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ページを閉じた私の向こう  作者: みなありす


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31/38

第31話 箱の重さが変わった日

しばらくして返ってきたのは、


『了解しました。』


の文字だけだった。


顔文字も、スタンプもないその一文が、

海外行きのチケットよりも、ずっと遠く感じられた。


画面の光だけが、静かな部屋の中で浮かび上がる。

さっきまであれこれ想像していた自分が、

少しだけ恥ずかしくなった。


それで全部なんだと、自分に言い聞かせて、

わたしはスマホの画面を伏せた。


テーブルの上に、ぱたんと小さな音が落ちる。

胸の奥では、もっと大きな音がした気がした。


それから少しして、

最後のコーヒーが届いた。


同じサイズの段ボール。

同じショップのロゴ。

同じ送り主の名前。


なのに、受け取ったときの箱の重さだけが、

前とはまるで違っていた。

腕にかかる重さは同じなのに、

心にのしかかる重さだけが、そっと増えていた。

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