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Village making  作者: 夕貴
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4/6

採取

トントンっと通りに面したリビングの窓がなる。

朝の風通しの為に開けておいた窓に、レジー姉ちゃんが顔を覗かせている。その赤い髪のポニーテールは彼女のトレードマークだ。



「カイおはよー!やらかしたんだって!?」



いたずらっ子のような笑みを向けてくる。



「おはよう。図らずもね。...もしかして、もう皆知ってるの?」



「そりゃーね!村の皆はツーカーなのよ!それに、あんな音がしたらねー。」




「それもそうか。」



それなら、俺が初めて村長のレイトンさんに怒られたのも皆知ってるだろう。レイトンさんは、とても穏やかで紳士的だ。面会に来るときはいつも、それとなく俺を気遣ってくれていた。怒られることがあるなんて、思っても見なかった。

ロナルド兄は昨日に引き続きらしいけど。


もちろん、俺への村人達のストレングレクチャー会は中止。下手に教えると、訓練所が穴だらけになるかもしれないと言われた。街の教師陣に指示を仰ぐそうだ。それまで、ストレングは使わないようにときつく言いつかった。




「ふふっ、カイ、落ち込んでんの?でも、ハリスさんとミリーさんが喜んでたよー!1週間ぶりにお客がきたって!後でお礼言いに来るってー!」



いつの間にか、レジー姉ちゃんからそらしていた目を、再び彼女に向ける。

まさか、災いが転じていたとは。



「なんでも、夕方に街から3人も偵察が来て泊まってったみたいよ。爆音だったもんね!」



背後からドアの開く音がした。



「あら、レジーおはよう。」



ばあちゃんだ。白い髪の大きな一本の編み込みが、グリーンサークレットによく似合っている。その額の結晶は、もう窪みの8割程まで達している。



「カレンさん!お早うございます。丁度良かった!」



「あら?農園はお休み?今日はレイラが手伝いにでるって言ってたけれど。」



そう言えば、今朝の母さん、農作業着を着てた。



「今日はじゃがいもの収穫なんです!村長とレイラさんに臨時で来てもらってるので、鍬が足りなくて!カレンさんの鍬を借りに来たんです。」



ばあちゃんは元酪農家、兼、薬師だ。

歳でストレングの結晶化が早まったので大事をとったのと、肉体的な老化で酪農は引退した。今は細々と、庭で忌避草や薬草を栽培、調合しているくらい。出来上がった回復薬は、ハンターや護衛のロナルド兄や父さん達が使ってる。2万Gもする高価なストレング取り組み阻害剤も作れる見たいだけど、ばあちゃん自身と村長の娘のナタリーさんが消費する分を作るので、手一杯らしい。



「それならカレンに持たせれば良かったわね。勿論いいわよ。私は今日は街への除去に行くから使わないわ。庭の納屋から持っていって頂戴。」



「ありがとうございます!じゃあ、旦那が首を長くしてそうなので行きます!カイ、次のカブの収穫の時は手伝ってねー!」



返事も待たず駆けていく姿に、軽く手を振る。



レジー姉ちゃんの旦那さんはハリスさん。真面目でおっとりとした好青年。レジー姉ちゃん、村長の奥さんのニナさんと一緒に農園を営んでる。レジー姉ちゃんとハリスさんは結婚して半年の新婚だ。


農繁期には村長と母さんか駆り出されるのはお決まりらしい。俺が今回駆り出されなかったのは、道具強化のスキルを習得してないからだろう。

アズ村にある鍬は、強化用の鍬しかない。その刃部分は従来のものの3倍ほどの長さがある。ストレングを鍬に纏わせることによって、土を豆腐を切るように耕せる。

品種改良も伴って、じゃがいもはより深くまで根をはり、収穫量は単位面積当たり2倍になったという。

耕作談義はハリスさんの面会に来てくれたときのお決まりの話題の一つ。もう一つはレジー姉とロナルド兄の仲の良さについて。

二人は幼なじみで、兄弟のようにしか見えないけど、気になるらしい。



視界の端のばあちゃんがこちらを向いた。



「ふふ。レジーは元気ね。」



目尻の皺がより深くなった。



「レイトンからしばらくストレングを禁止されたんですって?せっかく、皆が意気込んでいたのに残念ね。カイ、暇になったのならばお願いしたい事があるのだけれど、どうかしら?」



暇な俺には願ってもない申し出だったので、頷いた。





◇◇◇◇◇



-アズ村・西の森-


木漏れ日が美しい獣道を、真新しいブーツで進む。


背中にはばあちゃんから余ってるからと貰った、採取用の籠。

ばあちゃんの調合に足りない忌避草をとりに来たのだ。

ばあちゃんはストレアルが大きくなりすぎてるので、大事をとって村からは出られない。


この森は、村に隣接しているだけあって、昼間はほとんど魔物も見られることがない安全な森だ。



初めての見る森。初めての一人歩き。

初めて見る草花。


朝露が煌めく。


水気を含んだような空気が、土の臭いを運ぶ。


見るもの全てが輝いているようだ。



一際大きな木の根本に群生している、忌避草を見つけた。

この地域の代表的な忌避草は、小さな白い花をつける一年草のこの花と、ハート型の葉を繁らす蔦だ。

街の保護地区で見慣れている。


白い花を5本ほど根本から引き抜く。


これでばあちゃんの調合には十分に足るだろう。



ふと、違和感を感じた。


違和感のもとを辿って森を進む。



紫のまがまがしいようなド派手な花が、咲いていた。

その花からはストレングを僅かに感じる。



うーん。

とりあえず...採っていってみよう。


その花を根本から引っこ抜いた。


根の土を落としていると、その根に透明なビー玉のようなものがついている。


根から引きちぎって、まじまじと見る。結晶からストレングを感じる。


「と言うことは、まさかストレアル?」



取り敢えず持って帰ろう。

花と共に背中の篭に放り込んだ。



他にも、道中に落ちていた真っ赤な拳程の赤い実や、ばあちゃんの庭に生えてるのと一緒の薬草を見つけたので採取して帰った。





・・・・・・・・・・

アズ村


【建築物】

木造住宅 6件

木の門と木の塀

小さな農園

壊れた畜舎

小さな宿屋

広場

訓練所

岩のモニュメント


【住人】

人数 15人


【来客】

+3人 UP!!




・・・・・・・・・・

カイ


【アイテム】

金のサークレット

布の服

革のグローブ

革のブーツ

採取用の籠 NEW!!


禍々しい花? 1株 NEW!!

忌避草 5株 NEW!!

薬草 10株 NEW!!

大きな赤い実? 3個 NEW!!

ストレアル? 1個 NEW!!



【習得】

ストレングの放出

採取(西の森) NEW!!


【所持金】

0G



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