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メカニカルワルキューレ ─未来を取り戻す物語─  作者: ハムスターマン
第四章 ロード・テスタメント編
181/220

第181話 再会


ハカセとメガイラは顔を青ざめさせながらリリィの戦闘を観ていた。



「あぁ……そんなリリィ……!」



いや、戦闘と呼べるものには成らなかった。



二人の見ている映像には地面に倒れ、アトラスの兵士達に担がれるリリィが映されていた。




ロード・テスタメントを名乗り、未来から来たと告げるパワードスーツを身に纏った少女……ネメシス。




彼女が腕を振りかざした瞬間、リリィのスーツには瞬間的に一万Gを遥かに超える負荷がかかっていた。



「重力操作……」



ハカセはポツリと呟く。



「……え?重力……?」




メガイラは思わず聞く。



「えぇ……メカニカルワルキューレには、肉体が高速戦闘に耐えうるだけの慣性制御機構を組み込んでいるのだけど……さっきリリィがネメシスから受けたのはそれの遥か上……慣性制御機構ごと……押し潰された……」





ハカセがうろたえている時だった。




「くっ……!!不味い……アンノウンが二機、こちらに接近している!!二人とも掴まれ!!」




ナギサが後ろのハカセとメガイラの二人に叫ぶ。




リーナとソーマのもとに向かう三人を乗せた飛行機がアンノウンに捕捉されたのだ。



ナギサは舌打ちしながら飛行機をオート制御からアナログ操作に切り替えると次々に放たれたビームを回避してみせた。




しかし──同時に複数のビームが照射され、ついに飛行機の左翼がエンジンごと吹き飛ばされる。




飛行機は激しく左へ傾き、機体全体が悲鳴を上げる。




「クッソぉ!!掴まれぇえええ!!」



ナギサは叫びながら緊急着陸体勢を取る。




───次の瞬間、凄まじい衝撃が機体と三人を襲った。





機体は錐揉み状態になるも、ナギサは無理矢理姿勢を整え地面をえぐりながら滑る。




「うぐぅ……!!」



生身のハカセをメガイラが庇うように抱きしめる。



「ハカセっ!!」




そこで、ハカセは意識を手放した。






───






ハカセが目を覚ました時、リーナの顔が目の前にあった。



「アヴェ……リーナ……?」



「うふふ、おはようございますわ、ベル博士。



でも、私と貴女の仲、リーナでお願い致しますわ。」



平時と変わらないリーナの反応に、ハカセは痛む頭を押さえながら起き上がる。




「……!先ほどのアンノウンは……!?リリィやナギサ、メガイラ、それに他の子達は!?」



そして先の戦闘を思い出すとリーナに複数の質問を同時にぶつける。





「それは……」




リーナが言おうとした時だった。








「……それは、私から説明しますリーナ博士。」





リーナの後ろの影、部屋の隅からフードを被った……




声からして若い女性と思わしき人物が声を発した。




───何処か懐かしい雰囲気の声にハカセの肩が震える。




そしてその人物はゆっくりとリーナとハカセの元に歩いてくる。




月明かりの中に入ると女性は立ち止まった。



「アンノウンは二機とも私が倒したわ。



それに……貴女の"家族"は全員無事よ……ベル。」




ハカセは声の主に気づくと震える声を漏らす。





「あ、あ……そ、そんなまさか……まさか!!」





その人物はハカセの期待を裏切らない反応に口角を上げるとフードをゆっくりと下ろす。






───女性……少女の懐かしい、淡い紫の髪……




忘れることは無い、吸い込まれそうな紫の瞳。



「───久しぶり……いいえ、はじめましてが正しいかしら……




───時空を超えて、助けに来たわよ……ベル。」






ハカセは呆然と、目の前に佇む今は亡き……




自らが殺めてしまったはずの旧友を見つめた。




「サ、サイ……サ……?」

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