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婚活パーティは魔王城で!  作者: 寿 明結未(ことぶき・あゆみ)
第二章 婚活はあらゆる意味で命懸け! それでも進む筋肉乙女!

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第23悲劇 デデドーンの現妻とナンシーは、互いに理解し合ったのよ

ブックマーク、評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。

 皆で集まって、さぁ帰ろうか……と言う時、ひとりの女性が声を掛けてきた。

 どうやらお目当てはナンシーのようで、儚げ美人な彼女は、〝デデドーン商会〟の現在の妻だそうだ。

 つまり、ナンシーの婚約者の現在の妻にあたる。

 一瞬緊張が走ったけれど、儚げな彼女はナンシーを見て驚きも何もせず、静かに微笑んでいた。


「貴方様がナンシー様ですわね?」

「イカニモ。デデドーン商会ノ、アノ人の妻ト言ウ事ハ……苦労タエナイネ?」

「ええ、苦労は耐えませんわ。浮気は男の甲斐性だとか言い出す始末ですもの」

「最低ネ」

「私もそう思います。なので、ナンシーさんへの慰謝料が終わったら離婚して、私が次に慰謝料を貰う予定ですわ」


 にっこり笑って儚げ美人は嬉しげに口にする。

 余程馬鹿な男のようだと思いつつ、何故ナンシーに用があってきたのだろう?

 あれでしょ?

 さっきの泣き喚いていた屑な男でしょ?

 あれに未練なんて誰もないよねぇ。


「でも、ナンシー様には心からの敬意を」

「ト、言ウト?」

「あの屑を数年に渡り苦しめてくれたお礼ですわ。後二回の支払いで、それも終わってしまいますけど、あの男が苦しむ姿を見るのは……正直、楽しかったんです。好きで結婚したわけでもありませんでしたし、白い結婚ですので、私も離婚がしやすいのもありますわね」

「ナルホドネ」

「お互い苦しめるだけ苦しめて去っていきましょう。デデドーン商会は終わりです。あの人の代で潰れるでしょう」

「元々、前ノ社長ノ時カラ、既ニ、泥舟ダッタネ」

「ええ、何故その泥舟に私が乗ることになったのか、親も馬鹿なことをしたものですわ」

「サッサト、離縁スルノヲ、勧メルネ。アノ男ハ、貧乏神ヨ」


 クスクス笑いある程度ナンシーと語らうと「やはり予想通りの女性で安心しました」と彼女は微笑んで嬉しそうだったわ。

 何故そんなに嬉しそうなのかはわからないけれど、どこかスッキリしたところもあるのかも知れない。


「ナンシー様は金を運ぶ不死鳥です。わたくしは貴女を尊敬致します」

「ソウ言ッテクレルノハ、嬉シイネ!」

「わたくし個人としては、お見知りおきくらいでもいいから、仲良くしたいですわ」

「ソウネ……。何カ、アレバ、相談ニ、乗ルクライハ、出来ルケド、デデドーンカラ、出テカラネ」

「はい、その時はぜひ……それでは失礼致しますわ」


 その言葉を最後に、彼女は帰っていった。

 ナンシーをひとりの女性として尊敬しているのだと言うのがわかる態度だったし、悪い人ではないのかも知れない。

 ただ、不運にも同じ男の所為で苦労している……と言う同志というべきかしら?

 すると――。


「大事にすべき妻を大事にせず、浮気をする男なんて碌な人間はいませんよ」

「よくぞ言った。我もダンダと同じ意見だな」

「愛とか恋とか……色恋沙汰には疎いですけど……俺は、この人を支えていきたいと思ったら、命をかける所存です!」

「あら素敵♡ ダンダくんって情熱的なのね?♡」

「……孤児院では、親のせいで集められる子供たちも多かったので……。俺は離縁なんてせず、ひとりの女性、妻を一途に愛して……子沢山で幸せになりたいだけです」

「ほう?」

「その、男として、ポーターとしてレベルを上げるためにも! 皆様、ご教授お願いいたします!」

「うふふ♡ 無論よ。ビシバシいくわよ?♡」

「はい!」


 ダンダくんの真面目な態度、そして心からひとりの女性を大事にしたいと言う気持ち。

 実にあっぱれだと思うわ。

 彼に素敵な恋人ができるといいわね!


「ダンダさん頑張りましょう! 私も応援します!」

「はい! ありがとうございます!」

「ダンダハ、優シスギルノガ、不安ネ。変ナ女ニ、捕マラナイヨウニ、シナイト」

「う……頑張ります」

「なに、我らといればそんな女は寄ってこんだろう。いい女を見抜く力を養えばよい」

「了解しました!」

「さて♡ 買い物も終わったことだし、ナンシーのタウンハウスに戻りましょう?」

「ビキニアーマーは一週間後には我らの分が出来上がるそうだ。婚活はその後だな」

「なら、暫くは〝カテエラの街〟で過ごせるのね。イサミン、デートしましょ♡」

「デデデ……デートですか!?」


 思わず顔を真っ赤にする私。

 でも、思いがけない言葉がキャシーから降ってきたのだ!


「ふむ、確かにデートの練習はしたいな。ダンダ、付き合えるか?」

「はい! お供します!」

「私ハ、大人シク、タウンハウスニイルネ。元婚約者キタラ、嫌ダシ」

「分かった。オススメの店があったら教えてくれ。代わりに買ってこよう」

「アリガトウ、オ願イスルネ!」


 こうして、一週間の間、私とミルクちゃんはデート三昧をすることになり、キャシーはダンダくんを連れてデートの練習に励むらしい。

 これってフラグ?

 お互いにフラグなの?

 分からないわ。

 キャシーとダンダくんは、フラグなのかもわからないけど、でも、デートの練習は必須よね?


 魔族とのデート……。

 どんなデートプランを考えているのかしら?


「キャシーはどんなデートプランを考えているの?」

「まぁ、我にとってもわからん部類だからな。まずはダンダのポーター力検定をしてから考えるさ」

「頑張ります!!」


 あ、ダンダくんのポーター検定あったんだ。

 デートは……その後かな?

 ある意味キャシーらしくて苦笑いが出たけど、ダンダくんには頑張ってほしい。

 応援してますからね!


「じゃあ、明日からは私達はデートで」

「ナンシーは本当にタウンハウスでいいのか?」

「屑ト会ウヨリ、ヨッポドマシネ」

「了解した。今度屑に遭遇してなにか言ってきたら、論破してやろう」

「ソレヲ見レナイノハ、残念ダケド、溜飲下ガルカラ、ソウナッタラ、素敵ネ!」

「ふふふ、アタシ達だって遭遇したら、フルボッコにしちゃうぞ♡」

「相手は一般人ですから、腹に風穴あけないようにしないとですね♡」

「そうね♡」

「「ふふふふふ♡」」


 こうして私達は送り迎えの馬車に乗り込み、タウンハウスへと帰宅した。

 明日からデートか……。

 なんだか緊張するなぁ!

 異世界のデートってどんな感じなのかしら?

 楽しみだわ!


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