第46悲劇 甘さで攻める、筋肉乙女たちの会議
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魔王城までの道のりがもうみえてきた。
船でオワタ村まで向かい、そこからは一方通行。
となると……。
「拠点を手に入れたとして、私とミルクちゃんはどうしましょうか?」
「そうね……異世界の料理店を追々開いてもいいわ♡」
「素敵です♡」
「そうなると、ダンダと我は冒険者家業をある程度しながら……と言う感じか」
「俺はどこまでもキャサリンについていきます」
あちらこちらからハートの乱舞♡
最早このPTは【婚活パーティ】から、オワタ村に行く前に【リア充パーティ】になっている。
気にしたら負けだけどね!
まずはナンシーの相手をゲットしに行くべく魔王城へ。
その後はオワタ村か、もしくはモッチョモッチョ街で拠点を構えて……。
第二陣の婚活パーティが出来上がる……って感じかしら?
ナンシーの妹さんの結婚相手も探さないとだしね。
「そういえば、ナンシーの妹さんってEX冒険者なの?」
「冒険者違ウネ。デモ、見タ目ハ筋肉シテナイヨ」
「そうなんだ」
「それなら男くらい捕まえられそうだが?」
「何か理由があるんですか?」
私達が聞いてみると、何でも王都の学園に通っていた頃、王太子からしつこく言い寄られて苦労したらしい。
それで男性恐怖症になってしまったのだとか。
しかも、王太子の婚約者からは嫌がらせを受けるし、散々嫌な目に遭って帰ってきた頃にはボロボロだったらしい。
「王太子ハ、婚約者ノアル身デアリナガラ、妹ト遊ボウトシタネ」
「最低ですね!」
「火遊び相手にはならないほどに清らかな女性だった訳だな」
「ソウネ……。女性ニモ手ヒドクヤラレタカラ、引キ籠モッテルヨ……」
「困りましたね……それで婚活って出来るのかしら?」
「気分転換ノ旅デモイイノヨ。新シイ刺激ガアレバキット……ソウ願ッテシマウネ……」
ナンシーの指が、わずかに震えた。
どうやら随分と深刻らしい。
深窓の令嬢になってしまっているということかしら?
何としてでも元気を取り戻してくれると言いたいけれど。
「それで、妹さんはどちらに?」
「コノ、モッチョモッチョ街ノゴルディバス大商店ニイルネ」
「なら丁度いいわね」
「今回の任務が終わったら、やっぱりこっちに拠点構えましょう」
「村じゃないけど、皆で住める街があれば違いますもんね」
「それに、妹さんにもあってみたいし!」
こうして、私達一行はこのモッチョモッチョ街に拠点を置くことに決めた。
後は各自、自分の欲しい家を探すだけだ。
住宅に関しても、ゴルディバス大商会が紹介してくれるらしく、何かと手厚い。
本国にいるというお父様達は中々来ないらしい。
子どもたちに、こちらは任せているそうだ。
「そういえば、キャサリンのお父様達は?」
「後日手紙を送れば問題ない」
「あまり仲がよろしくないんですか……?」
「むしろ放任タイプだな。兄も私も家を出てからは夫婦でラブラブだろう」
「それは良かった……のかな?」
「子がいてはイチャイチャできないだろうからな。特に父は」
「夫婦仲がいいご両親なのね?♡」
「正直、そういう両親を見て育っていただけに、イチャイチャと言うのが恥ずかしくてな……」
「キャサリンの速度で行きましょう。俺もイチャイチャはちょっと恥ずかしいですけど、キャサリンとなら……と思います」
「そ、そうか!」
「はい!」
あ、あま~~い!
私とミルクちゃんも甘いけど、この二人の甘さと比べると比率がちがーう!
濃厚……♡
ちょっと刺激のあるパチパチが乗ったようなアイス。
それくらいの差があるわ!
無論前者がキャシーとダンダくんだけど!
「甘いわね」
「甘いですね」
「アタシ達も負けてられないわ」
ドキドキしちゃう♡
そんな発言を聞いていたキャシーとダンダくんは顔を真っ赤にしていたけれど、コレくらい甘くないとあなた達には勝てないのよ!
初心な甘さには、大人の甘さで対抗よ!
対抗するものでもないけど!
「ふふ、二人もこれくらいイチャイチャしても罰は当たらないんじゃない?」
「そそそそそ、そうだな! だが我々にはまだまだ遠い世界だ!」
「そそそそ、そうですよね!」
そんな中、ナンシーだけが「二組トモ、甘イネ……」とジュースを飲んでいたのであった……。
その向こうに、ナンシーの未来が待っている。




