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婚活パーティは魔王城で!  作者: 寿 明結未(ことぶき・あゆみ)
第三章 婚活の前にやることが多すぎる件

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第46悲劇 甘さで攻める、筋肉乙女たちの会議

ブックマーク、評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。

 魔王城までの道のりがもうみえてきた。

 船でオワタ村まで向かい、そこからは一方通行。

 となると……。


「拠点を手に入れたとして、私とミルクちゃんはどうしましょうか?」

「そうね……異世界の料理店を追々開いてもいいわ♡」

「素敵です♡」

「そうなると、ダンダと我は冒険者家業をある程度しながら……と言う感じか」

「俺はどこまでもキャサリンについていきます」


 あちらこちらからハートの乱舞♡

 最早このPTは【婚活パーティ】から、オワタ村に行く前に【リア充パーティ】になっている。

 気にしたら負けだけどね!

 まずはナンシーの相手をゲットしに行くべく魔王城へ。

 その後はオワタ村か、もしくはモッチョモッチョ街で拠点を構えて……。

 第二陣の婚活パーティが出来上がる……って感じかしら?

 ナンシーの妹さんの結婚相手も探さないとだしね。


「そういえば、ナンシーの妹さんってEX冒険者なの?」

「冒険者違ウネ。デモ、見タ目ハ筋肉シテナイヨ」

「そうなんだ」

「それなら男くらい捕まえられそうだが?」

「何か理由があるんですか?」


 私達が聞いてみると、何でも王都の学園に通っていた頃、王太子からしつこく言い寄られて苦労したらしい。

 それで男性恐怖症になってしまったのだとか。

 しかも、王太子の婚約者からは嫌がらせを受けるし、散々嫌な目に遭って帰ってきた頃にはボロボロだったらしい。


「王太子ハ、婚約者ノアル身デアリナガラ、妹ト遊ボウトシタネ」

「最低ですね!」

「火遊び相手にはならないほどに清らかな女性だった訳だな」

「ソウネ……。女性ニモ手ヒドクヤラレタカラ、引キ籠モッテルヨ……」

「困りましたね……それで婚活って出来るのかしら?」

「気分転換ノ旅デモイイノヨ。新シイ刺激ガアレバキット……ソウ願ッテシマウネ……」

 

 ナンシーの指が、わずかに震えた。

 どうやら随分と深刻らしい。

 深窓の令嬢になってしまっているということかしら?

 何としてでも元気を取り戻してくれると言いたいけれど。


「それで、妹さんはどちらに?」

「コノ、モッチョモッチョ街ノゴルディバス大商店ニイルネ」

「なら丁度いいわね」

「今回の任務が終わったら、やっぱりこっちに拠点構えましょう」

「村じゃないけど、皆で住める街があれば違いますもんね」

「それに、妹さんにもあってみたいし!」


 こうして、私達一行はこのモッチョモッチョ街に拠点を置くことに決めた。

 後は各自、自分の欲しい家を探すだけだ。

 住宅に関しても、ゴルディバス大商会が紹介してくれるらしく、何かと手厚い。

 本国にいるというお父様達は中々来ないらしい。

 子どもたちに、こちらは任せているそうだ。

 

「そういえば、キャサリンのお父様達は?」

「後日手紙を送れば問題ない」

「あまり仲がよろしくないんですか……?」

「むしろ放任タイプだな。兄も私も家を出てからは夫婦でラブラブだろう」

「それは良かった……のかな?」

「子がいてはイチャイチャできないだろうからな。特に父は」

「夫婦仲がいいご両親なのね?♡」

「正直、そういう両親を見て育っていただけに、イチャイチャと言うのが恥ずかしくてな……」

「キャサリンの速度で行きましょう。俺もイチャイチャはちょっと恥ずかしいですけど、キャサリンとなら……と思います」

「そ、そうか!」

「はい!」


 あ、あま~~い!

 私とミルクちゃんも甘いけど、この二人の甘さと比べると比率がちがーう!

 濃厚……♡

 ちょっと刺激のあるパチパチが乗ったようなアイス。

 それくらいの差があるわ!

 無論前者がキャシーとダンダくんだけど!

 

「甘いわね」

「甘いですね」

「アタシ達も負けてられないわ」


 ドキドキしちゃう♡

 そんな発言を聞いていたキャシーとダンダくんは顔を真っ赤にしていたけれど、コレくらい甘くないとあなた達には勝てないのよ!

 初心な甘さには、大人の甘さで対抗よ!

 対抗するものでもないけど!


「ふふ、二人もこれくらいイチャイチャしても罰は当たらないんじゃない?」

「そそそそそ、そうだな! だが我々にはまだまだ遠い世界だ!」

「そそそそ、そうですよね!」


 そんな中、ナンシーだけが「二組トモ、甘イネ……」とジュースを飲んでいたのであった……。

 その向こうに、ナンシーの未来が待っている。

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