚したら。 あとう、あい。 かとう、かい。




