第2話 出会い編
気づけば、毎日あなたの配信を聞くのが当たり前になっていた。
それから、わたしはほとんど毎日
あなたの配信を聞くようになった。
画面の向こうで、あなたが今日のことを話す。
わたしは、チャットで小さな相槌を打つ。
そうしているうちに、半年が過ぎていた。
「リスナー」と「配信者」の距離のはずなのに、
わたしの一日の一部は、
確実にあなたのものになっていた。
遠距離のわたしたちは、地図の真ん中で会う約束をした。
お互い、遠く離れた場所に住んでいた。
だから、「じゃあ、中間地点で会おうか」と
地図アプリを見ながら決めた。
あなたは飛行機で。
わたしは高速バスで。
それだけでなんだか、
映画のワンシーンみたいだと思った。
あなたは飛行機、わたしは高速バスで、同じ空港を目指した。
あなたが乗る飛行機の時間を、
わたしはスマホの画面で何度も確認した。
同じころ、わたしも高速バスに乗り込む。
窓の外の景色が流れていくたび、
まだ会ったことのないあなたの横顔を
何度も想像してしまう。
「コンビニのところにいるよ」その一文だけで胸が熱くなった。
バスが空港に近づいたころ、
スマホが小さく震えた。
「もう着いたよ。
コンビニのところにいるからね。」
あなたのほうが、少しだけ早く到着したらしい。
その一文だけで、
胸のあたりがふっと熱くなった。




