熊がっ!熊がっ!熊がっ! 逃げなければ餌にっ!!!
廊下を走る三人と一匹を目掛け、餌にしようと猛烈な勢いで追い掛けて来る巨大熊、
「どうするっ!」
「知らないわよっ!」
走りながらスキルトとアイリアは次の行動を、どうする?知らない!と言い合うが焦る二人には何か良いアイデア等浮かぶ筈もなかった。
「もう駄目だぁーーーー!?」
「きぃ~~~~~~~~??」
ヨーゼルと都会猿は廊下の先に床が無く、大きな黒い穴がポッカリと開いているのが目に入った、その穴は底が無く何処までも深い暗闇が続いているような不気味な穴だった。
「飛び込むしかないっ!!」
「じゃなきゃ喰われるわっ!」
「えっ!?いやあーーーーー!!」
「きぃ~~~~~~~~?!?!」
そう判断してスキルトは都会猿の手を引っ張り、アイリアはヨーゼルの手を着かんで巨大熊の鋭い牙の生え揃った大顎が三人と一匹を噛み砕く前に、意を決して大穴に飛び込んだ。
「ああぁーーーー!!!」
「きゃあぁーーーー!?」
「うわぁ~~~~~~!」
「きぃ~~~~~~!?」
三人と一匹は底の見えない穴の中へと叫び声を上げながら落下して行く、そして獲物を取り損ねた巨大熊は暫くの間は廊下から穴の底を覗いていたが、やがてスキルト達を諦めたのか?踵を返してゆっくりと何処かへと帰って行った。
その穴の底では三人と一匹が山の様に積み上がった空の段ボール箱の上で気絶していた、彼等は目を覚ますと辺りを見回しつい先程まで自分達を追い掛けていた巨大熊が居ないことを確認する。
「アイツは居ない様だね?」
「あれに今頃食べられていたら・・・」
巨大熊が居ないことが分かるとスキルトはホッと胸を撫で下ろし、アイリアは今頃食べられていたら?ゾッとすると思う、
「奴は居ないけど?ここは・・」
「きぃ~~~??」
どうやら?地下倉庫らしき場所だと言う事以外は、何も分からない空間の奥の階段を見詰めるヨーゼルと都会猿、階段は下層階へと通じているらしく三人と一匹はその階段を進む。
「きぃ~~きっ!!」
「キィーキィ・・何か聞こえるのかい?」
階段を進むスキルト達に都会猿が何か聴こえると教えてそちらに向かう、そして都会猿の事をヨーゼルはキィーキィと呼んだ。
「キィーキィって・・都会猿に名前を付けたの?」
「お猿さんに可愛い名前を着けたのね♥」
「うんっ!きぃ~きぃ鳴くからキィーキィにしたんだっ」
スキルトとアイリアは都会猿に名付けられた新しい名前の事をヨーゼルに聞く、それにヨーゼルは笑顔で鳴き声から名付けたのだと答えた。
「キィーキィかっ?・・良い名前を貰ったねキィーキィ?」
「キィーキィっ!?」
スキルトに良い名前を貰ったねと言われたキィーキィは新たに名付けられた名前を呼ばれて喜ぶ、そして彼はまた何か向こうの方から気配を感じるのか階段を下りおりた三人を通路の奥へと先導しながら道案内をするように連れて行く、
そこにはT字型の通路が有り、扉の向こう側からはチョロチョロと流れる水の音と、凄く臭い汚水の臭いが漂ってきていた。
「ここからは水の音が聞こえるから中には下水道に成っているのかなぁ?・・」
「それしかないわね?・・・」
ヨーゼルとアイリアはそう言うと扉を開けようとするが扉は開かず押しても叩いてもビクともせず、どうやらこの扉には鍵が掛かっているらしく開けるには鍵が無いと進むことは出来ないようだ。
「だが?・・こうすればっ!!」
『バンッ!バンッ!バンッ!』
その扉をスキルトは腰からサベージを抜き取り、ドアノブの上部に取り付けられた鍵穴を撃ち抜く、すると扉の穴に3発もの弾痕が開き扉は開く様に成った。
「じゃあ?・・行こうか?・・」
スキルトが扉を開き、仲間達にそう言うと皆で汚水の臭いが漂う下水道内に入って行った。




